アダーと手下
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 10:03 UTC 版)
暴走し森を荒らし、人々を光にする「赤い目の昆虫」を操る森の破壊者。それぞれに目的は異なり、アダーの真の目的は知らされていない。 デューク 声 - 五代高之 顔を覆い隠す、クワガタを模した巨大な二本の角のついた兜を被ったアダーの腹心。アダーが最も信頼を寄せる部下と言われているが、内心ではアダーの考えに密かに反発しており、彼を倒して守護者の証の力で森の王になることを目的としている。先が2つに分かれた木の棒を武器としており、自らを別の場所へ瞬時に移動させる能力を持つ。 自らをポポの父親であるペレと偽り守護者の証を狙っていたが、正体はソーマの父親。元々は力強く優しい人物で森の異変を食い止めるために旅に出たが、その旅での出来事で力を追い求める性格に変貌してしまった。かつて幼いソーマを虫から守るために顔に負傷、左目は失明したようである。 目的のため、妻であるチョークや息子のソーマを利用することも厭わない。最終決戦でポポから守護者の証を奪うことに成功するが、資格を持たなかったからか、枯れ木状に変貌して死亡(光にはならなかった)。キャラクター対比図での名前は「X」と表記。 パサー 声 - 長島雄一(現:チョー)、こおろぎさとみ(幼年期) 最初に守護者の証を狙ってポポやポポ一行を襲撃した幹部。コーカサスオオカブトを操る。 ポポと出会い、戦いを繰り返していくうちに考えを変え、後に一味を抜ける。故郷の森が滅んだ怒りをポポにぶつけてわだかまりが解消された後は、ポポの考えに同調し協力する。 彼自身も自分が住む森を滅ぼされた一人であり、アダーからは守護者の証が森を滅ぼす力の源であると吹き込まれている。森の守護者を倒し、森の守護者から守護者の証を取り上げようとしているアダーの部下になったものの、森の守護者であるポポは殺してはいけないというアダーの言葉を聞き、不信感を抱くようになった。 故郷の森が滅びたトラウマで心の底から笑ったり泣いたり出来なくなっており、その代償行為として、表情豊かな木彫りの人形を大量に作り続けている。 パサーの故郷は黒い森。水と緑豊かな森だったが、ポポの父親・ペレが来て以来、黒く染まってしまった。森にはパサーの両親もいたが、森が黒くなった際、魂が光になることもなく、互いに向き合った状態で枯れ木状に変貌してしまった。ペレに一緒に来るように言われたものの、幼少のパサーはこれを拒否し、両親を助けるため、森にとどまり両親に水を汲み続けていた。アダーの部下になってからも、森を生き返らせるためパサーが幾度となく水を与え続けている。 パサーの森に立ち寄ったペレが「守護者の証にこんな力があったとは」と意味深な言葉を残し、パサーを連れずに一人黒い森から去った。その時、パサーは守護者の証を持つ者を叩きつぶすと誓うが、証を持っているのが、ペレではなくまだ幼い子供のポポだったことに戸惑いを感じていた。森の守護者として憎むも、何度かポポを救っている。 劇中ではグルムと違いアダーの力の象徴である顔の紋様を解除した場面はなかったが、全ての戦いが終わった後のエンディングでは紋様が解除されたパサーが確認できる。 チョーク 声 - 木内レイコ アダー一派の紅一点。ハイレグ姿の衣装が特徴の女幹部。無数の蝶に変身し、他者の心を読み取って操ったり、他の人物の姿に変身して相手を幻惑させる等の能力を持つ。相棒はセアカフタマタクワガタ。 実はソーマの母親である。旅に出た夫のデュークを追いかけ息子のソーマを一人残し旅に出る。その先でデュークと再会する。 また親子に関する話はチョークなりに真っ当な考えを持っている部分もある。 アダーではなく、溺愛する夫のデュークに従っている。しかし、彼にかつて自分が愛した優しさの面影はなく、自らの行いに疑問を抱いている。 一度は母としてソーマを仲間に迎えいれるが、母として自らの行いを悔やみ、ソーマをポポたちの元へ帰るよう説得した。 最終決戦でデュークを説得しようとするが失敗し、ブルマイスターツヤクワガタの攻撃からソーマを庇い光となった。アダーとの戦いが終わったあとソーマの前に蝶の姿で現れ、息子の旅立ちを祝福した。 グルム 声 - 上別府仁資 もとは、虫を愛する心優しき青年であったが、後に飼育していた蝶の蛹を焼き払われた怒りと悲しみから覚醒し、アダー一味となった。 相棒は初期の頃はエレファスゾウカブト、後にアクティオンゾウカブト。アダーの一味となっても虫を愛する心は変わらず、相棒を戦わせはするもののかなり大事にしていた。 可愛がっていたアクティオンゾウカブトの戦死で意気消沈。戦わないことで幼虫の兄弟を人質にされたが兄弟を守りながら最後まで戦うことを拒否し続け、最後にはアダーの力の象徴である顔の紋様を解除。一味を抜け、以降はパサーと同様にポポ達に協力するようになる。 故郷はクヌギの森のクヌギの里にある村。不思議な生まれ方をしたことから「虫男」と呼ばれる心優しい男の昔話が伝わっており、虫を愛し、虫に愛されながら生きるグルムの生い立ちは「虫男」に酷似。グルムの故郷の虫たちが穏やかなのはグルムのおかげだとされており、長老や子ども達から慕われている。 実の家族は生まれてまもなく他界。カナブンの卵を抱えた状態で同じ実から生まれるという不思議な生まれで、家族を亡くした後は昆虫たちと過ごす様になった。誕生時抱えていた卵から孵ったカナブン(チビキングが「チビヴィーナス」と命名した)を筆頭にカナブンを実の兄弟同然に思っており、その生い立ちあって、似た生い立ちのセランを殺すことができなかった。グルムが虫を必死に守るのは、虫がカナブンを守るから。カナブンはおいしい樹液を見つけては他の虫を集めるため虫たちと仲が良く、虫はカナブンを守るので、グルムはそんな虫たちを守らなければいけないと考えていた。 アダー 声 - 佐藤正治 赤い目の甲虫を生み出している張本人。森を襲い民の命を奪い取り光へ変えていく。その正体はかつて安住の地を求め星にやってきた異星人(地球人と思われる)である。 事故により宇宙船は不時着し、船に乗った生命も怪我を負ってしまう。緊急の策として本来、別の星で開花させるはずであった生命を解放し、繁栄の末十分なエネルギーを回復させる時を待ち続けた。 森を滅ぼし、民の命を奪うのは繁栄したエネルギーをひとつに集め、本来の安住の星へ旅立つためである。だが、同じ使命を持ったはずのパムやセランは現在の星に住む命の存続を願い、さらにポポが船に現在の星に留まるように命令されたことで計画は阻止された。
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