フットサル日本代表とは? わかりやすく解説

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フットサル日本代表

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/27 18:09 UTC 版)

フットサル日本代表
国または地域 日本
協会 日本サッカー協会
FIFAコード JPN
愛称 SAMURAI5
監督 高橋健介
ホームカラー
アウェイカラー
初の国際試合
 ベルギー 3–0 日本 
スヘルトーヘンボス, オランダ
1989年1月6日)[1]
最大差勝利試合
 日本 18–0 グアム 
(ホーチミン市, ベトナム
2005年5月24日)
最大差敗戦試合
 スペイン 16–0 日本 
(トレホン・デ・アルドス, スペイン
2002年3月29日)
FIFAフットサルワールドカップ
出場回数 5回
最高成績 ベスト16 (2012、2021)
AFCフットサルアジアカップ
出場回数 17回
最高成績 優勝 (2006、2012、2014、2022)

フットサル日本代表(フットサルにほんだいひょう)は、日本サッカー協会 (JFA) により編成される日本フットサルの男子ナショナルチームである。2012年には「SAMURAI5」(サムライファイブ)という公式愛称がつけられた[2]

歴史

1989年、FIFA主催の第1回FIFAフットサル世界選手権(当時はFIFA5人制室内サッカー世界選手権と呼称[3])に招待された[3] のが日本代表の国際デビューとなった[4]。この時のチームは日本サッカーリーグ (JSL) の本田技研の選手を中心に国士舘大学野田知を加えて構成された[3][5]。大会では、北澤豪が最終戦で2度の同点ゴールを決める活躍があったが[3]、ベルギー(0-3)、アルゼンチン(1-2)、カナダ(2-6)に3戦全敗で終わった[1]。次にフットサル日本代表が編成されたのは1992年の第2回世界選手権の東アジア予選のときだったが、このチームは日立製作所の選手で構成されていた[5]

1996年、アデマール・ペレイラ・マリーニョを監督に据え、 1996 FIFAフットサル世界選手権のアジア予選に臨んだが敗退した。1999年には第1回AFCフットサル選手権が開かれた。日本は1勝2分でグループステージを突破したが、準決勝でイランに敗れた後、3位決定戦でPK戦によりカザフスタンに敗れて4位となった[6]。この時のチームは元サッカー日本代表選手のラモス瑠偉がキャプテンを務めた[7]

2003年、当時のサッカー日本代表監督ジーコの紹介により、元フットサルブラジル代表選手のセルジオ・サッポを監督に招聘した[8]。2004年、2004 FIFAフットサル世界選手権のアジア予選を兼ねた2004 AFCフットサル選手権に準優勝して、1989年以来15年ぶりの本大会出場を果たした[9]。本大会は1分2敗の勝ち点1のグループ最下位で終えた。 2008 FIFAフットサルワールドカップでは、2勝2敗でグループ3位となり敗退した。

2002年以降、日本はAFCフットサル選手権において4年連続で決勝に進んだが、毎回イランに敗れていた。2006年大会では準決勝でイランを5-1で降し、決勝では開催国ウズベキスタンを降して初優勝を果たした。しかし2007年は決勝で、2008年2010年は準決勝で、いずれもイランに敗れている。2009年にスペイン人のミゲル・ロドリゴを監督に招聘。

2012年はタイを降して2度目の優勝を果たし、2012 FIFAフットサルワールドカップに出場した。同大会では三浦知良(横浜FC所属、元サッカー日本代表)がフットサル日本代表に選出された。グループリーグC組初戦では同大会で連覇を果たすブラジルに1-4で敗れたが、第2戦ではポルトガルに前半2-5とリードされながら、5人全員FPにしたパワープレイが功を奏し、5-5で引き分け[10]、第3戦のリビア戦に4-2で勝利し、各組3位の中で最上位となり、初めて決勝トーナメントに進出した。決勝トーナメント1回戦ではウクライナに3-6で敗れベスト16で敗退となった。

2016年の大会は、GLは3戦全勝で決勝トーナメント進出を決めたものの決勝トーナメント準々決勝となったベトナム戦は先行しながら同点に追いつかれ、延長戦でも1点をとったものの終了間際に失点して同点となり、PK戦で1-2で敗れて連覇を逃し[11]2016 FIFAフットサルワールドカップ出場をかけた5位決定プレーオフ準決勝のキルギス戦に2-6で敗れワールドカップの連続出場を逃した[12]

