本編 第三部
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「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」の記事における「本編 第三部」の解説
異端児による事件を経験したベルの葛藤、覚悟、精神的な成長などが描かれる。 本編 第9巻 リヴィラの街の冒険者依頼に借り出されたベルは、19階層で傷ついて怯えた竜女と出会う。竜女にはモンスター特有の恐怖感がなく、ベルが傷を癒すために近づくと、竜女は人語を話し始める。驚愕したベルは、竜女を追う冒険者たちから咄嗟に竜女を外套で隠して「竈火の館」へ連れ帰ってしまう。当初、団員たちは警戒していたが、竜女にウィーネと名付け、会話や食事、風呂を共にするにつれて次第に打ち解け、ウィーネはベルと春姫を筆頭にリリたちに懐いてゆく。 ウィーネとベルたちを密かに監視していたギルドの主神ウラノスは、ヘスティア・ファミリアへ強制任務を発令し、ベルたちはこの指示に従ってウィーネと共に20階層へ向かう。指定された未開拓領域へ進んだベルたちは、蜥蜴人に襲われる。ベルを吹き飛ばした蜥蜴人はウィーネを狙うが、春姫とリリが必死にウィーネを庇う姿を見て、人語で笑い出す。蜥蜴人は自らをリドと名乗り、ベルたちを試していたと謝罪してベルに握手を求める。戸惑いながらベルがこれに応えると周囲から歓声が沸く。リドは自分たちを異端児と名乗り、ベルたちを歓迎するための宴会が始まる。異端児との交流後、ベルは別れを惜しみつつウィーネをリドたちへ託す。この時、ベルは異端児を狙う狩猟者の存在を初めて知る。 一方、ヘスティアはフェルズの案内でウラノスと秘密裏に対面し、異端児の存在を知らされる。ウラノスは異端児を保護という名目で支援しており、フェルズの他にガネーシャとヘルメスが協力者であり、最終的には異端児と人の共生を目指しているとヘスティアに伝える。 ウィーネを追っていた冒険者たちはイケロス・ファミリアであり、団長ディックス・ペルディクスは取り逃がした上物の狩猟を諦めていなかった。ディックスはウィーネが起こした街での騒動や男神イケロスの情報から、ウィーネとヘスティア・ファミリアとの関係を確信し、地上から20階層へ向かうベルたちを監視して追跡していた。しかし、ウラノスの指示を受けたヘルメスたちの二重尾行に気付いたディックスらは、その正体を露見することなく拠点へ撤退した。 本編 第10巻(章は第9巻から継続) ディックスたちは罠を張り、「隠れ里」へ向かう異端児たちのパーティを24階層で惨殺し、ウィーネを攫うことに成功する。一方、眼晶を通じてこの惨劇を見ていた異端児は激怒し、復讐とウィーネの救出のために殺された仲間の臭いを辿り、リヴィラの街を襲う。これを知ったウラノスはベルを加えたガネーシャ・ファミリアを討伐隊と称して、18階層へ向かわせる。 一部の異端児たちが18階層に残って討伐隊を足止めする中、狩猟者を拷問してウィーネの行き先を聞き出したリドたちは、敢えて開放された隠し扉から「地下迷宮クノッソス」に進入する。遅れてベルとフェルズも偶然手に入れた鍵(ダイダロス・オーブ)を用いてクノッソスへ侵入を果たす。これを待ち構えていたディックスは呪詛を放ち、正気を失ったリドたちは同士討ちを始める。さらにディックスは磔にされたウィーネの額から紅石を剥ぎ取り、見上げるほどの怪物となったウィーネがベルを襲う。それでもウィーネを助けようとするベルにディックスは偽善者と罵るが、ベルは助けを求める者に人もモンスターも無いと叫ぶ。この叫びに感動して正気を取り戻したリドたちはベルと共闘してディックスを追い詰める。ディックスはウィーネに呪詛をかけて地上へ誘導し、ベルとリドたちにその後を追わせ、その隙に自身はクノッソス内部に逃れるものの、18階層で討伐隊を難なく制圧してクノッソスに進攻した異端児のアステリオスにより一撃で両断される。 地上では暴走したウィーネを討伐するためにロキ・ファミリアが現れる。ベルは衆目の前で彼らと対峙するが、フィンはベルを無視し、リドたちとウィーネの討伐に動く。そこに現れたアステリオスが単独でロキの第一級冒険者たちと戦い、この隙にリドたちは散り散りとなるが逃亡に成功する。ベルは冒険者たちに攻撃を仕掛けながらウィーネを追走するものの、魔法の一斉砲撃が放たれ、長槍がウィーネを貫く。ベルはウィーネと共に崩壊した地面の下に落ち、最期の時を迎えるウィーネを抱きしめる。その胸の中から大量の灰がこぼれ落ちた瞬間、フェルズのみに許された蘇生魔法が捧げられ、奇跡が起こる。 イケロスはオラリオから追放処分となり、イケロス・ファミリアは壊滅し、ひとまず事件は収束したが、ロキ・ファミリアから逃れた異端児は未だ地上に取り残されていた。 本編 第11巻 イケロスからクノッソスの情報を得たフィンは、ダイダロス通りを封鎖し、団員にベルの監視を指示する。オラリオではモンスターを庇ったベルへの失望が蔓延していたが、ヘスティア・ファミリアは異端児への協力を決意する。フェルズの協力により入手した眼晶を用いてリドたちと連絡を取ったベルたちは、ヘルメスから得た「ダイダロスの手記」を元に、リドたちをクノッソスの出入口からダンジョンへ帰還させる作戦を決行する。 ヘスティアと春姫は眼晶を使ってリドたちをダイダロス通りへ誘導し、ナァーザが協力してダイダロス通りを混乱させ、リューがベルの見張りについたアイズの足止めに協力し、ベルは囮として動き回る。リリはフィンに変身してロキ・ファミリアの陣営を切り崩し、ヴェルフと命、ヘファイストス・ファミリアの団長椿・コルブランドがフェルズの魔道具と魔剣でロキ・ファミリアに対抗する。しかし、この混乱によりウィーネが逸れてしまう。これを知ったベルと春姫がウィーネを助けに向かい、春姫とアイシャがベートの足止めに成功するが、ベルとウィーネはアイズと対峙してしまう。ウィーネはベルを守るために必死に想いを訴え、自分の過去とウィーネを重ねたアイズは、二人を見逃してしまう。ウィーネは散り散りになっていた異端児と共にアステリオスから譲り受けた鍵を使い、ベルが思い出した孤児院の地下からダンジョンへ帰還する。一方、ロキ・ファミリアから逃れたリドたちは「ダイダロスの手記」が示す場所に到達するが出入口はなく、その場にはヘルメスが待ち構えていた。「ダイダロスの手記」は偽物であり、ヘルメスは本当の出入口の場所を教える代償として、ベルの名誉回復のためにリドたちへ犠牲を求める。 ヘルメスとの取引に基づき石竜のグロスが地上で暴れてベルに討たれようとするが、ベルはこれを受け入れようとせず、膠着した場にアステリオスが割って入る。アステリオスはベルが倒した片角のミノタウロスが生まれ変わった存在であり、ベルに対して再戦を熱望する。オッタルたちがロキ・ファミリアを抑えたことで、衆目の前でベルとアステリオスの一騎打ちの激闘が進められる。激闘はアステリオスの勝利に終わり、彼はベルに次の戦いを誓ってダンジョンへ去ってゆく。この戦いを目の当たりにしたオラリオの冒険者や街の人々は、ヘルメスの思惑すら越えた強い印象をベルに抱く。
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