八幡 (横手市)
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八幡 | |
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町丁 | |
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|
北緯39度19分34.852秒 東経140度33分02.098秒 / 北緯39.32634778度 東経140.55058278度座標: 北緯39度19分34.852秒 東経140度33分02.098秒 / 北緯39.32634778度 東経140.55058278度 | |
座標位置:中心点 | |
国 | ![]() |
都道府県 | ![]() |
市町村 | ![]() |
地域 | 横手地域 |
人口情報(2020年10月1日現在[1]) | |
人口 | 1,745 人 |
世帯数 | 737 世帯 |
設置日 | 1951年4月1日[2] |
郵便番号 | 013-0071[3] |
市外局番 | 182[4] |
ナンバープレート | 秋田 |
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八幡(やわた)は、秋田県横手市の大字。郵便番号は013-0071[3]。人口は1,745人、世帯数は737世帯(2020年10月1日現在)[1]。旧平鹿郡横手町大字八幡、旧平鹿郡朝倉村大字八幡、旧平鹿郡八幡村に相当する。
地理
横手市の中心部、横手地域の西部に位置しており、東で朝倉町、西で静町、北で睦成、南で三本柳・卸町・横手町と隣接する。北境を横手川から取水された三ノ堰が北流し、国道13号の横手バイパスと奥羽本線が並行して南北に縦貫する[2]。集落はその中間にあり、北部に石町、南部に八幡の集落があるが[2]、近年では国道13号より西側の地区で住宅の立地が進行しており、市街地の拡散が見られている[5]。また、国道13号の石町交差点には、北西方向から延びる秋田県道71号大曲横手線の終点が位置している[2]。
全域が都市計画区域に含まれるが、区域区分非設定区域となっている[6]。都市計画法上の用途地域では国道13号の横手バイパス沿いが準工業地域に、奥羽本線沿いが第一種中高層住居専用地域に、その中間部が第二種中高層住居専用地域に指定されている[7]。
地名の由来
「八幡」の地名は、古くから八幡神社が鎮座していることに由来する[8]。また、かつての八幡村の支郷であり、現在も小字として地名に残る「石町」は、八幡字石町3-7[9]に所在する立石に由来するとされる[10]。この石は高さ約3メートル、幅約1.4メートルあり、地下深くまで埋まっていると伝えられている[10][9]。「石町」という地名は、中世期に記された『奥羽永慶軍記』にも見られ、遅くとも中世にはすでに存在していたことがうかがえる。この立石は、横手川が現在の流路とは異なり、かつて石町付近を流れていた頃に、船の繋ぎ石あるいは灯台の役割を果たしていたとも言われている[10][9]。ただし、どのような経緯でこの場所に立てられたかは判然としない。
小字
2024年(令和6年)10月5日時点での「横手市(秋田地方法務局大曲支局)登記所備付地図データ」[11]、デジタル庁公表の「アドレス・ベース・レジストリ」の「秋田県 横手市 町字マスター(フルセット) データセット」[12]、横手市公表のオープンデータ[13]によれば、八幡の小字は以下の通りである。
町・字 | 出典 | |||
---|---|---|---|---|
大字 | 小字 | 登記[11] | 町字マスター[12] | 行政区一覧[13] |
八幡 | 字石町 | ○ | ○ | ○ |
字下長田 | ○ | ○ | ○ | |
字下鶴田 | ○ | ○ | ○ | |
字十二柳 | ○ | ○ | ○ | |
字上長田 | ○ | ○ | ○ | |
字上鶴田 | ○ | ○ | ○ | |
字長者町 | ○ | ○ | ○ | |
字八幡 | ○ | ○ | ○ |
歴史
正保4年(1647年)の『出羽国知行高目録 下』では、1,130石余で中央地区(旧横手町、旧朝倉村)で最大の村高[14]。享保15年(1730年)の『六郡郡邑記』によれば、古くから正八幡宮があることに由来して村名が付けられたとされる[14]。当時は、横手前郷村の本年貢から五石を神主・高瀬安芸守が受け取り、祭祀を執り行っていたとされ、村の戸数は10軒で、支郷として石町村(家数9軒)があった[14]。
沿革
- 1873年(明治6年)2月 - 秋田県第6大区小2区に属する[15]。
- 1875年(明治8年)5月1日 - 朝倉小学校の前身となる「粛雝学校」が開校[16]。
- 1883年(明治16年)11月3日 - 粛雝学校、関根学校が統合し、「石町小学校」となる[17]。
- 1887年(明治20年)4月 - 石町小学校が「睦成尋常小学校」と改称し、睦成村に校舎を移転[17]。
- 1889年(明治22年)4月 - 町村制施行に伴い、睦成村・静町村・杉目村・杉沢村・八幡村が合併し、朝倉村となる[18]。八幡村は朝倉村大字八幡となる[19]。
- 1933年(昭和8年)4月15日 - 朝倉村が横手町に編入[20][21]。横手町大字八幡となる[19]。
- 1951年(昭和26年)4月1日 - 栄村と旭村が横手町に編入、同時に市制施行して横手市(初代)となる[20]。横手市八幡となる[19]。
