南極点への到達とは? わかりやすく解説

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南極点への到達

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 02:59 UTC 版)

ロアール・アムンセン」の記事における「南極点への到達」の解説

詳細は「アムンセンの南極点遠征」を参照 北西航路横断航海成功したアムンセンは、次に北極点到達目指した。探検家から政治家に転身したフリチョフ・ナンセンからフラム号譲り受け着々と準備進めた。しかし、北極点探検準備中1909年4月6日ロバート・ピアリー北極点到達したことを知り目標ひそかに南極点変更した。しかし、出資者隊員にはこれを告げず秘密裏のままに準備進め1910年8月に「北極探検のため」ノルウェー出航した当時ノルウェーから今回探検入り口とされたベーリング海峡に向かうにはアメリカ大陸周航せざるを得なかったため、船が南に向かってもまったく怪しまれることはなかった。出航後、マデイラ諸島首都フンシャル寄港したさいに、北極点ではなく南極点目指すことが乗組員にはじめて明かされた。アムンセンこの際、これに反対するものは直ち下船し去ってかまわないと言ったが、乗組員はこの計画賛意示し計画スムーズに変更された。同時にノルウェーにもその旨電報打ち出資者の手が届かなくなってから公表された。探検出資者には「南極点到達したのち北極探検する」とし、これを拡大計画称したまた、大西洋寄港地から同じく南極探検途上にあったロバート・スコット宛に「我南極に向かわんとす」との電報送っている。スコット途中寄航したオーストラリアメルボルンにてこの電報受け取った。この電報について英国側でははなはだ無礼挑発的であり「突然のライバル出現スコット動揺し失敗一因となった」と受けとめられている。もっともアムンセン本人無礼な意図毛頭無く事前連絡しにいきなり南極遭遇する方が却って無礼である」ということ自著などにおいて主張している。また、白瀬矗率い日本隊の動向にも一時注目したが、準備様子聞いただけで、ライバルにはなりえないと以後無視している。実際当時日本隊はノルウェー人スキー見て妙な板を履いているなどと書き残しており、根本的に準備不足だった。 1911年1月14日アムンセン隊はロス棚氷北東部にあるクジラ湾から南極大陸上陸し、そこにフラムハイム基地建設越冬探検準備始めたスコットはすでに1月2日西側ロス島上陸し基地建設していた。アムンセンスコット両隊は半年以上をかけてデポ作成周囲の探索行い来るべき探検準備行った南極点向かいアムンセンの取るべきコースは、距離は1500kmでスコットよりも100kmほど短く、また基地周辺には食料となるアザラシ大量に生息していたものの、スコット隊のコースのほとんどが以前探索されたものであるのに対しアムンセン隊のコースはほとんど未探索のものであり、未知土地を進まねばならない危険が存在した1911年10月20日アムンセンは4人の選抜とともにフラムハイム出発し、4台の犬ぞりを1台あたり13頭、計52頭に引かせ南極横断開始する途中好天にも恵まれてアムンセン隊は順調に距離を伸ばし1911年12月14日人類初の南極点到達果たした帰路も順調で、1912年1月25日一人犠牲者も出すことなくフラムハイムへと帰還した当初スコット隊に比べて不利と思われていたアムンセン先に到着したのは、スコット隊が学術調査兼ねて長いルート選んだ上、故障しやすい内燃機関利用した雪上車や、体重重く雪中での行軍不向きな馬、牛革重ねた形状防寒服防寒性優れているが、耐水性に劣る)を採用していたのに対しアムンセン隊は先述極北航海の際に得た知識経験参考に、体重が軽い利用し自身軽量化施した犬ぞり採用したこと(非常時食料兼ねていた)や、耐水性優れたアザラシ毛皮服を採用したことが理由ひとつとしてあげられる南極点作ったテントには、帰途全員遭難死した場合備え、2着の到達者にあてて自分たちの初到達証明書として持ち帰ることを依頼した手紙残している(ロバート・スコット#パーティーの遭難参照)。 帰還後多く講演活動をこなし、探検旅行費用負債返済した。特にアメリカにおいては英雄としてたたえられ自国よりも多く時間アメリカで過ごした一方で自国悲劇英雄スコットひいきにするイギリスでは冷たく扱われた。独立間もないノルウェーにおいては国民ナショナリズム喚起し国民的英雄となった

※この「南極点への到達」の解説は、「ロアール・アムンセン」の解説の一部です。
「南極点への到達」を含む「ロアール・アムンセン」の記事については、「ロアール・アムンセン」の概要を参照ください。

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