工事から開業まで
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/15 21:08 UTC 版)
「タイン・アンド・ウィア・メトロ」の記事における「工事から開業まで」の解説
タイン・アンド・ウィア・メトロの工事は1974年から行われ、路線の直流1,500 Vの架空電車線方式再電化、駅の移転および整備が実施された。これらの各種施設はイギリスの鉄道で初めてバリアフリーを前提に設計された他、世界でも最初期の施設全面禁煙が実施された。 また、ニューカッスル・アポン・タインやゲーツヘッド中心部には新規の地下路線が建設された。そのうちニューカッスル・アポン・タインの地下路線は主に漂礫粘土(英語版)層内部に敷設された一方、ゲーツヘッドの地下路線を建設する際には中世以降に建設された炭鉱の坑道を埋め戻す作業が必要となった。更に地上区間ではタイン川を渡る橋梁としてクイーン・エリザベス2世橋(英語版)が、ウーズバーン川(英語版)を渡るS字型の橋梁としてバイカー高架橋(英語版)の建設が行われた。 これらの路線建設と並行してタイン・アンド・ウィア・メトロに用いられる電車の試作も行われ、営業運転を想定した施設を備えた実験線における試運転が1975年から実施された。電車の設計は、西ドイツのシュタットバーン向けに開発されたデュワグ製のB形電車が基となった。 列車の運営権を巡る各組織の意見の相違や1976年の財政破綻、それに伴う政府による公共機関への資本プロジェクトの凍結など様々な要因で建設は遅れたものの、翌1977年までにこれらの問題は解決し、イギリス国鉄からの地域輸送の譲受に関する内容もまとまった。そして1980年8月11日、午前5時27分のタインマス(英語版)発ヘイマーケット(英語版)行きから、タイン・アンド・ウィア・メトロの運行が始まった。 建設中のクイーン・エリザベス二世橋 建設中のトンネル 建設中のトンネル内部 試験中の電車 開通直前の試運転中の電車(1980年7月撮影)
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