杉沢 (横手市)
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杉沢 | |
---|---|
大字 | |
国 | ![]() |
都道府県 | ![]() |
市町村 | ![]() |
地域 | 横手地域 |
人口情報(2020年10月1日現在[1]) | |
人口 | 945 人 |
世帯数 | 269 世帯 |
設置日 | 1951年4月1日[2] |
郵便番号 | 013-0001[3] |
市外局番 | 182[4] |
ナンバープレート | 秋田 |
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杉沢(すぎさわ)は、秋田県横手市の大字。郵便番号013-0001[3]。人口は945人、世帯数は269世帯(2020年10月1日現在)[1]。住居表示は全域で未実施[5]。旧平鹿郡横手町杉沢、旧平鹿郡朝倉村大字杉沢、旧平鹿郡杉沢村・見入野新田村に相当する。
地理
横手地域の北東部に位置しており、東側で山内地域と隣接する[6]。西端を国道13号とその旧道である県道272号御所野安田線が南北に縦貫し、中央部で接続している[6]。横手盆地の東端、奥羽山脈の山麓部に位置しており、東部の大部分は山地である[6]。西部は、南西に向かって流れる杉沢川および吉沢川によって形成された扇状地であり、これらの河川や天狗沢・一の坂の溜池などを利用して水田が開かれている[6]。山間部には弥勒、扇頂部に当たる山裾には上台・中島・見入野・吉沢、西端には谷地中・中杉沢の各集落が散在している[6]。式内小社と伝えられる塩湯彦神社の参道登山口に当たる[7]。
全域が都市計画区域に含まれるが、区域区分非設定区域となっている[8]。都市計画法上の用途地域では工業団地の全域が工業専用地域に指定されており、それ以外は未指定[9]。
小字
2024年(令和6年)10月5日時点での「横手市(秋田地方法務局大曲支局)登記所備付地図データ」[10]、デジタル庁公表の「アドレス・ベース・レジストリ」の「秋田県 横手市 町字マスター(フルセット) データセット」[11]、横手市公表のオープンデータ[12]によれば、杉沢の小字は以下の通りである。
町・字 | 出典 | |||
---|---|---|---|---|
大字 | 小字 | 登記[10] | 町字マスター[11] | 行政区一覧[12] |
杉沢 | 字市ノ沢 | ○ | ○ | ○ |
字ガケ下 | ○ | ○ | ○ | |
字角代沢 | ○ | ○ | ○ | |
字館泉 | ○ | ○ | × | |
字吉沢 | ○ | ○ | ○ | |
字見入野 | ○ | ○ | ○ | |
字見入野天狗沢 | ○ | ○ | ○ | |
字糠塚 | ○ | ○ | ○ | |
字才ノ神 | ○ | ○ | ○ | |
字獅ケ本 | ○ | ○ | ○ | |
字七曲 | ○ | ○ | × | |
字女夫沢 | ○ | ○ | × | |
字焼止 | ○ | ○ | × | |
字上台 | ○ | ○ | ○ | |
字千刈田 | ○ | ○ | × | |
字大巻 | ○ | ○ | × | |
字沢田 | ○ | ○ | ○ | |
字谷地中 | ○ | ○ | ○ | |
字誕生下 | ○ | ○ | ○ | |
字中杉沢 | ○ | ○ | ○ | |
字中島 | ○ | ○ | × | |
字鶴ケ首 | ○ | ○ | ○ | |
字鶴谷地 | ○ | ○ | ○ | |
字天狗沢 | ○ | ○ | ○ | |
字東杉沢 | ○ | ○ | ○ | |
字内清水ケ台 | ○ | ○ | ○ | |
字南杉沢 | ○ | ○ | ○ | |
字野杉沢 | ○ | ○ | ○ | |
字弥勒 | ○ | ○ | ○ | |
字狼ケ沢 | ○ | ○ | ○ | |
字狼ノ沢 | ○ | ○ | ○ |
歴史
正保4年(1647年)の『出羽国知行高目録 下』では、杉之沢村として村名が見える[13]。 享保15年(1730年)の『六郡郡邑記』では本村が無く、支郷を総称した村名として記載があり、弥勒村(家数16軒)・上台村(同8軒)・館泉村(同8軒)・谷地中村(同10軒)・御所野村(同7軒)・中杉沢村(同11軒)・中嶋村(同14軒)・見入野村(同7軒)・吉沢村(同7軒)の9支郷が見える[13]。御所野村は、寛文4年(1664年)に茂木弥三郎および横手給人の上遠野監物・上遠野小左衛門・小貫次右左衛門によって開墾され、杉沢村から農民が移住して成立した村だった[13]が、享保年間に安本村の枝郷となった[14]。また、見入野村は延宝9年(1681年)に杉沢村の南部で[15]開墾された村であり、菅江真澄の『雪の出羽路 平鹿郡』によれば、その後見入野村が分出し、見入野新田村となったと記されている[13]。また、御所野村についても宝永から延宝年間に安本村に分属したとされている[7]。
沿革
- 1873年(明治6年)2月 - 秋田県第6大区小1区に属する[16]。
- 1874年(明治7年)12月1日 - 杉沢小学校の前身となる「杉沢学校」が、杉沢村字中島185番地に開校[17]。
- 1876年(明治9年) - 杉沢村が見入野新田村を合併[7][15]。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行に伴い、睦成村・静町村・杉目村・杉沢村・八幡村が合併し、朝倉村となる[16]。杉沢村は朝倉村大字杉沢となる[7]。
- 1933年(昭和8年)4月15日 - 朝倉村が横手町に編入[16]。横手町大字杉沢となる[18]。
- 1951年(昭和26年)4月1日 - 栄村と旭村が横手町に編入、同時に市制を施行[18]。横手市杉沢となる[7]。
- 1971年(昭和46年)4月1日 - 中杉沢簡易郵便局が、杉沢字中杉沢569番地に開局[19]。
- 1983年(昭和58年)3月31日 - 杉沢小学校が、朝倉小学校との統合のため閉校[20]。
世帯数と人口
2020年(令和2年)10月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]。