2024年の大会は直前合宿にオリベイラ・アルトゥール清水和也の主力2選手が負傷で離脱した影響をモロに受けて、初戦に8年前に敗れたキルギスに2-3で再び敗れた。韓国には5-0には勝利したものの、グループリーグ最終戦のタジキスタン戦は先制しながら後半追いつかれて1-1の引分けとなり、グループリーグ3位でフットサルアジアカップでは史上初めてグループリーグ敗退とともに12年ぶりの自力でのワールドカップ出場も逃した[13][14]

ユニホーム

サッカー日本代表サッカー女子日本代表と同じく、青を基調としたデザインを採用。なお2012年から採用する「結束」を示すラインは黄色(エレクトリックイエロー)を使用。

待遇

フットサル日本代表結成以来、日本サッカー協会(JFA)から支給される給料も賞与も無かったが、三浦知良2012 FIFAフットサルワールドカップのフットサル日本代表招集の打診を受けた際に、JFA幹部に直談判して1勝につき1人5万円の勝利給が初めて支給されることになった。実際には、同大会グループリーグC組第3戦リビア戦の1勝の5万円に加え、決勝トーナメント進出(=ベスト16)ボーナス15万円程度(推定)が支給された[15]

主な大会記録

FIFAワールドカップの成績

開催年 結果 試合 勝利 引分 敗戦 得点 失点
1989 グループリーグ敗退 3 0 0 3 3 11
1992 予選敗退
1996
2000
2004 グループリーグ敗退 3 0 1 2 5 11
2008 グループリーグ敗退 4 2 0 2 13 24
2012 ベスト16 4 1 1 2 13 17
2016 予選敗退
2021 ベスト16 4 1 0 3 13 14
2024 予選敗退
合計 5/10 18 4 2 12 47 77

AFCアジアカップの成績

開催年 結果 試合 勝利 引分 敗戦 得点 失点
1999 4位 5 1 3 1 18 18
2000 4位 6 3 0 3 36 26
2001 4位 7 2 1 4 25 29
2002 準優勝 7 6 0 1 20 10
2003 準優勝 6 5 0 1 37 9
2004 準優勝 7 6 0 1 49 10
2005 準優勝 8 7 0 1 48 9
2006 優勝 5 5 0 0 35 8
2007 準優勝 6 5 0 1 41 12
2008 3位 6 5 0 1 25 9
2010 3位 6 5 0 1 26 10
2012 優勝 6 6 0 0 25 5
2014 優勝 6 4 1 1 28 7
2016 7位 5 3 1 1 21 12
2018 準優勝 6 5 0 1 18 10
2022 優勝 6 5 0 1 17 7
2024 グループリーグ敗退 3 1 1 1 8 4
Total 17/17 101 74 7 20 477 195

アジアインドアゲームズの成績

開催年 結果 試合 勝利 引分 敗戦 得点 失点
2005 不参加
2007 ベスト8 4 2 1 1 6 2
2009 ベスト8 3 1 0 2 10 11
2013 準優勝 5 4 0 1 19 15
合計 3/4 12 7 1 4 35 28

EAFFフットサル選手権の成績

開催年 結果 試合 勝利 引分 敗戦 得点 失点
2009 準優勝 5 4 0 1 32 9
2013 不参加
合計 1/2 5 4 0 1 32 9

グランプリ・デ・フットサルの成績

開催年 結果 試合 勝利 引分 敗戦 得点 失点
2005 不参加
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2013 8位 4 0 0 4 8 19
2014 不参加
2015
合計 1/10 4 0 0 4 8 19

フットサルコンフェデレーションズカップの成績

開催年 結果 試合 勝利 引分 敗戦 得点 失点
2009 不参加
2013
2014 6位 3 1 0 2 6 9
合計 1/3 3 1 0 2 6 9

歴代監督

[5][16][17][18][19]

