明治の太政官制とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 明治の太政官制の意味・解説 

明治の太政官制

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 07:06 UTC 版)

太政官」の記事における「明治の太政官制」の解説

こうした政治情勢変動対応して明治2年7月8日1869年8月15日)に、新し太政官制導入された。これは、アメリカの影響受けた政体書体制廃止して、「祭政一致」を原則とした復古的な官制であった。まず神祇官復活して太政官よりも上位置かれ太政官の下には民部省大蔵省兵部省刑部省宮内省外務省設置されるという二官六省制が採られ、侍詔院・弾正台集議院大学校などの諸機関置かれた。 また、三権いずれも太政官の下に置かれた事が特徴である。太政官には左右大臣と3名の大納言、3名の参議からなる三職」が置かれ指揮をとった。三職明治天皇に対して三職盟約」・「約束四条」と呼ばれる誓約行って天皇への忠誠公正な政務誓ったまた、これに伴い官位相当表」が改正され左右大臣従一位または正二位大納言従二位参議・卿は正三位大輔従三位少輔正四位とされ、また八位初位の間に正・従の九位位階追加された。また、任命手続きにおいては四位以上を「勅授」・六位以上を「奏授」・七位以下を「判授」と呼んだがすぐに改められて、位階授与については従来通り役職任命については勅任奏任判任改称されることになった。 だが、蓋を開けてみると右大臣三条大納言岩倉徳大寺実則がついたのを始めとして主要官職皇族公家独占してわずかに参議前原一誠副島種臣民部卿に前福井藩松平春嶽(慶永)が武士階層から選ばれただけであった保守派画策によって木戸孝允大久保利通板垣退助らは閑職であった侍詔院学士追いやられてしまったのである。これに反発した岩倉は、三条相談して大久保広沢真臣(後に佐々木高行加えて)を追加任命して巻き返し図ったのであるこうした中で問題となったのは、民部省大蔵省合併問題であった徴税機構財政機構一本化目指し明治2年8月11日に両省を合併民部卿松平春嶽大蔵卿を、大蔵大輔大隈重信民部大輔兼任した今度中央集権体制の確立を急ぐ木戸支持得た大隈大蔵少輔伊藤博文開明若手官僚画策であった一方大久保はこうした動きに対して、新省が太政官上回る権限を持つとして反発し、他の参議地方官結んで大隈伊藤排撃と再分離求めた。これには、大蔵省管轄広くなりすぎて、目配りが利かなくなり効率になったことと、大蔵省地方官徴税徴兵令予定に対して農民十分な説明怠り、不満の声にも十分な対応をせず、結果全国各地農民騒乱多発していたことが念頭にあった。大蔵省地方官中には、旧殿様気分民情への配慮欠け人物もおり、地方行政管轄する省が必要との意見大久保中心に出ていた。明治3年7月10日1870年8月6日)に大久保主導して両省の再分離決定された。 だが、最終的に両派の間で妥協成立して明治3年10月20日1870年12月12日)に殖産興業専門に扱う工部省分離引き換えに、明治4年7月27日1871年9月11日)に民部大蔵両省の再合併決定された。これは木戸への妥協という政治的事情だけでなく、新たに地方行政統括する省のあり方巡って太政官内部での意思統一出来ていなかったことと、大久保旧来の民部省ではなく自身密かに青写真描いていた内務省新設して内政全般統括させることを考えていたからである。 明治4年に入ると廃藩置県向けた政府内の動き密かに動き出し薩摩長州土佐3藩の兵を御親兵として集めとともに郷里帰っていた西郷隆盛板垣退助呼び戻した

※この「明治の太政官制」の解説は、「太政官」の解説の一部です。
「明治の太政官制」を含む「太政官」の記事については、「太政官」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「明治の太政官制」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「明治の太政官制」の関連用語

明治の太政官制のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



明治の太政官制のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの太政官 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS