国防相時代とは? わかりやすく解説

国防相時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 05:29 UTC 版)

ヴェルナー・フォン・ブロンベルク」の記事における「国防相時代」の解説

アドルフ・ヒトラー首相に任命する事を決意したヒンデンブルク大統領は、1933年1月29日ジュネーヴブロンベルクベルリン呼び戻し1月30日ヒトラー首相に任命するより数時間先の午前9時に新内閣の国防大臣任命した内閣成立前閣僚任命ヴァイマル憲法的には違憲である。同日午前1115分頃にヒトラー首相に任じられた。 ブロンベルクには保守派によるヒトラーの「囲い込み」と「飼い慣らし」が期待されていたが、ブロンベルクにその意思はなく、ヒトラー信頼得よう忠勤励んだ。反ヒトラー的な前国防相クルト・フォン・シュライヒャー取り巻き国防省から排除することに努めた国防省官房長フェルディナント・フォン・ブレドウ罷免し、ヴァルター・フォン・ライヒェナウ代わり官房長据えたつづいて兵務局長をヴィルヘルム・アダムからルートヴィヒ・ベック代えた。さらに国防軍局長オイゲン・オット日本飛ばし、代わってフリードリヒ・フロム国防軍局長任じた陸軍総司令官クルト・フォン・ハンマーシュタイン=エクヴォルト6月末頃までに軍内で孤立化させ、1934年1月には辞職追いやり、ヴェルナー・フォン・フリッチュ代えた当初ブロンベルクはよりナチス寄りライヒェナウ陸軍総司令官にしたかったが、反発が強すぎてフリッチュにした)。 ヒトラーブロンベルク忠勤報い、軍の権威権限の拡大努めた1933年4月4日には秘密再軍備向けた国防会議創設。さらに同年7月20日には国防軍法を制定して、軍に対しては普通裁判所司法権及ばない旨を規定し、また国防法改正し郷党規定廃し国防軍唯一の国防担い手であることを定めたしかしながらナチ党突撃隊は、政権獲得時には400万人もの隊員数(うち武装兵50万人)を有し第二軍隊呼ばれるようになっていた。国防軍から反発受けており、ブロンベルクは、ヒトラー明確な裁定求めた1934年2月ヒトラー仲介国防省においてブロンベルクレーム一度協定結んだが、突撃隊協定を守る様子はなかった。突撃隊謀反のうわさが流れるとヒトラーヒンデンブルク大統領ブロンベルクから突撃隊処置をとることを要求された。ヒトラー1934年6月30日から7月2日にかけて長いナイフの夜呼ばれる粛清行った。この時、退役将軍二人クルト・フォン・シュライヒャーフェルディナント・フォン・ブレドウ殺害された。しかし、ブロンベルク国防大臣として何の抗議もしなかった。ブロンベルク7月3日閣議で軍を代表してヒトラー賛辞贈っている。 1934年8月2日ヒンデンブルク大統領死去したブロンベルク同日中に陸軍総司令官ヴェルナー・フォン・フリッチュ海軍総司令官エーリヒ・レーダーとともに軍を代表してヒトラーへの忠誠宣誓行った。そしてこれに倣ってドイツ中で全ドイツ軍人がヒトラー忠誠宣誓行ったその後ユダヤ系ドイツ人国防軍からの追放反対する将校団抵抗押さえ込んだり、ヒトラー45歳誕生日記念して国防軍リスト連隊ミュンヘン兵舎を「アドルフ・ヒトラー兵舎」と命名させるなど、ヒトラー忠実だった。彼はもともと柔和な性格として「ゴムライオン」と渾名されていたが、やがて「ヒトラー・ユーゲント、クヴェクス」と渾名されるようになった。クヴェクスとは映画ヒトラー青年クヴェックス(ドイツ語版)』の主人公であるヒトラー・ユーゲントの名前である。 1935年3月16日ヒトラーヴェルサイユ条約ドイツ軍制限条項破棄宣言した旧軍伝統本格的に復活させた。「国防省」も「戦争省 (Reichskriegsministerium, 英語:Ministry of War)」に改名された(本項においては以後国防省使用する)。国防大臣から陸軍大臣への降格という説もあるが、一派的には改名である。ヒトラー同年彼の忠誠に対して国防三軍指揮権委任することで報いた。更に1936年には陸軍元帥昇格1937年1月30日には黄金ナチ党員バッジ与えた再軍備にあたってブロンベルク伝統的な立場こだわらず騎兵より戦車役割評価していた。戦術面では東プロイセン時代演習経験いかして防御利点積極的に認め攻撃補助手段として活用した。ハンマーシュタインの攻撃型原理修正加えた

※この「国防相時代」の解説は、「ヴェルナー・フォン・ブロンベルク」の解説の一部です。
「国防相時代」を含む「ヴェルナー・フォン・ブロンベルク」の記事については、「ヴェルナー・フォン・ブロンベルク」の概要を参照ください。

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