東西銀行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/02 13:48 UTC 版)
「公権力横領捜査官 中坊林太郎」の記事における「東西銀行」の解説
日本国内店舗数300、日本国外店舗数27を誇る大手都市銀行。東陽銀行と西部銀行の合併により誕生。以前は生え抜きの社員たちによって健全な経営がなされていたが、バブル以降は大蔵省(当時)・日本銀行からの天下りが経営陣の主流となり、政治家や彼らと癒着している企業の財布代わりになっていた。天下り組による乱脈経営がたたり、公的資金による救済が必要な状況にまで追い込まれているが、危機感を持つ行員はほとんどいなかった。 木暮 泰造(こぐれ たいぞう) 東西銀行の常務取締役(総務担当)。虹野の上司だったが、虹野が自殺したのをいい事に、全ての責任を彼に押し付けた。 大した出世の望めない三流私立大学の夜間部出身だったが、バブル期に天下り組と生え抜き組がぶつかった際、天下り組に寝返り、生え抜き組を次々と閑職に追いやるなどの汚れ役を引き受ける事で、現在の地位を手に入れた。 しかし、彼もまた虹野同様に社畜であり、東西銀行が潰れる直前に天下り組に切り捨てられ、次期頭取の座を押し付けられることになる。そのことにより目が覚め、中坊の指示を受け容れて、天下り組を逆に追い出す事を決める。 元々は素朴で正直、がむしゃらに働いては失敗して怒られていた、平凡な一個人であった。かつての上司だった柳川と再会してからは本来の優しさ、新人時代に抱いた銀行員としての矜持を取り戻したようである。ミルクティーが好物で、意外と子供好き。 名前のモデルは西部警察の木暮謙三。 柳川 徹(やながわ とおる) 東西銀行の前副頭取。生え抜き組のリーダーであったが、木暮の裏切りなどにより、三島ら天下り組との派閥争いに敗れ、閑職とも言える東西銀行の子会社、新東西ファイナンスの社長に追いやられた。 その後、中坊の後押しにより、取締役会にて再び天下り組と対決。三島・長谷川を失脚させ新頭取に就任し、東西銀行の健全な再生のために力を注ぐ事になる。 木暮が平行員であった時の支店長で、ミスを繰り返す木暮を叱咤しながらも優しく指導してきた。自分を追い落とした張本人である木暮を笑って赦す人格者。 三島 哲也(みしま てつや) 元日銀理事で、東西銀行前会長、現相談役。天下り組のリーダーとして、民自党の松丸や末野松達と共に私腹を肥やしていた。 中坊達の不良債権回収により東西銀行が大波乱に陥った際、全ての責任を木暮に押し付け、自分は現頭取の長谷川と共に引退しようとするが、中坊の根回しにより取締役会で逆転負けし、解任に追い込まれる。天下り派にも裏切られたショックで心臓発作を起こし、入院するハメになる。 後に再起を賭け松丸や末野松に接触するも見捨てられ、自身の価値を「無能」と罵られ、挙句「君は死ぬまで病院で寝とれ」と蔑まれる。なけなしの金で高級料亭のひっくり返された料理の払いをさせられ、失意の中呆然と帰ってゆく。最期は、雨の降る公園でブランコに乗ったまま息絶えた。 その死に様にはさすがの中坊も一瞬言葉を失い、「俺が追いこむまでもなく、止めを刺されちまったな…」と素直な感想を述べている。悪党には容赦しない言葉や態度を投げかける中坊としては珍しいことである。 長谷川 隆(はせがわ たかし) 大蔵省出身の東西銀行頭取。昭和32年東大卒。三島と共に長年私腹を肥やし続け、その資産は30億円を超える。だが取締役会で三島と共に失脚し、財産は全て没収されてしまう。自身の経歴に「解雇」という傷がついた上、さらに「退職金」として回収不可能な不良債権の束、10億5200万円分を押し付けられる。 望月 忠男(もちづき ただお) 東西銀行人事部部長。SMクラブ通いが趣味で、隠し撮りされた写真をネタに脅迫され、中坊を東西銀行に潜入させた。 今藤 勇美(こんどう いさみ) 東西銀行融資調査部課長。バーコード頭が特徴で、劇中ではよくネタにされている。事なかれ主義の堕落した銀行員の典型として描かれている。虹野や業田が生きていたと知り、ショックで心臓発作を起こし、長期入院を余儀なくされた。退院後は中坊が課長になったため課長補佐に降格となった。 名前のモデルは近藤勇。『蒼天の拳』の金藤教頭のモデル。 白鳥 響子(しらとり きょうこ) 東西銀行秘書課主任。重役秘書という立場にあり、「銀行内CIA」の異名を持つ情報通である。中坊と肉体関係を持ち、正体を知らないまま協力することになる。セクシーなボディの持ち主。 大村 純太(おおむら じゅんた) 東西銀行常務取締役。生え抜き派。支店長時代に入金がないのに定期預金証書を作成し、入金データを消去する荒業が得意だった。親族会社への不正な迂回融資で約173億円を焦げつかせた。中坊の手に落ち、三島と長谷川の解任動議に賛同する。 永池 裕介(ながいけ ゆうすけ) 東西銀行秘書課課長。柳川の新頭取就任後、夜遊び禁止になったにも関わらず、大阪の大沢支店長と遊び歩いてしまい、そこを拉致され、末野松不動産によって指を切断されてしまう。警告であったため命は助けられ、指も手術で接合できるように配慮(氷詰め)されていた。
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