ミニデコトラシリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 16:43 UTC 版)
「デコトラシリーズ」の記事における「ミニデコトラシリーズ」の解説
1981年に登場した1/60スケールの若年層向けのモデルで、部品点数を押さえて組み立てやすさを追求したシリーズ。車軸は前後共にシャフト式で、ステアリング機能は省略されている。 キャブは登場当初日野KFと三菱ふそうFシリーズの2車種が展開されていたが、現在は後に追加されたいすゞ・810スーパーと日産ディーゼル・レゾナ後期の2車種に置き換わる形で展開されている(2車種ともノーマルでは角目4灯式だが、角目2灯に変更された造りグリルがそれぞれ1種類ずつ存在している。)。後者の2車種はグリルとフロントバンパーが一体成型されており、内装やインパネは共通部品を使用している。 荷台はパネルバン・ウイング(可動式)・平ボディ・ダンプ(可動式)・カーキャリアがあり、カーゴ系シャーシは単車(トレーラーを牽引しないタイプ)と呼ばれるものとセミトレーラーのほかにアオシマのトラックモデルで唯一フルトレーラーのモデルもある。フルトレーラーのキットはドリーは固定式となっていて、単車用のボディを流用するため長さも同じである。 かつて「パワデコシリーズ」としてモーターライズ用のシャーシも存在していた。 車軸の組み合わせで通常の後2軸のほかに前2軸の6X2、4軸の8×4もある。ただしタイヤサイズやフロントアクスルの位置はすべて共通である。後輪の軸受けは別パーツであるため改造すれば2軸車として組むことも可能。 カーキャリアトレーラーは過去に西部警察トランスポーターとして起こされたもので、劇用のスーパーマシンやバイクが付属したランナーがある。単車系ウイング車にも荷台内部にパーツを追加する形で同様のランナーが付属している。 ふそうFシリーズ及び日野KFのキャブは再発売されていない為、1980年代に発売された際はふそうFシリーズのキャブだった西部警察トランスポーターは、90年後半~2000年前半の再版時には造りグリルのレゾナに変更されている。かつて存在した青島文化のくまブログにて、ユーザーからのミニデコKFとFシリーズの再販リクエストに応える形で担当者より「キャブの金型が失われているので再販はできない」と発表された。 発売時期によってはパッケージにサック箱を採用していた時期もあった。 2012年4月にミニデコシリーズは「ミニデコNEXT」として新たに展開し、スケールは1/64に表記が改められる(当然キット自体は既存のものを使用している)。NEXTでは新規のパーツはないものの、4軸車やトランスポーターなど過去のシリーズでは採用されなかった種類の物や過去に発売された車種のペイントや行燈をリニューアルした車もある。付属の紙シールには小さな子供向けに好きな言葉やセリフを書いて貼ってもらうことを目的とした余白スペースを設けている。 パッケージはミニデコ時代は背景ありのパッケージアートだったが、NEXTでは白バック無背景のパッケージアートを採用している。車両自体のイラストはミニデコトラシリーズ時代のものをベースにアレンジしていた。2022年に入り再生産が行われ、パッケージデザインが一部変更され、その後No.03以降のキットではイラストが新規に描かれたものとなった。 1/32では90年代以降に荷台やシャーシを新規で起こしてリアルなものに置き換えられたが、ミニデコの荷台やシャーシはシリーズ開始の1981年から変わっていない。1/32でも初期のパネルバン、ダンプ、トラクタシャーシはミニデコのそれとデザインや形状が同じであった。 商品一覧 No車名種類発売年月備考1 どすこいゴン太 パネルバントレーラー 2012年4月 ミニデコNEXT初のモデル。相撲を意識したデザインになっている。 2 ジャイヤン ダンプ 2012年4月 どすこいゴン太と同時発売。名前やアンドン文字等はとあるアニメのキャラクターをイメージしたもの。 3 破壊王 平ボデー 2012年6月 名前は故人となったプロレスラーをイメージしたもの。 4 真犬勝負 前2軸冷凍車 2012年6月 映画に登場した有名車両をモチーフとした前2軸冷凍車。 5 懲役次郎 ウイング 2012年8月 6 暗黒将軍 キャリアカー 2012年8月 ミニデコシリーズとしては初のキャリアカー。おまけパーツとして劇用車が2台付属する。 7 龍王丸 4軸ウイング 2012年10月 ペイント等に映画やVシネマ等に出演した有名車両の面影を見せる4軸ウイング。乗用車とバイクがおまけとして付属。実はミニデコシリーズとしては初の4軸車と公式アナウンスされている。ただしベース車両の実車では総軸同径タイヤの低床型4軸車両は存在しない 8 ネオエンペラー 冷凍車/フルトレーラ 2012年10月 初のフルトレーラ。2011年の金型捜索により発見された金型を使用。80年代を意識したアート車。名前は旧ミニデコ時代に発売された「皇帝」から。 9 みちのく花電車 4軸ウイング 2013年6月 10 夫婦船 平ボデーフルトレーラ 2013年6月 11 さそり(あぶないダンプ) ダンプ 2013年8月 かつてシリーズ化された「あぶないダンプ」シリーズの流れを現代風にアレンジ。メッキパーツはNEXTシリーズ唯一の金メッキである。パッケージは黒にしたかったものの実現できなかったと公式ブログで語られている。本来は使用するパーツのない劇用乗用車及びバイクのランナー一式が付属される。 12 双載龍 前2軸ウイング/フルトレーラ 2013年8月 双載龍と書いて「ダブルドラゴン」と読む。赤と青の炎をバックにした荒波のペイントが施されている。さそりと双載龍には旧デコトラ時代のキットに同梱された「全国出孤虎会チラシ」をバリューデコトラシリーズに置き換えたバリューデコトラ版全国出孤虎会チラシが同梱されている ミニデコNEXTシリーズは同月に2種類ずつ発売される。No9みちのく花電車/No10夫婦船を除き奇数番は810スーパーを、偶数番はレゾナをラインナップしている。
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