刑部省とは? わかりやすく解説

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うたえただす‐つかさ〔うたへただす‐〕【刑省】

読み方:うたえただすつかさ

ぎょうぶしょう(刑部省)


ぎょうぶ‐しょう〔ギヤウブシヤウ〕【刑部省】

読み方:ぎょうぶしょう

律令制で、太政官(だいじょうかん)八省の一。訴訟罪人裁判・処罰などを管掌うたえただすつかさ。うたえのつかさ。

明治2年(1869)設置され六省の一。裁判警察監獄のことを管掌。同4年司法省設置により廃止

刑部省の画像
刑部省(1)

刑部省

読み方:ギョウブショウ(gyoubushou)

(1)律令制八省の一。訴訟・裁判などを行う。
(2)明治司法事務司る官庁明治2年設置


刑部省

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/05 17:30 UTC 版)

刑部省(ぎょうぶしょう、和名: うたへただすつかさ[注釈 1]旧字体𠛬部省)は、古代日本の律令制下の八省の一つ。

概要

古代日本における律令制下の八省の一つ。主な職掌は、司法全般を管轄し重大事件の裁判監獄の管理・刑罰を執行することである。しかし、軽罪については各官司が独自に裁判権を持ち、平安時代検非違使が設置されて以降、ほとんどの職掌を検非違使に奪われることとなり、有名無実化した。唐名刑部秋官大理。官舎は皇嘉門内にあった[1]

職員

四等官の他、品官として罪人を裁く判事が設置され、また罪人に対する糾問にあたる解部も設置されていた。判事や解部の部局は刑部省からある程度独立していた。

長官である刑部卿正四位下相当で、平忠盛なども任命されたことがある[1]が、従三位以上の公卿が兼帯することも多かった。唐名刑部尚書秋官尚書大理卿

大輔以下の職員構成は以下の通り。

  • 大輔正五位下相当) - 一人
  • 少輔従五位下相当) - 一人
    • 輔の唐名:「刑部侍郎」「大理少卿」「都官郎中」
  • 大丞正六位下相当) - 二人
  • 小丞従六位上相当) - 二人
    • 丞の唐名:「刑部郎中」「刑部員外郎」「大理丞」「大理録事」「大理員外郎」
  • 大録正七位上相当) - 二人
  • 少録正八位上相当) - 二人
    • 録の唐名:「刑部主事」「刑部主簿」
  • 大判事(正五位下相当 唐名:「大理正」「大理司」「廷尉正」) - 二人(後に一人[注釈 2]
  • 中判事(正六位下相当) - 四人(後に皆省除)
  • 少判事従六位下相当 唐名:「大理丞」) - 四人(後に二人)
  • 判事大属正七位下相当)
  • 判事少属正八位下相当)
    • 属の唐名:「大理録事」「評事史」「評事主簿」

下級事務職員として、

注:大輔と少輔には後に権官も置かれた。

刑部省被官の官司

  • 囚獄司(しゅうごくし、和:ひとやの つかさ) - 監獄
  • 贓贖司(ぞうしょくし、和:あがものの つかさ) - 没収物の管理。平城天皇のときに刑部省へ吸収された[1]

脚注

注釈

  1. ^ 「刑部」を「おさかべ」と読むのは「忍坂部」の当て字であり刑部省の「刑部」の意味を表した言葉ではないので「刑部省」を「おさかべのつかさ」と読むことはない。
  2. ^ 後に二名に復するが、一名は任命されないのが例であった。

出典

  1. ^ a b c 和田英松『新訂 官職要解講談社〈講談社学術文庫〉、1983年、106頁。

関連項目


刑部省(律令制)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 04:46 UTC 版)

「刑部省」の記事における「刑部省(律令制)」の解説

古代日本における律令制下八省一つ。和名は「さばきつかさ」。主な職掌は、司法全般管轄し重大事件裁判監獄管理刑罰執行することである。しかし、軽罪については各官司独自に裁判権持ち平安時代検非違使設置され以降、ほとんどの職掌検非違使奪われることとなり、有名無実化した。唐名刑部秋官大理官舎皇嘉門にあった

※この「刑部省(律令制)」の解説は、「刑部省」の解説の一部です。
「刑部省(律令制)」を含む「刑部省」の記事については、「刑部省」の概要を参照ください。

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