- 1975年(昭和50年)10月 - 横手卸センター(卸団地)が完成[22]。
- 2014年(平成26年)4月7日 - 横手・山内の学校給食センターを統合し、八幡字下長田に「横手学校給食センター」を新築[23]。
- 2016年(平成28年)4月1日 - 境町小・黒川小・金沢小を統廃合し、また朝倉小・旭小・横手南小の一部学区も編入して、八幡字下長田に「横手市立横手北小学校」が開校[24]。
町名の変遷
八幡から分離して住居表示が施行された町名の変遷は以下の通りとなる[25][26]。
実施後 | 実施年月日 | 実施前 | 備考 |
---|---|---|---|
朝倉町 | 昭和40年4月1日 | 八幡字石町(一部) やわた あざいしまち |
|
卸町 | 昭和53年4月1日 | 八幡字八幡(一部) やわた あざやわた |
|
八幡字長者町(一部) やわた あざちょうじゃまち |
世帯数と人口
2020年(令和2年)10月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]。
丁目 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
八幡 | 737世帯 | 1,745人 |
人口の推移
以下は国勢調査による1995年(平成7年)以降の人口の推移。
年 | 人口 |
---|---|
1995年(平成7年)[27] |
673
|
2000年(平成12年)[28] |
779
|
2005年(平成17年)[29] |
880
|
2010年(平成22年)[30] |
1,314
|
2015年(平成27年)[31] |
1,407
|
2020年(令和2年)[1] |
1,745
|
以下は国勢調査による1995年(平成7年)以降の世帯数の推移。
年 | 世帯数 |
---|---|
1995年(平成7年)[27] |
227
|
2000年(平成12年)[28] |
269
|
2005年(平成17年)[29] |
366
|
2010年(平成22年)[30] |
545
|
2015年(平成27年)[31] |
610
|
2020年(令和2年)[1] |
737
|
小・中学校の学区
市立小・中学校に通う場合、学区(校区)は以下の通りとなる[32]。
小字 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|
十二柳、下長田、下鶴田、上鶴田、長者町 上長田・石町・八幡(このうち、国道13号より西側の地域) |
横手市立横手北小学校 | 横手市立横手北中学校 |
上長田・石町・八幡(このうち、国道13号より東側の地域) | 横手市立朝倉小学校 |
交通
鉄道
町の東端を奥羽本線が通っているが、駅はない。最寄り駅は■奥羽本線、■北上線の横手駅。
バス
町内にバス路線及びバス停はない。
2023年9月30日までは羽後交通の角間川線が通っており、町内に「石町」「八幡」バス停があった[33][34]。
道路
施設
- 八幡神社(字八幡119番地[35])
- 横手市横手学校給食センター(字下長田40番地[37])
- 横手市立横手北小学校(字下長田50番地[38])
- ヨコウン 横手営業所(字八幡161番地[39])
- ヤマト運輸 秋田横手営業所(字八幡145番地1[40])
- 秋田ふるさと農業協同組合 横手支店(字八幡50番地[41])
- DCM 横手店(字八幡177番地[42])
- レッドバロン横手(字八幡207番地1[43])
- プロノ 横手店(字石町92番地8[44])
脚注
- ^ a b c d e “令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat)”. 総務省統計局 (2020年10月). 2025年6月21日閲覧。
- ^ a b c d 角川日本地名大辞典編纂 1980, p. 794.
- ^ a b “郵便番号”. 日本郵便. 2022年3月23日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2022年3月21日閲覧。
- ^ “横手市都市計画マスタープラン(全体構想)”. 横手市 (2019年3月). 2025年6月21日閲覧。
- ^ “都市計画区域・区域区分(線引き)”. 横手市 (2021年9月28日). 2025年1月3日閲覧。
- ^ “都市計画図(横手地域)”. 横手市 (2024年3月29日). 2025年6月21日閲覧。
- ^ 伊沢 1984, p. 249.
- ^ a b c 横手郷土史研究会 1980, p. 82.
- ^ a b c 伊沢 1984, p. 17.
- ^ a b “横手市(秋田地方法務局大曲支局)登記所備付地図データ”. G空間情報センター. 一般社団法人社会基盤情報流通推進協議会 (2024年10月5日). 2025年3月25日閲覧。
- ^ a b “秋田県 横手市 町字マスター(フルセット) データセット”. デジタル庁 (2024年7月5日). 2025年1月14日閲覧。
- ^ a b 横手市総務企画部情報政策課情報政策係: “横手市の行政区”. オープンデータ. 横手市 (2022年5月24日). 2025年3月25日閲覧。
- ^ a b c 横手市 2010, p. 657.
- ^ 横手市史編さん 1981, p. 21.
- ^ 横手市史編さん 1981, p. 359.
