日本統治時代に日本に渡った文化財に関するものとは? わかりやすく解説

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日本統治時代に日本に渡った文化財に関するもの

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/18 16:11 UTC 版)

朝鮮半島から流出した文化財の返還問題」の記事における「日本統治時代に日本に渡った文化財に関するもの」の解説

日韓国交正常化交渉時の文化財及び文化協力に関する日本国と大韓民国との間の協定作成向けて交渉において外務省朝鮮文化財の返還文部省打診したが、日本の文化保護委員会朝鮮史学者らは反対した。 1950年8月文化財保護法施行ともに発足した文化財保護委員会文部省外局機関であったが、当時韓国へ文化財返還には一貫して反対していた。当時文化財保護委員会委員矢代幸雄細川護立一万田尚登内田祥三高橋誠一郎であった1953年10月、同委員会東京国立博物館所蔵韓国関係文化財について「ほとんどすべて、旧帝博物館当時古代日鮮関係の文物国民一般に周知させて、文化交流を試図する目的収集したもの」で、「すべて購入寄贈交換などによる正規の手続き踏んで得たのである」と答弁した。さらに1960年4月6日文化財保護委員会外務省で「文化財大部分は、総督府時代韓国博物館にあり、終戦後もほとんどを残してきており、むしろ日本側で貰いたい位であると語った第5次会談直前1960年9月19日での日本外務省文部省討議文化財保護委員会は、韓国側韓国併合条約無効論立脚するならば正当に入手した文化財返還するのは一考要すること、東京国立博物館朝鮮関係文化財返還すれば将来的日本には朝鮮関係文化財のすべてがなくなってしまう憂慮があること、などを指摘し返還応じにしても一方的に日本だけが返還するのでなく韓国国立中央博物館にある大谷光瑞コレクションなどは日本返還されねばならないではないか述べた1959年当時奈良国立文化財研究所長で戦前には朝鮮半島での古蹟調査保存事業参加し京城帝国大学教授であった藤田亮策朝鮮での日本の文化保護政策について故意宣伝悪口日本半島統治に対して如何なることをいふにしても文化事業のために払われ永年努力とその功績に対して何人も一言を挟む余地あるまいと信ずる」と述べ、また朝鮮統治についての非難に対して日本日本人全力尽くした努力が、また、国の運命賭して敢闘したことがただ単に日本人のためだけであった限定されることなのか、朝鮮朝鮮人永遠の幸福はまった度外視されることなのか、そうではないのかは百年後歴史家正確に解析してくれると考える」と述べ、「少なくとも朝鮮古蹟調査保存事業だけは半島残した日本人の最も自負しなければならない記念碑中の一つ断言しなければならない」として、総督府博物館における朝鮮古文化財の登録指定保存修理収集研究報告が、精密な方法によって朝鮮の文化世界紹介したことや、寺内総督朝鮮の文化財は半島内で保存すべきであるという方針をとったことなどを指摘し古蹟調査保存事業は「朝鮮朝鮮人に対して永久に誇るにたる文化事業であった」と述べた。 このほか、田川孝東京大学東洋文化研究所教授当時)は、重複がある場合や、韓国側言い分に筋が通っている場合には返還に応じてもいいとコメントした梅原未治も朝鮮総督府古蹟調査保存事業は、埋もれた文物発掘したり、博物館保存するなどしたことは「当然高く評価せらるべき」とした。 他方森本和男は、文化財略奪に関する規範確立していた欧米に対して日本では戦争から文化財を守る規範乏しかった」とし、また戦後も「日本国内では、被害加害もまるで何事もなかったかのように文化財語られず、日本道義的議論機会失われた」と日本の対応非難している。森本によれば朝鮮王室儀軌利川五重石塔大倉集古館所蔵)の持ち出しは「国際的に確立され文化財に関する倫理からすると不当とされるのであり、韓国の人たちから見れば略奪」であるし、取得方法が不正か正当だったのかの事案としてではなく日本人倫理そのもの問われていると述べている。 日本共産党衆議院議員石井郁子韓国返還運動答えるべきであるとして2007年4月6日国会で東京芸術大学金錯狩猟文銅筒東京根津美術館高麗青磁陰刻浄瓶李朝時代石塔豊臣秀吉朝鮮出兵時に日本持ち帰った文化財や、「日本朝鮮併合中国侵略によって朝鮮半島中国大陸などから発掘略奪によって日本持ち帰ってそのまま所有している、所蔵している文化財」についての調査要請したまた、日本市民団体韓国朝鮮文化財返還問題連絡会議荒井信一らは、日本ある朝由来文化財返還すべきである主張しとりわけ民間博物館保管する文化財の返還については進展しないため、「植民地期不法に流出した朝鮮半島由来文化財」については返還されるべきと主張している。

※この「日本統治時代に日本に渡った文化財に関するもの」の解説は、「朝鮮半島から流出した文化財の返還問題」の解説の一部です。
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