主要な国および地域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/03 23:58 UTC 版)
ヴァルデマール はるか東方の帝国から避難した人々により建国された。国名は避難民の代表であったヴァルデマール男爵から。君主ないし女王により統治されるが、統治者は〈使者〉に限られ、〈使者〉は〈共に歩むもの〉により選ばれる。これは統治者が堕落するのを防ぐ意味合いがある。 〈魔法使者〉ヴァニエルの遺した魔法により、〈使者〉以外が魔法を使用することが難しく、時を経るにしたがい〈魔法使者〉が絶えたこともあり、ヴァルデマール国内での“魔法”の存在は伝説にまで貶められた。しかし、隣国ハードーンの脅威と、ティレドゥラスのもとで修行し、新たに〈魔法使者〉となった王女エルスペスの帰還が契機となり、ヴァニエルの遺した魔法は解除された。 カース ヴァルデマールの南東に位置する、太陽神ヴカンディスをあがめる神権国家。〈太陽神の息子〉によって支配されている。王はいるが〈太陽神の息子〉のような権力は無い。歴代の〈太陽神の息子〉は男性だったが、宗教改革が起こり、『伝説の森』時点ではソラリスという女性になっている。 男尊女卑の風潮が強く、伝統的に〈太陽神の息子〉に女性が選ばれる事は無いが、ソラリスは神の奇跡によって例外的に選定された。復古運動により、宗教が利権で歪められる前の在り様に戻そうとしている。重要な局面ではヴガンディスの信託や火猫の助言を参考にする。〈使者〉や〈共に歩むもの〉が〈白い悪魔〉と〈地獄の馬〉と言われるほどであった仇敵ヴァルデマールとの同盟もそれに起因するものである。 〈天恵〉は忌避されており、洗脳できる年齢でなければ火刑に処せられていた。教団に集められ家族との繋がりを絶たれる子供もおり、アルベリッヒのように将校になる者や、カラルのように司祭の道を歩む者もいた。戦争の際には、怪物を召喚する魔法を切り札的に使用していたが、無差別に人を襲う危険極まりないものである。こうした強制的な行為は実際のところヴガンディスの意思に反していたようで、ソラリスは支持者であり友人でもある司祭ウルリッヒ達と共にこれらを廃止している。 レスウェラン ヴァルデマールの南に位置する国。君主の選択に〈歌う剣〉という魔法の剣を使用していたが、盗み出され長い間行方不明のままだった。しかし『裁きの門』でケスリーが偶然発見し、放蕩のために資質に欠けると見られていたステファンセンを王として認めた。この際に友人であった<使者>ロアルド(後のヴァルデマール王)の協力を得たことでヴァルデマールと同盟を結んでおり、現在でも両国の関係は良好である。王家の者は名前に特徴があり、時に小話の種になる。 ハードーン ヴァルデマールの東に位置する国。先王アレサンダー王の時代は良好な関係であったが、王子であったアンカーが父王やその側近を殺害し政権を奪って以降、ヴァルデマールと戦争状態が続いていた。王であるアンカーが“血の魔法使い”である上に、魔法使用時の反動にまったく無頓着であり、更には戦争のために働ける年代の男性は根こそぎ徴兵してしまったため、国土は荒廃状態にある。長期間にわたりヴァルデマールと戦争状態だったが、『伝説の森』においてエルスペスらの策略によりアンカーは死亡。混乱状態に陥ったところに東の帝国が攻め込んできたため、国土の大半を制圧されてしまっている。 ドゥリシャ平原 レスウェランの南の国、ジュカサの南西に広がる、ほぼ完全な円形の平原。ドゥリシャとは「犠牲」を意味する。平原にはシン=エイ=インが遊牧しており、身内以外はほとんど寄せ付けない。名前の由来、ほぼ完全な円形である理由、シン=エイ=インとティレドゥラスの関係の多くが、『宿命の囁き』で語られる。 帝国(東の帝国) ハードーンの東に位置する国。世界最大の領土を誇る。現在は200歳を越えるという<達人>チャーリスが皇帝として君臨する。圧制や悪法で悪名高いが、実態は厳正な法治国家である。他国への侵攻も力押しはせず、政権の腐敗が進んだ所に侵攻、厳正な法の適用で住民の支持を得るという手法を取る。このため、現時点ではハードーン以外への侵攻計画は無いのだが、その拡張主義ゆえに恐れられており、ヴァルデマールは各国との同盟を結び昨日の敵であったハードンを援助している。皇帝は魔法の素質が必須であり、子に十分な力が無ければ他に候補を何名か選定し、その上で最終的な後継者を指名する。軍事のみならず日常生活の多くも魔法に支えられた魔法帝国である。魔法による情報伝達、<入り口>と呼ばれる転移魔法を利用した兵員や物資の輸送など、魔法に支えられた圧倒的軍事力を誇るが、そのため『太陽神の司祭』においてハードーン侵攻軍は魔法嵐の影響で大きな打撃を受けた。 イフテル ヴァルデマールの北東に位置する国。小人の国だとアンカーは話している。ハードーン侵攻軍が進撃した際〈守護者〉と呼ばれる壁が国境沿いに現れ、以来武力を持つ者や魔法使いを拒絶している。鎖国状態にあり、使節も引き上げた上、僅かに往来が認められた者の口は堅く内情は不明。商人や司祭などの非戦闘員が通過を認められることもあるようだ。
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