動名詞と不定詞の違い
「動名詞」「不定詞」の違い・概要
文法上、動名詞と不定詞は共に名詞的機能を備えているため置き換えが可能なケースもあります。しかし動名詞は「現在の動作・ある一定の現実」、不定詞には「これから向かう先にあるもの・未確定の事象」という語義的なイメージがあり使い分けが必要な場合が多いです。また、不定詞には名詞として機能する以外にも様々な用法があるため、文脈によってどのような役割を果たしているのかを慎重に見極める必要があります。「動名詞」「不定詞」の意味・読み方は?
「動名詞」は「どうめいし」と読み、「動」と「名詞」の2つに分解する事が出来ます。ただし、この場合は元々「動詞」+「名詞」だったものが省略されて「動名詞」になったと考えるのが自然です。動詞とは「主語となる事物の動作・状態」を表すものであり、名詞は「物質・人物・場所などの具体的な呼称」を意味する品詞となります。「動名詞」は「事物の動的な変化を伴った様子を名詞化したもの」と言えるでしょう。例えば「play(遊ぶ)」という動詞を動名詞にするには、末尾に~ingを付加して「playing(遊ぶ事)」とします。動名詞化した事により元の名詞の綴りが変化する場合もあるので留意しましょう。「不定詞」の読み方は「ふていし」であり、「不定」+「詞」という構造になっています。「不定」は「ある一定の状態に限定されない様子」、「詞」は「ことば、文字」といった意味です。「不定詞」は「特定の状態に限定されないことば」という解釈が出来ます。英語では主語の人称・単数・複数によって動詞の形が変化するのが基本です。しかし不定詞には主語の影響を受けず「変化しない・限定されない」という特質があります。一般的に不定詞と呼称されるのは「to + 動詞の原型」の形式で用いられるパターンです。ただし、一定の条件化では「to」が存在しない「原形不定詞」が用いられる事も覚えておきましょう。
「動名詞」「不定詞」の使い方、使い分けは?
動名詞と不定詞はそれぞれ名詞的用法が存在しているため、文中の目的語や補語として用いられる事があります。例えば「I continue ~ing(to ~)」という文章は「~する事を続ける」という和訳になり、動名詞あるいは不定詞が「continue」の目的語として機能しているパターンです。同様に「begin」「start」「prefer」などは動名詞・不定詞どちらも目的語として使用可能な動詞となっています。多少ニュアンスの違いこそあれど、大まかな意味は変わらないため会話に支障を来たす事はないでしょう。ただし、動名詞と不定詞は語義的なイメージの違いから使い分けられるケースが多いです。端的に表すと動名詞は「現在・あるいは過去」、不定詞は「未来」の要素を含む文脈に用いられます。両者の使い分けを解説する際、参考書や学校教育でよく例文として挙げられるのが「I remember ~ing」「I remember to ~」という2つの文章です。前者では動名詞、後者では不定詞がそれぞれ「remember」の目的語として名詞的な機能を果たしています。動名詞は現在・過去の文脈で用いられるため、前者の和訳は「~した事を覚えている」となるでしょう。対して不定詞は未来の要素を含む文脈のため、和訳は「~する事を覚えている(忘れずにいる)」となります。目的語が動名詞か不定詞かによって意味が変わる動詞は他にも「stop」「try」「forget」などがあるので注意が必要です。
また、動詞によっては動名詞・不定詞それぞれどちらかしか目的語に出来ないものも多数存在します。これは動詞が持つイメージと動名詞・不定詞が持つイメージが食い違っている場合、文脈に齟齬が生まれるためです。動名詞のみを目的語とする動詞には「過去志向・動的イメージ・消極性」といった特徴が見られます。一例としては「finish(過去志向)」「enjoy(動的イメージ)」「avoid(消極性)」などが挙げられるでしょう。対して不定詞を目的語とする動詞には「未来的志向」が見られます。不定詞の「to」が到達点を表す前置詞としての用法がある事からも自然な流れと言えるでしょう。不定詞のみ目的語とする動詞には「decide」「agree」「hope」などがあります。
「動名詞」「不定詞」の用例・例文
動名詞・不定詞はそれぞれ中学校英語の単元として習うものであり、高校受験や大学受験の基礎項目であると言えます。そもそも日本語には「不定詞」という概念が存在しないため、動名詞も不定詞も基本的には英語学習における単元として用いられるパターンがほとんどです。例えば「動詞によっては動名詞か不定詞かで意味が変わるので注意するように」「動名詞の活用パターンが小テストとして出題された」「不定詞には形容詞的用法や副詞的用法も考えられるので、長文読解では特に作題者に狙われやすい」といった用例が挙げられるでしょう。動名詞と不定詞の違い
動名詞と不定詞の違い
「動名詞と不定詞の違い」とは、簡単にいえば、「動名詞は動詞の形を変えて名詞として使うもの」であり、「不定詞は動詞の原形にtoをつけて名詞、形容詞、副詞として使うもの」である。動名詞とは
