劇中の2015年
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「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」の記事における「劇中の2015年」の解説
LD(レーザーディスク) デロリアンが2015年のヒル・バレーに到着した時、路地裏に停めてジェニファーを介護しているシーンで、大量にスクラップされ山積みとなっているのが見られる。現実におけるLDは既に2000年初頭に消滅し、より高性能なDVD、Blu-ray Disc、ネット配信のビデオ・オン・デマンドが広く普及している。 飛行する車 劇中の2015年では自動車が飛行する技術が存在し、デロリアンもこの改造を受けている。 なお、2015年のシーンに出てくる未来の車に1982年の映画『ブレードランナー』のスピナーが登場する。また、マーティとグリフ達が空中戦をしている時に降りてきた車は着陸禁止の所に着陸している。 『ジョーズ19』 マーティが2015年の未来で、3D映像に驚くシーンがあるが、このシーンには当初ゴジラの登場が予定されていた。監督はスティーヴン・スピルバーグの実の息子であるマックス・スピルバーグということになっている。 2015年10月、ユニバーサル・ピクチャーズ・ホーム・エンターテインメントは、『ジョーズ19』のトレーラー映像をYouTubeで公開した。 ロジャー・ラビット 2015年でマーティがスポーツ年鑑を買うアンティークショップのショーウインドウ内には、古ぼけたロジャー・ラビットのぬいぐるみが置かれている。これは映画『ロジャー・ラビット』が、本作と同じゼメキス監督によるものであるという、一種の楽屋ネタである。因みに、PART3でシェイマスが夕飯と称してウサギを見せるシーンがあるが、DVDに特典映像として収録されているNGシーンではウサギの代わりにロジャー・ラビットのぬいぐるみを持っている。 日本製の『ワイルドガンマン』 「Cafe 80's」にあるテレビゲームとして登場。『ワイルドガンマン』は日本ではマイナーゲームの位置にある作品であるが、アメリカではNintendo Entertainment System本体に一部同梱される形で1985年に発売され、広く人気を博した。なお、実際の2015年では稼動媒体自体が稀少となっているが、米国では2015年よりバーチャルコンソールでの再発売が行われている。 「Cafe 80's」 1980年代を模したカフェ喫茶。 この「Cafe 80's」のシーンで使用されている楽曲は1983年にマイケル・ジャクソンが発表した『今夜はビート・イット』で、彼も店内のビデオモニターの中にウェイターとして登場している(ただし演じているのは本人ではなく、そっくりさんである)。なお、現実のジャクソンは2009年に死去した為、生きて2015年を迎えることは叶わなかった。 Cafe 80's のウェイターには他にも、当時のアメリカ第40代大統領・ロナルド・レーガンと、アメリカと敵対関係にあった当時のイランの政治的指導者・ホメイニ師がおり、いずれもそっくりさんの演技を、マックス・ヘッドルーム風にビデオ処理してCGのように見せている。 ホバーボード マーティが使ったピンクのホバーボードはよく見るとマテルの製品であることが確認できる。監督がテレビ向けのインタビューで「ホバーボードは実在するが、危険なのでメーカーが規制している。我々はうまくそれを入手できたんだ」と答え、実はこれはジョークだったのだが、それを信じた世界中の子供達から、マテル社にホバーボードの販売を促す手紙が殺到してしまった。2012年に、マテルは劇中同様のホバーボードのプロップレプリカを発売している。実働するホバーボードとしては、風を地面に吹き付けて浮遊するタイプのものは以前からあったが、長距離を安定して飛行するには装置が大掛かりでスケートボードのようなコンパクトな形のものは存在しなかった。リニアモーターカーと同様の原理で超電導磁石を使ったより実際のスケートボードの形に近いホバーボードとして、2011年にフランスのParis Diderot UniversityのチームがMag Surfを試作した。これは映画内のホバーボードよりもやや分厚く、金属板の上でしか動作しないが、直線の金属板の上を浮上しながら進むことができた。2015年には、より映画の形に近いホバーボードが試作され、1985年のマーティーの愛車のピックアップを製造していたトヨタ傘下のブランドであるレクサスのCMに登場した。こちらも同じく超電導磁石が入ったボードが金属の表面を浮上するという原理であったが、大企業が自社の製品の宣伝用に作ったものであるため、セットはより金がかかった本格的なものになっている。金属板が埋め込まれたスケートパーク内をロンドンのプロのスケートボーダーがこのボードを使って駆け回るというもので、浅い水上を走行したり車の上をジャンプしたりとかなり映画の世界に近づいている。 ナイキのシューズ 2015年でマーティが履いていたナイキのシューズは、2011年にナイキ自身によって公式に忠実なレプリカとして発表され、オークションサイトeBayで1500足がチャリティ販売された。ただし、ナイキは2009年に「自動靴ひも調整システム」についての特許を出願していたものの、この時点では形状の再現のみで実際に自動で紐が締まることはなかった。その後2015年10月21日に劇中のように自動で紐が締まる技術「Power Lace」を搭載したモデルが正式発表され、2016年春にオークション形式で販売される運びとなった。どちらも収益はすべてマーティ役を演じたマイケル・J・フォックスが設立した「マイケル・J・フォックス パーキンソン病リサーチ財団」へ寄付される。 ワールドシリーズ マーティが「シカゴ・カブスがフロリダ州マイアミの球団をスウィープで下して2015年のワールドシリーズを制覇」というニュースを目にして驚く場面がある。これは、カブスが85年当時弱小チームであった(ヤギの呪いを参照)、という点と「マイアミに野球チームが出来た」という二重の驚きということである。劇中でカブスがスウィープ優勝を決めたとされる2015年10月21日、奇しくも現実のカブスはニューヨーク・メッツとのリーグ優勝決定戦で4連敗でのスウィープ敗退を喫し、映画通りに優勝とはいかなかった。ただ、1985年当時には存在しなかったマイアミの球団が、1993年にフロリダ・マーリンズ(現在のマイアミ・マーリンズ)として創設されたため、このニュースは一部が現実となっている。カブスとマーリンズは同じナショナルリーグに所属しているため、ワールドシリーズで対戦することはない。カブスのワールドシリーズ制覇は、映画の「予言」より1年遅れた2016年に現実のものとなった(相手はクリーブランド・インディアンス)。
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