映画や小説におけるサリー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 03:59 UTC 版)
「サリー (イングランド)」の記事における「映画や小説におけるサリー」の解説
1898年に発表されたH・G・ウェルズのSF小説『宇宙戦争』では、実在するサリー州の特定の町や村をモデルにしたと推測される描写が多数登場する。火星人が最初に着陸したウォーキングの北に位置するホーセル公有地(英語版)は実在の場所である。物語の語り手はロンドン方面へ避難を開始するが、その際、まずバイフリート(英語版)を通り、次にウェイブリッジ(英語版)を渡った後にテムズ川北岸沿いに東へ進んでいる。ジェーン・オースティンの小説『エマ』において、エマがミス・ベイツを当惑させる有名なピクニックの場面はボックス・ヒル(英語版)で起きている。『銀河ヒッチハイク・ガイド』に登場するフォード・プリーフェクトは、サリー州ギルフォードの出身であると自称するが、実際はベテルギウスに近い小さな惑星からやって来た宇宙人という設定である。ジュリアン・ストックウィンが著した海洋冒険小説『トマス・キッド』シリーズに登場する主人公のトマス・ペイン・キッドは、初めはギルフォード生まれのカツラ職人の青年だったが、ある日突然、強制徴兵されたことを契機に立派な水兵へと成長していく。イアン・マキューアン作の『贖罪』もサリー州を舞台としている。桂冠詩人のジョン・ベッチェマンが詠んだ詩『A Subaltern's Lovesong』にはキャンベリーについての言及が見られるほか、ジェームズ・フェラーによる多くの詩はカーシャルトンがその文学的背景を生み出している。 J・K・ローリング作の『ハリー・ポッター』シリーズでは、主人公ハリーの親戚である意地悪なダーズリー家は、サリー州リトルウィンジングという架空の閑静な住宅街にあるとされる。ダーズリー一家は、サリー州 リトルウィンジング プリベット通り4番地 (Number Four Privet Drive, Little Whinging, Surrey) の完璧に普通の"まとも"な家に住む"まとも"な住人であるという設定である。 サリー州は映画の撮影に使用するロケ地にも度々選ばれている。『ホリデイ』の一部シーンはゴダルミング (en) と、サリー州で最も美しい村とも言われるシェア (en) にて撮影された。このカットはケイト・ウィンスレット演じるシェアにあるコテージに住むアイリスとキャメロン・ディアス演じるアマンダが互いに住む家を交換するシーンで使われた。『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月 (映画)』のラストシーンや『ウエディング・デイト』では、同じくシェアにある村の教会が使用された。1976年の映画『オーメン』の劇中に登場する大聖堂はギルフォード大聖堂である。『I Want Candy』では、レザーヘッド出身の将来有望な2人の学生が映画製作にのめり込んでいくという内容で、ブルックランズ・カレッジのウェイブリッジキャンパスで撮影が行われた。ラッセル・クロウ主演の『グラディエーター』でドイツの森を描写するオープニングシーンの為に、サリー州ファーナム郊外のボーン・ウッズの森林地帯が使われた。2009年にBBCプロダクションが制作したジェーン・オースティンの小説『エマ』のテレビドラマ化作品では、ロモーラ・ガライとマイケル・ガンボンが主演し、ギルフォード近郊のセント・メアリー・ザ・ヴァージン教会とローズリー・ハウスが撮影に使用された。現在制作中のリドリー・スコット監督の映画Napoleonも、『グラディエーター』で使われたサリー州ファーナム郊外のボーン・ウッズの森林地帯で撮影が行われている。
※この「映画や小説におけるサリー」の解説は、「サリー (イングランド)」の解説の一部です。
「映画や小説におけるサリー」を含む「サリー (イングランド)」の記事については、「サリー (イングランド)」の概要を参照ください。
- 映画や小説におけるサリーのページへのリンク