電子会議
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 19:01 UTC 版)
1つのフォーラムには最大20個まで(初期には10個)の会議室と呼ばれる電子会議室を作ることができ、各会議室ごとに扱うテーマをシスオペ(またはスタッフ)が設定した。例えば、初心者向けの会議室、高度な話題の会議室、雑談専用会議室、オフ会についての会議室など、シスオペの判断により分化できた(会員側から見た場合、例えば雑談やオフ会は不要と考えるなら、その会議室は飛ばして読めばよい)。各会議室はテーマごとに議論やコミュニケーションを行える場所として機能し、ボードリーダーやテーマに長けた会員が話題を提供して意見交換を行なうスタイルが一般的であったが、活発な会議室ではスタッフの加入無しに会員だけで盛り上がることも少なくなかった。 会議室における意見交換のスタイルは、1つの発言に対して複数も可能なコメント(レス)を付ける方式を採っていた。この方式は、現在のインターネットで散見できるツリー型掲示板に似た形態である。全くコメントのつかない発言もあれば、数多くのコメントが付き、他人宛てのレスに「横入りします」「横レスですが」と他の人がレスをつけ、全貌の把握が困難になるほど複雑怪奇なツリーに育つ場合もあった。なお、会議室の発言は本人またはシスオペが削除することができた。本人が取消したいと思った場合は自ら削除することになるが、レスがついている場合は削除ができなかった。シスオペが不適切と判断した場合等には、シスオペ権限による削除が、レスの有無と無関係に可能であった。 1発言は最大300行まで入力でき、1会議室の最大発言数は999または65,000発言(初期は512発言まで)である。継続して同じテーマが扱われる場合は、新しい会議室をシスオペが作成する必要があった。会議室の一度に閲覧できる上限は999発言(初期は512発言)までであり、それを超えると書き込みができなくなる。またサイクリック方式の会議室ではところてん式に古い発言が消去される。発言の多い会議室では、サイクリックの速さを競ったり、以前の速さと比べて「落ち着いた」「過疎ですね」などと評論することもあった。会議室のコミュニケーションの議事録に相当する記録は「ログ」と呼ばれた。上限を超えた際には、後述のデータライブラリに圧縮または無圧縮で保管されるのが一般的であった。熱心な会員は自分が入会する前の過去ログもダウンロードして一生懸命読み、不案内な初心者へは過去ログを読むこともすすめることもあった(冷たい対応の場合「過去ログ読め」だけで済ますことも多かった)。
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