帝国博物館から帝室博物館へとは? わかりやすく解説

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帝国博物館から帝室博物館へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 14:44 UTC 版)

東京国立博物館」の記事における「帝国博物館から帝室博物館へ」の解説

1889年明治22年)、「帝国博物館」と改称九鬼隆一総長となった。この時、京都奈良にも帝国博物館を置くこととなり、機関としての帝国京都博物館および帝国奈良博物館設置この年である(実際開館京都1897年奈良1895年)。当時帝国博物館美術部長は明治時代美術界理論的指導者であった岡倉覚三天心)であり、アメリカから来た哲学者美術史家アーネスト・フェノロサ美術部理事務めていた。従来博物館担当してきた博覧会関係の業務農商務省移管され、この頃から歴史美術工芸系の博物館としての性格が強まる。なお、動物園博物館から分離したのは1924年大正13年)である。この年動物園を含む上野公園宮内省から東京市下賜された。同じ1924年博物館天産部も廃止され、同部に属していた動植物標本などの列品は、同年から翌年にかけて、文部省管轄東京博物館国立科学博物館前身)へ移された。 1900年明治33年)、当時東京京都・奈良にあった各「帝国博物館」を「帝室博物館」と改称。「帝室博物館」の名称は1947年昭和22年)まで使用された。この1900年には当時皇太子(後の大正天皇)の成婚祝福するため、上野帝国博物館内に新たな美術館建造することとなった宮廷建築家片山東熊設計になる新美術館は、翌1901年着工基礎補強時間要したこと、たびたび設計変更があったこと、日露戦争影響などにより工事長引き7年後1908年竣工、翌1909年開館した石造および煉瓦造2階建て、ネオ・バロック様式のこの新美術館表慶館名付けられ21世紀に至るまで博物館展示一翼担っている1923年大正12年)の関東大地震では、コンドル設計本館のほか、当時存在した2号館3号館大破して使用不能となり、本館復興までの十数年間陳列表慶館のみで行われた復興本館建設決まったのは1928年昭和3年)のことで、昭和天皇大礼期に大礼記念帝室博物館復興翼賛会会長徳川家達)が設立された。建設設計競技方式で行うこととされ、「日本趣味基調とした東洋式」の建物とするという条件付きであった1931年4月設計案公募締切られ、273点の応募作のなかから渡辺仁の案が採用された。渡辺案をもとに宮内省臨時帝室博物館営繕課で実施設計行い1932年12月着工1937年11月竣工1938年11月開館した。これが現存する鉄骨鉄筋コンクリート造2階建ての東京国立博物館本館(重要文化財)である。当時としては、耐火、防盗への対策を最高レベル講じたもので、閉館時には窓の鎧戸下ろし電気切断監視人別館から張番を行う「金庫式の堅城」と呼ばれるものであった復興本館開館からまもない1940年には、「皇紀2600年」を記念して正倉院御物特別展観」が開催された。これは正倉院宝物当時は「正倉院御物」)が一般に公開された初の機会であり、11月6日から11月24日の間に414300余人入場博物館年間入場者数37万人19日間で上回ることとなった。 「東京帝室博物館現在の東京国立博物館前身明治5年1872)、文部省博物館称して上野公園創設された。33年1900)、東京帝室博物館改称し昭和22年1947)までこの名称は使用された。陀羅尼収める小塔と勾玉の絵あり。「第195有效期限 自明39年9月明治39年12月博物館觀覽券壹人壹回限り此券は入塲の節門衛交付せられたし」と記され観覧券(中央上に「東亰帝室博物館印」あり)が書き写されている。 — 清水晴風著『東京名物百人一首明治40年8月東京帝室博物館」より抜粋

※この「帝国博物館から帝室博物館へ」の解説は、「東京国立博物館」の解説の一部です。
「帝国博物館から帝室博物館へ」を含む「東京国立博物館」の記事については、「東京国立博物館」の概要を参照ください。

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