暴動の拡大とは? わかりやすく解説

暴動の拡大

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/19 18:40 UTC 版)

ジャスミン革命」の記事における「暴動の拡大」の解説

やがて高い失業率抗議するデモは、腐敗人権侵害指摘されるベン=アリー政権23年間の長期体制そのもの対すデモとなり、急速に発展していった。 首都チュニスではデモ動き少なかったものの、水面下インターネットによる反体制運動始まっていた。南部デモ盛んな地域での出来事を、有志自宅からフェイスブックニュースとして投稿した。これが南部抗議行動勢い与えた政権メディア統制も効かなくなっていた。アルジャジーラなどに対して事実捏造している」などとするキャンペーン始めたが、反政府団体サイトブロックする海外ハッカーから報復を受け、逆に政府サイトダウンする事態陥った24日、マンゼル・ブーザイアーンでデモ鎮圧初め実弾使われ1人死亡、5人が重軽傷(うち1人はのちに死亡)を負った。これがチュニスも本格的なデモ誘発し27日には1,000人もの市民が街に繰り出した28日ベン=アリー大統領突如病院にブアジジを見舞ったが、無菌の治療室マスク白衣もつけずに現れたため、外国人陰謀であると決めつけた直後テレビ演説相まって反発強まった1月4日前々から疑われていたブアジジの死が「確認」された。ブアジジの遺族口外禁じられたが、5日行われた葬儀には数千人が参列したデモ隊治安部隊衝突エスカレートし続けた7日には中部都市タラ暴徒警察署といった政府関連庁舎銀行火を放ち8日夜から9日にかけてタラカスリーヌといった都市高い失業率抗議するデモ発生治安部隊発砲したことにより少なくとも14人、野党指導者によれば25人が死亡した10日にはカスリーヌ放火警察署への襲撃起こり、これに対処した警官隊発砲したため市民4人が死亡した一連の弾圧で、犠牲者診察した医師は、「(銃弾の跡から判断して明らかに殺す意思があったと確認できる」と証言したデモ参加者だけではなく帰宅途中労働者や、屋上にいた市民までもが殺害された。現場一帯封鎖されメディア取材することはできなかったが、現地市民携帯電話撮影した映像フェイスブック投稿された。 10日夜、ベン=アリー大統領は再びテレビ演説行ったデモ弾圧による流血そのもの存在認めたものの、「私の責任ではない」と弁解しカシム内務大臣更迭約束した全国高校・大学閉鎖や、今後2年間での30万人に及ぶ大規模な雇用緊急措置発表したが、一連の暴動テロリストよるものだと非難する姿勢は変わらなかった。各政党からは、大統領対し警官隊による発砲中止求める声があがったカスリーヌでの弾圧裏目に出た11日デモチュニスをはじめ全国広がった暴徒は車、銀行警察署といった政府関係庁舎への放火、また商店街において略奪行為行った警官隊はこれを解散させるため威嚇射撃火炎瓶催涙弾使用行った内務省より死者延べ23になった発表された(実際にはこの時点50人以上が死亡しているとも言われた)。 12日には、デモ規模10倍に膨れ上がった首都チュニスその周辺地域には、20時から翌朝午前6時までの夜間外出禁止令発令された。 13日には、ベン=アリー大統領が軍以上に信頼を置く警察部隊が導入された。警官デモへの参加有無かかわらず市民屋上から狙い撃ちにし、チュニス数十名の死者数百人に負傷者発生した戒厳令発令され、軍に対して市民の殺害命令出されたが、軍部はその命令拒否した軍部警察部隊で対立生じ大規模な戦闘危機生じたが、軍部警察部隊への攻撃態勢を取らなかったため、かろうじて均衡状態が保たれた。 後ろ盾であった軍の離反招いたベン=アリー大統領は、譲歩せざるを得ない判断したモハメッド・ガンヌーシ首相は、治安対策が不十分としてカシム内務大臣更迭改め発表しまた、デモにおいて拘束され参加者らを釈放する方針表明した。夜の演説ではベン=アリー大統領が自ら2014年次期大統領選挙不出馬退任する発表した食料品高騰対す対策言論の自由拡大インターネット閲覧制限解除などの政策履行約束した一連の騒乱については「側近裏切られた」と釈明し治安部隊対しデモ隊への発砲禁じた発表した。しかし夜になっても銃声鳴りやまず、死者発生した秘密警察大統領支持派装って街宣車政府支持叫びながら外出禁止令無人状態の街中走り回り反体制派脅しているという噂が流れた市民たちは、夜が明けたら再び独裁体制逆戻りしてしまうのではないか恐れた。それが14日デモへとつながった

※この「暴動の拡大」の解説は、「ジャスミン革命」の解説の一部です。
「暴動の拡大」を含む「ジャスミン革命」の記事については、「ジャスミン革命」の概要を参照ください。

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