現在のメンバー

2024 AFCフットサルアジアカップ選出メンバー (2024年3月28日発表)[23]

監督: 木暮賢一郎

GK

FP

歴代選手

1989 第1回FIFA5人制室内サッカー世界選手権日本代表

GK

DF

MF

FW

脚注

出典

  1. ^ a b 『日本代表公式記録集2008』 日本サッカー協会、2008年、470頁。
  2. ^ フットサル日本代表 愛称は「SAMURAI5」に決定 スポーツニッポン (2012年10月23日)
  3. ^ a b c d 『JSLイヤーブック1989-1990』南雲堂、1989年、205頁。ISBN 4-523-31029-7 
  4. ^ アジア最強!フットサル日本女子代表「なでしこ5」について知る”. 【SPAIA】スパイア (2017年4月12日). 2020年11月17日閲覧。
  5. ^ a b c (2009-03-31)フットサル日本代表新監督 ミゲル・ロドリゴ氏と契約|トピックス|日本代表 日本サッカー協会
  6. ^ http://www.futsalplanet.com/story/story-international-02.asp?CompetizioneInternazionale=62
  7. ^ 『日本代表公式記録集2008』 日本サッカー協会、2008年、471-472頁。
  8. ^ http://www.kick-in.com/sugiura/sapo.html
  9. ^ http://www.futsalnet.com/battle/selecao/selecao_asia2004_06.html
  10. ^ フットサルW杯グループリーグC組第2戦ポルトガル対日本テキスト実況 スポーツナビ (2012年11月4日)
  11. ^ フットサル日本代表、PK戦の末敗戦…プレーオフでW杯出場残り1枠を目指す - 2016年2月18日 サッカーキング(2016年2月27日閲覧)
  12. ^ フットサル日本代表、4大会連続のW杯出場は叶わず…キルギスに敗れ終戦 - 2016年2月18日 サッカーキング(2016年2月27日閲覧)
  13. ^ “アジアカップ過去最低成績…W杯出場権逃したフットサル日本代表 日本の歩みを止めないために”. サッカーキング. (2024年4月29日). https://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20240429/1886154.html 2024年5月18日閲覧。 
  14. ^ “フットサル日本代表、王者として臨んだアジアカップで史上初のグループステージ敗退の衝撃…W杯の出場権も逃すに”. 超ワールドサッカー. (2024年4月23日). https://web.ultra-soccer.jp/news/view?news_no=463854 2024年5月18日閲覧。 
  15. ^ カズ、初弾お預けもW杯1勝! リビア4発撃破で初の決勝T進出…フットサル スポーツ報知 (2012年11月8日)
  16. ^ フットサル国際大会 (4/22-24@愛知/ウィングアリーナ刈谷) フットサル日本代表監督に木暮賢一郎氏が就任”. JFA. 2016年3月23日閲覧。
  17. ^ フットサル日本代表 タイ遠征(8/17~24) メンバー・スケジュール”. JFA. 2016年10月22日閲覧。
  18. ^ フットサル日本代表監督にブルーノ・ガルシア氏が就任”. JFA. 2016年10月22日閲覧。
  19. ^ フットサル日本代表を率いて5年 ブルーノ・ガルシア監督が任期を終えて退任”. JFA (2021年10月26日). 2022年10月9日閲覧。
  20. ^ フットサル日本代表 新監督が決定 男子は木暮賢一郎監督、女子は須賀雄大監督が就任”. JFA (2021年11月23日). 2022年10月9日閲覧。
  21. ^ フットサル日本代表 木暮賢一郎監督が退任”. JFA. 2024年7月19日閲覧。
  22. ^ フットサル日本代表監督に高橋健介氏が就任”. JFA. 2024年7月19日閲覧。
  23. ^ フットサル日本代表 メンバー・スケジュール AFCフットサルアジアカップタイ2024(4.17-28@タイ/バンコク)”. AFC. 2024年7月19日閲覧。

関連項目

外部リンク


フットサル日本代表

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/18 19:23 UTC 版)

市原誉昭」の記事における「フットサル日本代表」の解説

フットサル転向から1年ほどでフットサル日本代表に初招集されラモス瑠偉とともに第1回AFCフットサル選手権出場した2000 FIFAフットサル世界選手権アジア予選3位決定戦敗れて大会出場逃し、この敗戦は「バンコク悲劇」と呼ばれて語り継がれている。2001年末からは日本代表キャプテン務めた2004年にはサッポ監督の下で第6回AFCフットサル選手権準優勝し、日本代表初めFIFAフットサルワールドカップ出場獲得したが、市原大会直前怪我理由2004 FIFAフットサルワールドカップ出場逃した2004年から長らく日本代表から遠ざかり2008 FIFAフットサルワールドカップの2ヶ月前に久々に代表候補選出されたが、結局ワールドカップ大会出場逃した

※この「フットサル日本代表」の解説は、「市原誉昭」の解説の一部です。
「フットサル日本代表」を含む「市原誉昭」の記事については、「市原誉昭」の概要を参照ください。

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