パソコン通信ホスト用ソフトウェア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 09:43 UTC 版)
「パソコン通信」の記事における「パソコン通信ホスト用ソフトウェア」の解説
以下は、小規模なホスト用ソフトウェアである。ホストは、パソコン以外にも汎用コンピュータを使用した物も多々ある。 HCS-II/IV - 草の根BBSの老舗「ADD-NET」が母体となる株式会社B.S.J.が開発した商用ホストシステム(PC-98シリーズ用)。専用サバオリボードを追加することで最大24回線まで拡張できる。銀河通信やACCS-NETなどに加え、企業内BBSなど業務目的の中規模BBSシステムとして採用されていた。 Turbo BBS - カナダのRobert Maxwellによる同名のBBSのホストプログラム。ドキュメント中にパブリックドメインという記述があるが、作者の事前の許可のない商目的での配布や再販は禁止している。Turbo Pascalで書かれていた。 KTBBS - KPUC(久喜PCユーザーズクラブ)版Turbo BBS。日本で広く使われた。同じくTurbo BBSをアレンジしたものとしてRT BBS、TT BBSなどがあった。また、NET-COCKと共通のオフラインログリーダーを利用できるよう改造したKTC-BBSがある。 BIG-Model - ネットコンプレックスより発売されている商用ソフトウェア。Ver4.0C以前はナツメ出版企画(ナツメ社の出版部門)より発売されていた。もともとはマイコン研究グループのFORSIGHTのBBS用として開発がすすめられたもの。市販ソフトでは圧倒的なシェアを持ち、主に東日本で利用しているホストが多かった。同時接続数により価格差がある。Pro版の3.xまではカスタマイズにも応じていた。4.0Bまでは2000年問題があり、3.xまでから4.0Cへのバージョンアップは有料だったため、これを機に他へ移行または閉鎖したBBSもあった(4.0xからは無料)。派生版にピディウス!というソフトがある。かつて、ネットコンプレックスはBIG-Modelのサポートやサンプル等を兼ねたNet Complex Net(ナツメ時代はNATSUME NET、サポート・サンプルの他に書籍などの案内、問い合わせなどもあった)を運営していた。現在[いつ?]、同社ではこのノウハウを元に作ったOpen!NOTESというインターネット用の掲示板CGIをリリースしている(機能限定型シェアウェア)。 絵理香 - BCCより発売されていた商用ソフトウェア(現在廃盤)。九州を中心に西日本で利用しているホストが多かった。元々オープンソースであった為、派生版が多く存在し特に絵理香K版が有名。「レス」に相当するものを「アペ」(アペンドから)と呼ぶという特徴がある。 ピディウス! - BIG-Modelの派生版で、Windowsで動作する。また、現在[いつ?]のxoopsのような機能を提供できるピディウス!IGというバージョンも存在する。 mmm - HyperNotes型のフリーソフト。トライエムと読む。 WWIV - Wayne Bell(米国)作のシェアウェア。Turbo Pascalで記述されている。Mac版もあった。日本語化にあたって数々の派生バージョンが存在した。 CoSy Conference System(w:CoSy (computer conferencing system)) - カナダのゲルフ大学(w:University of Guelph)で開発され、マグロウヒル社(当時)のBIX(Byte Information eXchange)および日経マグロウヒル社の日経MIXで採用された電子会議システム。 FirstClass - カナダのSoftArc社が開発したMac OS用の商用ソフトウェア。GUIを使ったパソコン通信ホスト局を手軽に開局することができた。Apple Computerは一時ユーザーグループの育成のために、バケツリレー方式のネットワークを日本全国に張り巡らしたことがある。現在[いつ?]では対応OSも増えインターネットとの親和性を高めたものが、グループウェアと称して市販されている。 網元さん・同2 - MSXパソコン上で稼働するソフトウェア。MSXマガジンが開発し、主要部分がBASIC言語で記述されて改造が容易だったことや、安価なMSX機を使用することによって初期投資を抑えられたこともあり、比較的人気があった。1も2も作者は伊藤という人物であるが、同一人物でも家族でも親戚でもなく、偶然である。 XXJW - PC-8801上で動作するソフトウェア。ユーザーインターフェイスがWWIVとほぼ同じ造りになっていた。 TownBBS - シスポート社が販売していたソフトウェア。シャープのMZ2500/NECのPC9801用。 WANI-BBS - アスキーネットに似たルック&フィールのソフトウェア。 NET-COCK - X68000上で動作するソフトウェア。洗練されたコマンド体系と優秀なオフラインログリーダーの存在から、特にX68000ユーザーを中心に熱狂的な支持を得た。共通のオフラインログリーダーを利用できる、KTBBSを改造したKTC-BBSや、利用者の設定で互換モードが選択できるMPNBBSといった互換ホストプログラムも誕生した。 MPNBBS - KTBBSやNET-COCK互換のインタフェースが選べるホストプログラム。改造ではなくスクラッチビルドで開発された。LSI C-86試食版でコンパイルして配布されていた。 謎的電網.exe - 「謎の青年失業家」が開発・公開したホストプログラム。ネットリンク機能に優れ、短い時間でアーティクルを交換し合い、同ホストを採用している草の根BBS同士でフォーラムを共有できるなど先進的であった。メインメモリに常駐が出来、エディタの利用等の軽作業をホストプログラムを動かしたまま行え、ホストメッセージのメンテナンスに優れていた。
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