山際正道とは? わかりやすく解説

やまぎわ‐まさみち〔やまぎは‐〕【山際正道】

読み方:やまぎわまさみち

19011975官僚銀行家東京生まれ大蔵次官などを経て日本銀行総裁就任低金利政策推進し高度成長支えた


山際 正道 (やまぎわ まさみち)

山際 正道

氏 名
就 任
退 任
出身県:
山際 正道 (やまぎわ まさみち
昭和31.11.30
昭和39.12.17
東京都

 20代目日本銀行総裁である山際正道は、明治34年1901年)、東京生まれました東京帝国大学卒業大蔵省に入ると、明治15年制定から半世紀以上を経ていた日本銀行条例改正向けて尽力し銀行局在任中に法案化しました旧日本銀行法昭和17年制定)。その後大蔵次官務めましたが、間もなく終戦迎え公職追放令適用受けました

 追放令解除後、日本輸出入銀行総裁経て昭和31年日本銀行総裁就任してからは、わが国経済高度成長期迎え景気過熱による国際収支悪化物価上昇繰り返す中、政府粘り強く説得しながら公定歩合準備預金制度昭和32年制定)の準備率弾力的に操作し金融面から持続的な成長支えました。また国際会議精力的に参加したり、外国中央銀行総裁わが国に招くなど、日本銀行国際化努めたことでも知られます。わが国全体国際化機運もあって、昭和39年には日本銀行総裁国際決済銀行BIS月例総裁会議常時メンバーとして迎えられることになりました

 同年総裁辞任した後は、金融制度調査会会長務め昭和50年73歳亡くなりました

出典広報誌にちぎんクオータリー2000年冬季号)』)

山際正道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/12 06:29 UTC 版)

山際 正道
やまぎわ まさみち
生年月日 1901年6月12日
出生地 日本 東京府
没年月日 (1975-03-16) 1975年3月16日(73歳没)
出身校 第一高等学校文科甲類卒業[1]
東京帝国大学経済学部卒業[2]
前職 日本銀行総裁
大蔵次官
称号 経済学士(東京帝国大学)

在任期間 1956年11月30日 - 1964年12月17日

第28代 大蔵次官
在任期間 1945年4月13日 - 1946年1月30日

在任期間 1944年11月1日 - 1945年5月19日

在任期間 1943年11月1日 - 1944年11月1日

大蔵省銀行局長
在任期間 1941年12月9日 - 1943年11月1日

その他の職歴
大蔵省大臣官房文書課長
(1941年8月30日 - 1941年12月9日)
大蔵省銀行局特別銀行課長
1937年6月11日 - 1941年8月30日)
大蔵大臣秘書官
1938年7月20日 - 1940年9月5日
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山際 正道(やまぎわ まさみち、1901年明治34年)6月12日 - 1975年昭和50年)3月16日)は、第20代日本銀行総裁大蔵次官東京府出身。

来歴・人物

東京府出身[2]1925年 東京帝国大学経済学部[2]大蔵省に入り(主計局属)[3]、銀行検査官、朝鮮銀行台湾銀行各検査官[2]、銀行、文書などの各課長を経て[2]銀行局長に就任する[2]1945年大蔵次官に就任するが、戦後、公職追放となる[4]。追放解除後は日本輸出入銀行総裁から日銀総裁に就任。当時蔵相であった大蔵省入省同期の池田勇人(のち首相)らと共に日銀法改正の焦点を巡って、日本銀行と水面下で熾烈なバトルを展開した。大蔵側は池田、下村治、日銀側は松本重雄佐々木直副総裁らを論客としていた。池田蔵相、同総理時代の日銀総裁在任中は、大蔵省と歩調を合わせて、日銀の意向とは別に、高度経済成長下、内需拡大政策をサポートするために、公定歩合を引き下げ低金利政策路線に舵をとっていた。

山際の総裁退任以降も池田勇人の強い意向の下で、池田の総理退任時にすぐに発足した佐藤政権田中角栄蔵相の下で、日銀生え抜きで“日銀のプリンス”と称されていた総裁本命候補・佐々木直を押しのけて、市中銀行(三菱)出身の宇佐美洵日銀総裁の座に座ることとなった。日銀はこれ以後、大蔵省の積極財政路線の脇役に甘んじることとなり、文字通り「大蔵省本石町出張所」という有難くない名称までつけられることとなった。1975年3月16日没。享年75(満73歳)。

経歴

脚注

  1. ^ a b https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/940288/87
  2. ^ a b c d e f 日本官界情報社 編『日本官界名鑑』1942年、18頁。NDLJP:1271159 
  3. ^ 『日本官僚制総合事典』東京大学出版会、2001年11月発行、256頁
  4. ^ 『朝日新聞』1946年2月10日一面。
  5. ^ 『立教大学新聞 第77号』 1951年(昭和26年)5月20日

関連項目

外部リンク

公職
先代
田中豊
大蔵次官
1945 - 1946年
次代
山田義見



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