新幹線時代と国鉄再建問題:1964年(昭和39年) - 1986年(昭和61年)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 15:22 UTC 版)
「日本の鉄道史」の記事における「新幹線時代と国鉄再建問題:1964年(昭和39年) - 1986年(昭和61年)」の解説
1964年(昭和39年)9月17日 : 東京モノレール羽田線が開業。日本初の空港連絡鉄道であった。 1964年(昭和39年)10月1日 : 東海道新幹線が営業運転を開始。新幹線の創始である。当初は東京駅 - 新大阪駅間を4時間運転。1年ほどの後の1965年(昭和40年)11月1日からは所要時間が3時間10分になった。 この年から国鉄は赤字になる。原因には通勤五方面作戦や新幹線の建設に伴う支出、自動車の普及によるモータリゼーション、都市への人口集中による地方ローカル線の営業不振などがあげられる。 1965年(昭和40年)10月1日 : 全国の主要152駅に「みどりの窓口」を設置。 1966年(昭和41年)4月 : 国鉄の全線でATS(自動列車停止装置)の設置が完了。 1967年(昭和42年)3月1日 : 阪急千里線北千里駅で、日本初の磁気式自動改札機導入。関西の私鉄駅では1970年代に広く普及したが、関東の場合は連絡運輸を広く行っていることから、その複雑な情報のために未対応の乗車券を自動改札機に入れてしまって詰まらせるといった事態が多発し、1990年代まで普及に至らなかった。 10月1日 : 世界初の本格的寝台電車・国鉄581系電車が登場。 1969年(昭和44年)5月10日 : 国鉄において等級制を廃止。それまでは一等運賃・料金と二等運賃・料金が別々に定められていたが、これ以降一等車をグリーン車、二等車を普通車とし、グリーン車に乗るには普通車の乗車券・料金券に加えて別にグリーン券を購入する制度とした。 1971年(昭和46年)12月16日:日本初の案内軌条式鉄道として、札幌市営地下鉄南北線北24条駅 - 真駒内駅間が開業。 1973年(昭和48年)9月15日 : 国鉄中央線快速に日本初の優先席「シルバーシート」を設置。 1976年(昭和51年)3月2日 : 追分機関区での入換え仕業終了をもって国鉄における実用の蒸気機関車が全廃された。 7月9日 : 大井川鉄道(現・大井川鐵道)大井川本線で観光列車として蒸気機関車の運転を再開。 1977年(昭和52年) : 宮崎リニア実験線で超電導リニアの実験が始まる。宮崎県日向市に浮上式鉄道実験センターが設置され、リニア実験線で有人走行も後には行われるようになった。1997年(平成9年)には山梨県大月市・都留市へ試験場を移転している。 1979年(昭和54年)8月1日 : 山口線にて「SLやまぐち号」運行開始、国鉄でも観光列車として蒸気機関車の運転を再開。 1981年(昭和56年)2月5日 : 日本初の実用的新交通システム (AGT) として、神戸新交通ポートアイランド線開通。自動列車運転装置 (ATO) を採用し、実用鉄道で日本初の無人運転も行った。 1982年(昭和57年)鉄原コークス(室蘭市)で使われていた蒸気機関車が引退。日本国内から実用の蒸気機関車が全廃された。 8月:台風10号の影響により富士川が増水し、東海道本線の富士川橋梁(下り線)2スパンが橋脚ごと流失。75日後に復旧するまでの間、流失を免れた上り線を交互に使用する緊急措置が取られた。 1984年(昭和59年)4月1日 : 国鉄盛線、宮古線、久慈線を第三セクター鉄道「三陸鉄道」に転換し、開業。三陸鉄道は国鉄特定地方交通線を転換したものとしては全国初の第三セクター鉄道となる。 1985年(昭和60年)3月25日 : 国鉄が磁気式プリペイドカード「オレンジカード」を販売開始。 1986年(昭和61年) : 国鉄が郵便輸送および荷物輸送を廃止。郵便輸送は10月1日で、荷物輸送は11月1日で廃止(一部を除く)。
※この「新幹線時代と国鉄再建問題:1964年(昭和39年) - 1986年(昭和61年)」の解説は、「日本の鉄道史」の解説の一部です。
「新幹線時代と国鉄再建問題:1964年(昭和39年) - 1986年(昭和61年)」を含む「日本の鉄道史」の記事については、「日本の鉄道史」の概要を参照ください。
- 新幹線時代と国鉄再建問題:1964年 - 1986年のページへのリンク