マグネットステイツ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 15:10 UTC 版)
「仮面ライダーフォーゼ」の記事における「マグネットステイツ」の解説
NマグネットスイッチとSマグネットスイッチの力でステイツチェンジする磁力属性形態。NSマグフォンを2つに分割し、Nマグネットスイッチをフォーゼドライバーの右端のソケットに、Sマグネットスイッチを左端のソケットに装填することで変身完了する。このとき弦太朗は、決まって「割って挿す!」と叫んでいた。 磁力を操ることが可能で、両肩に装備された強力電磁投射砲・マグネットキャノンから放つS極・N極の電磁エネルギー弾を秒速7キロで連射して戦う。重量の増加からジャンプ力は他の形態より低下しているが、背部のブースターユニット・リパルシブマニューバーの出力を上げれば空中浮遊も可能となる。また、両腕ともステイツチェンジに使用しているため、右腕だけでなく左腕もほかのモジュールが使えないが、手甲メタルバックフィストが磁力を制御して拳の動きを加速させるため、パンチの威力は増している。 磁力の制御に必要となる強力なバッテリーアーマーブロックを背部に搭載しているため胸部装甲チェスターラックは大型化しており、マグネットキャノンの反動や自重の増加による負担を軽減するため頭部フレームハーフトップギアが固定されている。その結果、頭部が肥大化したずんぐりむっくりのシルエットとなっているが、これは船外活動で用いるバックパックを背負った状態をイメージして造形されたもの。フォーゼの初期デザイン案の中には2頭身キャラクターのような物があり、そのコンセプトを再利用する形での採用となった。 ボディカラーには磁石にちなんで赤と青が用いられているが、全身を2色で塗り分けると『[仮面ライダーW』のようになってしまうため、全身を覆うシールデッドガーメントはNASAの宇宙服をイメージしてシルバーであり、そこに赤と青の線が引かれている。そのほかボディには、磁力線を模したラインも描かれている。 頭部全体は大きくなっているものの顔部分のサイズはベースステイツと同じであり、触角ロッドアンテナのみバランスを考慮して長く延びている。視覚センサースペクトルバイザーはベースステイツのシーバイザーと同じオレンジ色で、設定上の性能も同一である。フォーゼの顔がバイザーの奥にあるという案もあったが、安全面の都合から外側のみとなり、それが顔ということとなった。ただし、顎の線を入れることで頭でっかちに見えないようにしており、小さな顔が中にある大きなフードのようにしている。 スーツアクターを務めた高岩は、フォーゼのスーツの中でもマグネットステイツは特に動きづらく、芝居ができないためアクションはワイヤーに吊られることが多かったことから演じるのが嫌であったと述べている。顔だけでは横などに振り向くことができず、首をちょっとした角度に傾けたり肩を使って表情を見せることができないため、腰から身体ごと回していたという。飛んだり跳ねたりすることがフォルム的に向かなかったため、自分から動かず相手を磁石で引き寄せたりしている。 ツール NSマグフォン NマグネットスイッチとSマグネットスイッチを組み込んだ、アストロスイッチ一体型情報端末。アストロスイッチカバンやラビットハッチ、バガミールなどから送られるデータを受信可能であり、平時は折りたたみ式携帯電話として使用される。なお、着信音はフォーゼドライバーの変身音をアレンジしたものである。 そもそも2つのマグネットスイッチは非常に制御が困難であり、そのままフォーゼドライバーで使用を試みた際は、棒磁石型モジュールが装着されたが、暴走した磁力によってフォーゼの全身に周辺の金属製品が貼りつき、行動不能となってしまった。 そこで歌星賢吾は、ラビットハッチに残されていた星間連絡用試作情報端末にマグネットスイッチの制御を任せるシステムを設計。組み立ては朔田流星が行い、一応の完成を見た。ところがNSマグフォンには使用者の精神的な力みに敏感に感じ取って反発する性質があり、折悪しく賢吾と仲たがいしていた弦太朗の心の乱れが原因でどこか遠くへ飛んでいってしまう。仮面ライダー部の懸命な捜索によって発見されたNSマグフォンは、賢吾が感度の最終調整を手がけたことでようやく正常に機能するようになった。 中央から分割してマグネットスイッチ状態に戻し、それぞれをフォーゼドライバーに装填することでマグネットステイツの操縦桿となり、マグネットキャノンの射撃角度の調整や、リパルシブマニューバーの制御に用いる。レバーに備わったNマグブラストトリガーを引くことでマグネットキャノンを発射するが、リミットブレイクの発動にはNマグネットスイッチ側のスイッチリミットグレネイターのみを使用する。 なお、一度マグネットステイツになればNSマグフォンを取り外すことは可能であり、第46話ではマグネットステイツに変身したまま通話する場面がある。プレックスの阿部統は、細長い2本のスイッチを挿して操縦桿とするのがフォーゼドライバーで一番やりたかったことと語っている。ただの細長いスイッチでは面白みに欠けるので、当初は合体して槍となることも検討されたが、既に銃と剣があったことと、メテオの強化形態が槍型の武器を使うこととなり、武器は劇中で扱いづらくなるからとプロデューサーが反対したため、作劇上の妨げにならないアイテムとして携帯電話が選ばれた。 また玩具では、大型スイッチであることを活かして音声ユニットが組み込まれている。『仮面ライダーディケイド』の「ディケイドライバー」や『仮面ライダーオーズ/OOO』の「オーズドライバー」では、玩具購入者が内蔵された音声を解析して動画サイトに投稿するというネタバレが発生しており、そうした事態への対処として、追加アイテム側に新フォームの音声を収録するという手段が取られた。 必殺技 ライダー超電磁ボンバー 両肩から分離した2つのマグネットキャノンが合体してU字型の浮遊砲台NSマグネットキャノンとなり、そこから超電磁ビームを放って攻撃する。ライダー超電磁ボンバー一斉掃射 右脚のランチャーモジュールと左脚のガトリングモジュールを加えた攻撃。ヴァルゴ・ゾディアーツに対して使用したが、かわされてしまった。 ライダー超電磁タックル マグネットキャノンを放ちながら、リパルシブマニューバーで加速して突撃する。パワーダイザーとの連携技。 ライダー超電磁ストライク 仮面ライダーメテオにNマグネットスイッチを貸与し、2人で敵を両側から挟みこんで倒す合体必殺技。第46話でのレオ・ダスタード戦で使用。
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