動名詞とは、動詞に「-ing」を付けて名詞として使用する形態である。例えば、「run(走る)」という動詞に「-ing」を付けて「running(走ること)」とする。この形態は、動作や行動そのものを指すため、名詞として文中で主語や目的語として使用される。 具体例として、「I enjoy running.(私は走ることを楽しむ)」という文では、「running」が動名詞として使われている。この場合、「running」は「enjoy」の目的語として機能している。不定詞とは
不定詞とは、動詞の原形に「to」を付けて使用する形態である。例えば、「run(走る)」という動詞に「to」を付けて「to run(走ること)」とする。この形態は、名詞、形容詞、副詞として文中で多様な役割を果たす。 具体例として、「I want to run.(私は走りたい)」という文では、「to run」が不定詞として使われている。この場合、「to run」は「want」の目的語として機能している。動名詞と不定詞の使い分け
動名詞と不定詞は、文中で異なる役割を果たすため、使い分けが重要である。例えば、「I stopped smoking.(私はタバコを吸うのをやめた)」と「I stopped to smoke.(私はタバコを吸うために立ち止まった)」では、動名詞「smoking」と不定詞「to smoke」の使い方が異なる。 動名詞「smoking」は「タバコを吸う行為そのもの」を指し、不定詞「to smoke」は「タバコを吸うための目的」を示している。動名詞の主な使い方
動名詞は、以下のような場合に使用されることが多い:- 主語として:
例:「Swimming is good exercise.(泳ぐことは良い運動である)」 - 目的語として:
例:「She enjoys reading.(彼女は読書を楽しむ)」 - 前置詞の目的語として:
例:「He is good at cooking.(彼は料理が得意だ)」
不定詞の主な使い方
不定詞は、以下のような場合に使用されることが多い:- 目的語として:
例:「I want to learn.(私は学びたい)」 - 形容詞として:
例:「She has a lot of work to do.(彼女にはやるべき仕事がたくさんある)」 - 副詞として:
例:「He went to the store to buy milk.(彼は牛乳を買うために店に行った)」
動名詞と不定詞の意味の違い
動名詞と不定詞は、同じ動詞から派生していても、意味やニュアンスが異なる場合がある。例えば、「remember」や「forget」といった動詞は、動名詞と不定詞で意味が変わることがある。 具体例として、「I remember meeting him.(彼に会ったことを覚えている)」と「I remember to meet him.(彼に会うことを覚えている)」では、動名詞「meeting」と不定詞「to meet」の使い方で意味が異なる。「meeting」は過去の出来事を指し、「to meet」は未来の予定を指している。動名詞と不定詞の用例・例文
以下に、動名詞と不定詞の具体的な用例を示す:- 動名詞:
例:「I enjoy swimming.(私は泳ぐことを楽しむ)」 - 不定詞:
例:「I decided to swim.(私は泳ぐことに決めた)」 - 動名詞:
例:「He admitted cheating.(彼はカンニングを認めた)」 - 不定詞:
例:「He hopes to win.(彼は勝つことを望んでいる)」 - 動名詞:
例:「They finished eating.(彼らは食事を終えた)」 - 不定詞:
例:「They plan to travel.(彼らは旅行する計画を立てている)」
動名詞と不定詞の使い分けの注意点
動名詞と不定詞の使い分けには、いくつかの注意点がある。特定の動詞は動名詞のみを取るものや、不定詞のみを取るものがある。また、動詞によっては動名詞と不定詞の両方を取るが、意味が異なる場合もある。 例えば、「enjoy」は動名詞のみを取る動詞であり、「I enjoy to swim.」は誤りである。一方、「want」は不定詞のみを取る動詞であり、「I want swimming.」は誤りである。動名詞と不定詞の使い分けのコツ
動名詞と不定詞の使い分けのコツとしては、以下の点に注意することが挙げられる:- 動詞の後に続く形態を確認する:特定の動詞は動名詞のみ、不定詞のみ、または両方を取るが意味が異なる場合がある。
- 文の意味を考慮する:動名詞は行動そのものを指し、不定詞は目的や意図を示すことが多い。
- 文法書や辞書を参照する:動名詞と不定詞の使い分けに関する詳細な情報を確認するために、信頼性の高い文法書や辞書を参照することが有効である。
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