ダーズリー家
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「ハリー・ポッターシリーズの登場人物一覧」の記事における「ダーズリー家」の解説
ハリーの母方の伯母で、マグルであるペチュニア・ダーズリーの一家。1981年、ヴォルデモートの襲撃により両親を亡くした赤ん坊のハリーを預けられ、冷遇しながら養育してきた。1991年、ハリーに入学案内が届いた際は、一家は可能な限り逃亡するが、最終的には入学を認める。以後も、ハリーは休暇のたびに嫌々ながら帰省し、17歳(魔法使いの成人年齢)になるまで、ダーズリー家を「実家」とする。第7巻ではリリーが遺したハリーの保護魔法が切れることにともない、死喰い人の手から逃れるために家を離れて不死鳥の騎士団の保護下に入る。 ペチュニア・ダーズリー 演 - フィオナ・ショウ(映画版)、アリエラ・パラダイス(映画版・幼少期) / ヘレナ・リンベリー(舞台『呪いの子』ロンドン公演) 日本語吹き替え - さとうあい(映画版)、諸星すみれ(映画版・幼少期) ハリーの伯母で、リリーの姉。痩せ型で馬のような顔と長い首が特徴で、整った容姿をしていた妹のリリーとはまったく似ておらず、美人とは言いがたい。噂話が好きで、つねに体裁を気にしており、長い首で近所を覗き見ることが趣味となっている。潔癖な一面もあり、寝る前にキッチンを磨いているためキッチンにはしみひとつない。近隣の住人であるアラベラ・フィッグと交流があり、よくハリーを嫌がらせを兼ねて預けていた。 マグルのエバンズ家出身。かつてはリリーとの仲は非常によく、リリーには「チュニー」と呼ばれていた。しかし、リリーが魔法力の兆候を示し、セブルス・スネイプと親友になったことで徐々に悪化する。リリーのもとにホグワーツの入学案内が届いた際には、当時校長職にあったダンブルドアに「自分も入学させて欲しい」と手紙を送り、返事も受け取っている。同年9月、両親とともにリリーの見送りで、ダンブルドア宛の手紙をリリーとスネイプに知られていることを知って激しく動揺し、リリーを「生まれそこない」と罵った。これ以降、姉妹の仲は決定的に悪化したが、リリーが亡くなるまで最低限の交流はあった。 その後バーノン・ダーズリーと結婚し、息子のダドリーが誕生。1981年にハリーを引き取り、その際に夫妻は魔法族と縁を絶つことを誓いあう。以後、ダドリーを溺愛する一方でハリーを冷遇するが、それでも11歳になるまで自宅で育てていた。 第5巻でヴォルデモートの復活を知ると、恐怖に満ちた表情を見せ、ハリーを追い出そうとするバーノンに対し、ペチュニアはダンブルドアからの「吼えメール」を受け取ったあと、かたくななまでにハリーを家に置くことを主張する。第7巻でのハリーとの最後の別れの際には、何か言いたげな素振りを見せるが、言えないまま立ち去る。 『ハリー・ポッターと呪いの子』では故人になっているが、実は生前からリリーのたった一つの形見であるハリーが赤ん坊の頃に着ていた産着を秘かに保管しており、ペチュニアの死後に遺品を整理していたダドリーが発見して、ハリーに郵送している。ハリーの推測では、リリーの形見の産着をいずれハリーに渡そうと思っていたが、長年の確執で渡すことができないまま亡くなった模様で、この産着が『呪いの子』で起こった事件を解決する手掛かりとなる。 バーノン・ダーズリー 演 - リチャード・グリフィス(映画版) / ポール・ベントール(舞台『呪いの子』ロンドン公演) 日本語吹き替え - 楠見尚己(映画版) ペチュニアの夫でダドリーの父。穴あけドリルの製造会社「グランニングズ社」の社長。学生時代は息子と同じ「スメルティングズ男子校」に通っていた。でっぷりとした体付きで、首はほとんどない。赤ら顔で口髭が特徴的。妻と同じく息子を溺愛しているが、事情によっては叱ることもある。デイリー・メールを愛読している。 家族の中でも特にハリーを敵視し、恫喝的な態度で接したり、理不尽な罰を与えたりする。 根っからの現実主義者で、魔法を含む非現実的な概念を「まともでないもの」として嫌い、実際の出来事であってもその存在をいっさい認めない。ハリーの「空を飛ぶオートバイの夢を見た」という何気ない発言に対してすら激昂するほどである。 ダドリー・ダーズリー 演 - ハリー・メリング(映画版) / ジャック・ノース(舞台『呪いの子』ロンドン公演) 日本語吹き替え - 忍足航己(映画版) ハリーの従兄。名門「スメルティングズ男子校」に在学しているが、成績は非常に悪い。学校ではいじめっ子のガキ大将であり、「ダドリー軍団」という5人組のいじめグループを率いている。両親に甘やかされて育ったため、わがままかつ意地悪な性格で、自分の思いどおりにならないとすぐに怒る。縦より横の方が長いと言われるほどの肥満体形で運動も嫌いだが、いじめを率先しているだけあって腕っ節は強い。親の影響からハリーとは互いに軽蔑しあっており、ダドリー軍団のメンバーと一緒になってハリーを執拗にいじめる。ただ、甘やかされて育ったため、臆病な一面もある。 ハリーが魔法使いであることが明らかにされてからは、魔法界でハリーの味方となるルビウス・ハグリッドやフレッド・ウィーズリーによって散々な目に遭わされる。 第5巻ではダイエットの効果が表れ、英国南東部ボクシングジュニアヘビー級のチャンピオンになる。一方、器物破損や未成年喫煙を行うなど、素行は悪化していた。グループの仲間には「ビッグD」と呼ばれている。 物語が進むごとに、ハリーの魔法と魔法界の人脈(凶悪犯罪者として知られるシリウス・ブラックなど)を恐れ、良くも悪くも対話を重んじるかたちで、ハリーをいじめることはなくなり、ほぼ対等な関係になる。ハリーもダドリーを心底嫌っているわけではなく、ダドリーが吸魂鬼に襲われた際は迷わず助ける。第7巻では、ハリーと別れる際、自分を救ったことに感謝を示し、別れの握手を交わして和解する。その後は、クリスマスカードを送りあう間柄となる。 マージョリー・ダーズリー 演 - パム・フェリス(映画版) 日本語吹き替え - 磯辺万沙子(映画版) バーノンの姉妹でダドリーの伯母。外見もバーノンと似通っており、原作では女性でありながら口ひげを蓄えている。傲慢かつ狭量な性格の持ち主で、ハリーを一家以上に徹底的に見下し、蛇蝎のごとく忌み嫌っている。 第3巻『アズカバンの囚人』でダーズリー一家のところに1週間遊びに来るが、滞在最終日にハリーに散々悪態をついたあげく、彼の両親を「出来損ない」呼ばわりして真っ向から侮辱したため、堪忍袋の緒が切れたハリーが魔法を暴走させ、風船のように膨らませられ天井に飛ばされる。その後、魔法省の魔法事故リセット部隊が駆けつけて彼女の記憶を修正し、実害は発生せずに済む。なお、その後ハリーはマージに会うことはなかったとされる。 映画版は『アズカバンの囚人』に登場。原作ではハリーの魔法により天井へ飛ばされるが、映画版では部屋を飛び出して上空まで飛ばされる。
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