ボクシング
『あしたのジョー』(高森朝雄/ちばてつや) ボクサーくずれの丹下段平は、浮浪児・矢吹丈の腕っぷしの強さに惚れ込み、丈を一人前のボクサーに育て上げようと、世話をする。丈は鑑別所や少年院に収容されるが、段平はハガキに「あしたのために」と書き、パンチの打ち方の基本を記して、丈のもとへ送る。丈はプロボクサーになり、強烈なパンチでライバルの力石徹を殺してしまうという事故を乗り越え、やがて世界チャンピオン、ホセ・メンドーサに挑戦するまでになる。
『チャンピオン』(ロブソン) 貧しい青年ミッジと兄は、旅行中に暴漢に金を奪われ、無一文で歩いているところを、ボクサーのジョニーの車に乗せてもらう。やがてミッジもボクサーになり、ジョニーと対戦して彼をノックアウトする。連戦連勝のミッジは金銭と女性への欲望をむき出しにし、ジョニーの愛人と関係を持ち、マネージャーの妻に手を出し、兄の婚約者をも誘惑する。ミドル級チャンピオンとなったミッジは、ジョニーの挑戦を受け、死闘の末ふたたびジョニーをノックアウトするが、ミッジ自身も脳内出血で死ぬ。
『若者のすべて』(ヴィスコンティ) 貧しい青年にとって、プロ・ボクサーは手っ取り早く大金を稼げる魅力的な職業だった。5人兄弟の長男ヴィンツェンツォはボクサーを志すものの素質がなく、次男シモーネはボクサーとしていったんは成功を収めるが、身を持ち崩し、借金や盗みをする。心優しい三男ロッコは、シモーネの借金や盗みの償いをし、さらに他の兄弟たちや母の生活の面倒を見るために、心ならずもボクサーとなって収入を得る。しかしロッコがチャンピオンになった日、シモーネは殺人を犯してしまう→〔五人兄弟〕1。
『ロッキー』(アヴィルドセン) ヘビー級世界チャンピオン、アポロの対戦相手が怪我をしたため、試合ができなくなった。アポロは一計を案じ、無名のボクサー、ロッキーを、タイトルマッチの挑戦者に指名する。「誰にでもチャンスはある」という、話題作りをしたのだ。ロッキーは猛訓練をして試合に臨む。予想を裏切り、ロッキーはKOされることなく15ラウンドを闘い抜き、判定に持ち込む。結果はアポロの勝ちだったが、ロッキーにはもはや勝ち負けなどどうでもよく、彼はひたすら恋人エイドリアンの名を呼び続けた。
『俺は待ってるぜ』(蔵原惟繕) 島木譲次は新進気鋭のボクサーだったが、酒場で喧嘩を売られ、相手を殴り殺してしまったため、引退した。譲次は「1年前にブラジルへ渡った兄の所へ行き、新しい生活を始めよう」と考える。しかし渡航していたはずの兄は、日本を発つ直前に、ヤクザに金を奪われ殺されていた。そのことを知った譲次は、ヤクザたちの経営するキャバレーへ乗り込み、ヤクザの親分と1対1の格闘をして、これを倒した。
『静かなる男』(フォード) 米国のボクサー、ショーンは、試合で相手を殴り殺してしまったため引退し、幼少時を過ごした故郷アイルランドに帰る。ショーンは村の娘メアリーと結婚しようと思うが、彼女の兄ダナハーは、よそ者のショーンが気に入らない。腕自慢のダナハーがショーンに勝負を挑むので、ショーンは「2度と闘わない」との誓いを破り、ダナハーと殴り合いの喧嘩をする。村人たちは、どっちが勝つか賭けをして、見物する。喧嘩は引き分けで、2人は仲直りし肩を組んで、メアリーの待つ家へ戻って来る。
★4.八百長試合。
『傷だらけの栄光』(ワイズ) 世界タイトルをねらうボクサーのロッキーに、ペッポという男が、10万ドルの報酬で八百長試合をもちかける。断れば、ロッキーが刑務所で服役していたこと、軍隊から脱走したことなどを公にする、とペッポは脅す。ロッキーは「怪我をした」という名目で、試合を中止する。にもかかわらず、ロッキー自身が八百長に関わりがあるように見なされ、ボクサー資格を剥奪され、新聞に彼の犯罪者としての過去が報道されてしまう〔*しかしロッキーはこれに屈せず、後に世界チャンピオンになる〕。
『街の灯』(チャップリン) 貧しい盲目の花売り娘のために金を工面しようと、浮浪者チャーリーは、ボクシングの八百長試合を引き受ける。ところが、対戦相手が警察に追われて逃亡したため、別の屈強な男と試合をするはめになる。男は「金は勝者が全部もらうのだ」と言って、本気でパンチを浴びせるので、チャーリーはノックアウトされてしまう〔*さいわい、金持ちの紳士がチャーリーと意気投合し、彼に大金をくれた〕→〔開眼〕7a。
『罠』(ワイズ) ストーカーは35歳のボクサーである。マネージャーは、対戦相手ネルソンを勝たせる八百長試合を仕組みながら、それをストーカーに知らせず、貰った金を独り占めする。「年寄りのストーカーはどっちみち負ける」と考えたからである。しかし予想に反してストーカーが健闘するので、マネージャーは「負ける約束なんだ」と教える。ストーカーは怒り、ネルソンをノックアウトする。試合後ストーカーは、ならず者たちに襲われ、レンガで右手をつぶされる。妻が彼を助け起こし、「新しい生活を始めましょう」と言う。
★5.女性ボクサー。
『ミリオンダラー・ベイビー』(イーストウッド) 貧窮な家庭に育ったマギーはボクシングに情熱を燃やし、名トレーナーのフランキーに頼み込んで指導を受ける。マギーはめきめきと腕を上げ、百万ドルのファイトマネーを賭けて、世界ウェルター級チャンピオン、ブルーベア・ビリーに挑戦する。試合はマギーが優勢だったが、ラウンド終了後に、ブルーベア・ビリーは背後からマギーにパンチを浴びせる。マギーは倒れて頚椎を損傷し、全身麻痺の身体になる。マギーは死を望み、フランキーは彼女の人工呼吸器を外す。
★6.古代のボクシング。
『アルゴナウティカ』(アポロニオス)第2歌 ベブリュキア人の王アミュコスは力自慢で、国を訪れる者に必ず拳闘の試合を挑んだ〔*彼が拳闘の発明者、と言われることもある〕。アルゴ船の一行が上陸し、彼らの代表としてポリュデウケス(=双子座のポルックス)が、挑戦を受けて立つ。2人は牛の皮紐を腕に巻き、拳をふるって激しく闘う。ポリュデウケスがアミュコスの頭蓋を打ち砕き、アミュコスは倒れて死んだ。
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