大字 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
杉沢 | 269世帯 | 945人 |
人口・世帯数の推移
以下は国勢調査による1995年(平成7年)以降の人口の推移。
年 | 人口 |
---|---|
1995年(平成7年)[21] |
1,156
|
2000年(平成12年)[22] |
1,191
|
2005年(平成17年)[23] |
1,170
|
2010年(平成22年)[24] |
1,110
|
2015年(平成27年)[25] |
1,030
|
2020年(令和2年)[1] |
945
|
以下は国勢調査による1995年(平成7年)以降の世帯数の推移。
年 | 世帯数 |
---|---|
1995年(平成7年)[21] |
282
|
2000年(平成12年)[22] |
280
|
2005年(平成17年)[23] |
295
|
2010年(平成22年)[24] |
292
|
2015年(平成27年)[25] |
272
|
2020年(令和2年)[1] |
269
|
小・中学校の学区
市立小・中学校に通う場合、学区(校区)は以下の通りとなる[26]。
小字 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|
全域 | 横手市立朝倉小学校 | 横手市立横手北中学校 |
交通
鉄道
バス
- 上台(上台線)
- 杉沢(上台線、横手・大曲線)
- 鶴巻町(上台線、横手・本荘線、横手・大曲線、横手・小安線)
- 中島(上台線)
- 中島会館前(上台線)
- 見入野(上台線)
- 谷地中(上台線)
- 谷地中会館前(上台線)
- 吉沢(上台線)
道路
施設
脚注
- ^ a b c d e “令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat)”. 総務省統計局 (2020年10月). 2025年6月22日閲覧。
- ^ 角川日本地名大辞典編纂 1980, p. 791.
- ^ a b “郵便番号”. 日本郵便. 2022年3月21日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2022年3月21日閲覧。
- ^ “住居表示”. 横手市 (2021年9月28日). 2025年7月30日閲覧。
- ^ a b c d e 角川日本地名大辞典編纂 1980, p. 792.
- ^ a b c d e 角川日本地名大辞典編纂 1980, p. 366.
- ^ “都市計画区域・区域区分(線引き)”. 横手市 (2021年9月28日). 2025年1月3日閲覧。
- ^ “都市計画図(横手地域)”. 横手市 (2024年3月29日). 2025年1月3日閲覧。
- ^ a b “横手市(秋田地方法務局大曲支局)登記所備付地図データ”. G空間情報センター. 一般社団法人社会基盤情報流通推進協議会 (2024年10月5日). 2025年3月25日閲覧。
- ^ a b “秋田県 横手市 町字マスター(フルセット) データセット”. デジタル庁 (2024年7月5日). 2025年1月14日閲覧。
- ^ a b 横手市総務企画部情報政策課情報政策係: “横手市の行政区”. オープンデータ. 横手市 (2022年5月24日). 2025年3月25日閲覧。
- ^ a b c d 横手市 2010, p. 657.
- ^ 角川日本地名大辞典編纂 1980, p. 657.
- ^ a b 平凡社 1980, p. 241.
- ^ a b c 横手市史編さん 1981, p. 15.
- ^ 横手市史編さん 1981, p. 361.
- ^ a b 角川日本地名大辞典 1979, p. 787.
- ^ 横手市史編さん 1981, p. 181.
- ^ “沿革”. よこてをつなごう. 朝倉小学校. 横手市教育委員会 (2021年9月28日). 2025年8月1日閲覧。
- ^ a b “国勢調査 / 平成7年国勢調査 小地域集計 / 小地域集計 05秋田県”. 総務省統計局. 2025年7月24日閲覧。
- ^ a b “国勢調査 / 平成12年国勢調査 / 小地域集計 05秋田県”. 総務省統計局. 2025年7月24日閲覧。
- ^ a b “国勢調査 / 平成17年国勢調査 / 小地域集計 05秋田県”. 総務省統計局. 2025年7月24日閲覧。
- ^ a b “国勢調査 / 平成22年国勢調査 / 小地域集計 05秋田県”. 総務省統計局. 2025年7月24日閲覧。
- ^ a b “国勢調査 / 平成27年国勢調査 / 小地域集計 05秋田県”. 総務省統計局. 2025年7月24日閲覧。
- ^ “横手市立小中学校通学区域に関する規則”. 横手市. 2022年3月24日閲覧。
- ^ “秋田県横手市杉沢のバス停一覧”. NAVITIME. 2025年8月2日閲覧。
- ^ a b 横手市史編さん 1981, p. 470.
- ^ a b c d e 横手市史編さん 1981, p. 471.
- ^ “中杉沢簡易郵便局 (秋田県)”. 日本郵便. 2025年8月1日閲覧。
参考文献
- 横手郷土史研究会 編『横手郷土史資料』 第43号、横手郷土史研究会、1969年。doi:10.11501/9569553。
- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 5(秋田県)、角川書店、1980年3月。全国書誌番号:80016503。
- 平凡社地方資料センター 編『日本歴史地名大系』 5(秋田県の地名)、平凡社、1980年6月。全国書誌番号: 80028503。
- 横手市史編さん委員会『横手市史』 昭和編、横手市、1981年11月3日。doi:10.11501/9570576。
- 横手市 編『横手市史』 通史編 近世、横手市、2010年3月。全国書誌番号: 21995094。
- 横手市 編『横手市史』 通史編 近現代、横手市、2011年3月。全国書誌番号: 21980157。
関連項目
外部リンク
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