- ^ a b 横手市史編さん 1981, p. 360.
- ^ 横手市史編さん 1981, p. 15.
- ^ a b c 角川日本地名大辞典 1979, p. 673.
- ^ a b 角川日本地名大辞典 1979, p. 787.
- ^ 横手市史編さん 1981, p. 68.
- ^ 横手市 2011, p. 578.
- ^ “市報よこて No.206”. 横手市. p. 2 (2014年5月1日). 2024年3月12日閲覧。
- ^ “沿革”. よこてをつなごう. 横手北小学校. 横手市教育委員会 (2021年11月18日). 2023年3月23日閲覧。
- ^ 横手市史編さん 1981, p. 801.
- ^ 横手市史編さん 1981, p. 807.
- ^ a b “国勢調査 / 平成7年国勢調査 小地域集計 / 小地域集計 05秋田県”. 総務省統計局. 2025年6月22日閲覧。
- ^ a b “国勢調査 / 平成12年国勢調査 / 小地域集計 05秋田県”. 総務省統計局. 2025年6月22日閲覧。
- ^ a b “国勢調査 / 平成17年国勢調査 / 小地域集計 05秋田県”. 総務省統計局. 2025年6月22日閲覧。
- ^ a b “国勢調査 / 平成22年国勢調査 / 小地域集計 05秋田県”. 総務省統計局. 2025年6月22日閲覧。
- ^ a b “国勢調査 / 平成27年国勢調査 / 小地域集計 05秋田県”. 総務省統計局. 2025年6月22日閲覧。
- ^ “横手市立小中学校通学区域に関する規則”. 横手市. 2022年3月23日閲覧。
- ^ 「秋田県内の16バス路線、30日に廃止 過去10年で最多」『秋田魁新報』2023年9月29日。オリジナルの2023年9月29日時点におけるアーカイブ。2025年3月7日閲覧。
- ^ “角間川線の廃止について(重要)” (PDF). 羽後交通株式会社 (2023年8月29日). 2023年8月30日閲覧。
- ^ a b c d e “八幡神社”. 秋田県神社庁. 2025年6月22日閲覧。
- ^ a b 横手市史編さん 1981, p. 468.
- ^ “学校給食センター”. 教育委員会. 横手市 (2025年5月14日). 2025年6月22日閲覧。
- ^ “横手市立学校設置条例”. 横手市 (2005年10月1日). 2025年6月22日閲覧。
- ^ “横手営業所”. 拠点一覧. ヨコウン株式会社. 2025年6月22日閲覧。
- ^ “ヤマト運輸 秋田横手営業所(横手卸町)”. 直営店・取扱店検索TOP. ヤマト運輸株式会社. 2025年6月22日閲覧。
- ^ “店舗のご案内”. JA秋田ふるさと. 2025年6月22日閲覧。
- ^ “DCM横手店”. DCM株式会社. 2025年6月22日閲覧。
- ^ “レッドバロン横手”. レッドバロン. 2025年6月22日閲覧。
- ^ “プロノ横手店”. 店舗情報. ハミューレ株式会社. 2025年6月22日閲覧。
参考文献
- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 5(秋田県)、角川書店、1980年3月。全国書誌番号:80016503。
- 横手郷土史研究会 編『横手郷土史資料』 第54号、横手郷土史研究会、1980年6月。doi:10.11501/9571465。
- 伊沢慶治『横手ものしり事典』東洋書院、1984年10月。doi:10.11501/9571321。
- 横手市史編さん委員会『横手市史』 昭和編、横手市、1981年11月3日。doi:10.11501/9570576。
- 伊沢慶治『横手ものしり事典』東洋書院、1984年10月。doi:10.11501/9571321。
- 横手市 編『横手市史』 通史編 近世、横手市、2010年3月。全国書誌番号: 21995094。
- 横手市 編『横手市史』 通史編 近現代、横手市、2011年3月。全国書誌番号: 21980157。
外部リンク
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睦成 | ![]() |
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静町 | ![]() |
朝倉町 | ||
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三本柳 | 卸町・横手町 |
「八幡 (横手市)」の例文・使い方・用例・文例
- 弓矢八幡誓って父の仇を討つ
- 弓矢八幡誓って本当だ(弓矢八幡ご照覧あれ)
- 天に誓って(神明に誓って、弓矢八幡誓って)偽りではない(神もご照覧あれ)
- 弓矢八幡誓って親の仇を討つ
- 弓矢八幡ご照覧あれ
- 弓矢八幡のご加護によって助かった
- 弓矢八幡もご照覧あれ
- 近江八幡市という市
- 八幡神という神
- 東北地方にある十和田八幡平国立公園という国立公園
- 八幡宮
- 兜の部分としての八幡座
- 八幡宮の祭神
- 八幡神という,八幡宮の祭神
- 八幡造りという,神社の建築様式
- 八幡鳥居という,鳥居の様式
- 八幡宮の祭り
- 八幡市という市
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