泡
作者乃南アサ
収載図書推理小説代表作選集―推理小説年鑑 1991
出版社講談社
刊行年月1991.5
収載図書トゥインクル・ボーイ―子供たちの7つの憂うつ
出版社実業之日本社
刊行年月1992.1
収載図書完全犯罪はお静かに―ミステリー傑作選 28
出版社講談社
刊行年月1995.5
シリーズ名講談社文庫
収載図書トゥインクル・ボーイ
出版社新潮社
刊行年月1997.9
シリーズ名新潮文庫
泡
泡
泡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/03 15:06 UTC 版)

泡(あわ、あぶく、英: foam、bubble)は、気体を分散相とし、液体(あるいは固体)を連続相とする性状の物体[1]。液体もしくは固体の中に空気などの気体を含んだものである。泡の典型例にシャボン玉やビールの泡がある[2]。
泡の種類
泡には気泡(Micro-foamまたはBubble)と泡沫(Macro-foamまたはFoams)がある[2][3]。気泡とは、液体中もしくは固体中にある気体の粒子をいう[3]。泡沫は多数の気泡が液面に浮上して塊を形成したもの[3](多数が薄膜を隔てて密集しているもの[2])をいう。気泡が一つの界面(一層の界面活性剤層)からなるのに対し、泡沫は二つの界面(二層の界面活性剤層)からなる[2][3]。
また、構成気泡間の泡膜の種類により、液体泡沫(ビール、石鹸、泡消火剤など)、弾性泡沫(フォームラバー、樹脂スポンジ、マシュマロ、パンなど)、固体泡沫(気泡コンクリート、泡ガラス、軽石、木炭、ビスケットなど)に分けられる[4]。
構造
多くの場合において、ひとつの'泡塊'(英: foam)は、'多尺度系'(英: multi-scale system)である。

一つの尺度は'泡粒'(英: bubble)である:材料の泡塊はたいてい不ぞろいでありそして泡粒の大きさがまちまちである。巨視的には、理想化された泡塊の研究は、極小曲面と、空間充填とも呼ばれる三次元の充填の数学的な問題に密接に関連する。プラトーの法則が石鹸の膜(英語: soap films)がいかに泡塊において形成されるかを記述するなかで、ウィア=フェラン構造は完全にそろった泡塊のもっとも可能な(最適の)単位胞と考えられる[5]。
泡粒よりも小さな尺度では、膜層(英: lamella)と呼ばれるつなぎ合わされた膜のネットワークを考えることのできる、準安定状態の泡塊におけるその膜の厚みである。理想的には、プラトー境界として知られる、その結合点において120°の角度で膜層は稜辺を合する。
さらに低い尺度は膜の表面の液‐気界面である。ほとんどの場合この界面は、しばしば界面活性剤、(ラムスデン乳剤の)粒子、またはもっと複雑な結合子によってできた両親媒性分子構造の層により安定化される。
固体泡塊の力学的性質
開細胞または閉細胞の、固体泡隗は、細胞構造の部類として考えられる。これらはしばしば'蜂の巣構造'(英: honeycomb)や'トラス格子'(英: truss lattice )のようなほかの細胞構造と比較される、下位の接点結合を有する、したがって、それらの崩壊機構は部材の曲げによって引き起こされる、低接点結合と崩壊機構の結果は終局的に、それらの下位の機械的強度と、蜂の巣構造とトラス格子に比較される剛性に導く[6]。
弾塑性泡塊
泡隗のような、弾塑性の細胞固体は圧縮され、最初細胞壁が曲がるようにして弾性的に挙動し、その細胞壁が反るにつれ、細胞壁が一緒に壊れる材料的な崩壊までの終局の、そのときまで材料としての強度低下と降伏がある[7]。これらは、急勾配の線形弾性領域、降伏(高原応力)後の'なだらかな'(英: shallow)領域、および指数的に増大する領域のような、'応力‐歪曲線'(英: stress-strain curve)においてみられる。開細胞の泡塊についての係数が次の方程式によって定義される、線形の弾性の領域において材料の'剛性'(英: stiffness)が計算できる:

ビトルド・リブジンスキー(英: Witold Rybczynski )とジャック・アダマール(英: Jacques Hadamard)は、泡粒(英: bubble)の表面の半径が 泡が工業分野で有効利用される例として消火器や食品工業などがある[3]。食品の例として植物油を撹拌して気泡を含ませたホイップクリームがある。また、代表的な工業製品に発泡スチロールがありポリスチレン樹脂を発泡させることにより製造される。
日用品の各種洗剤・洗浄剤や髭そり用シェーヴィングフォームなどに泡入り製品があるほか、機械洗浄や工場排水処理といった工業用途にも使われる[12]。
泡の大きさを細かくすることで、実用での使い道はさらに広がる。従来はマイクロバブル、ナノバブルと呼称されてきた。2017年6月、国際標準化機構(ISO)は、直径100㎛未満の泡を「ファインバブル」と総称し、1㎛以上を「マイクロバブル」、それ未満を「ウルトラファインバブル」に分ける規格を決めた。「ウルトラファインバブル」はブラウン運動により、保存方法によっては数年間、泡が浮上せず液体中にとどまることもある。
用途としては前述のような洗浄のほか、水揚げした魚を窒素の泡入り水に入れて鮮度を保持したり、酸素の泡入り水で農作物の食味を良くしたり取り組みが日本では実際に行われている。関連する企業・団体による一般社団法人ファインバブル産業会が設立されている[13]。ファインバブル産業会の推計によれば、ファインバブルの日本国内市場規模は2010年時点で200億円[12]。
このほか一般社団法人 日本マイクロ・ナノバブル学会も活動している[14]。同学会代表理事の大平猛によると、ナノバブルが植物の生育を促す理由は、泡の帯電性が葉緑素の増加を助けるためと考えられ、水中の溶存酸素による効果とは異なる。植物の品種により適切な帯電性、帯電率、濃度が異なるため、学会としてマニュアルの作成を進めている[12]。
泡は工業製品などに影響を及ぼすこともある。
塗料では泡の混入は塗料製造中の障害になるほか、塗装やその後の乾燥、塗膜形成過程での品質低下など様々な不具合を起こすため消泡剤の使用などの対策が取られる[3]。
食品工業では豆腐の製造過程で、豆乳に凝固剤(にがり)を加え、凝固させて豆腐を製造する際に、泡の発生を抑えるための消泡剤が添加されている。
洗濯用洗剤では、洗濯槽から泡があふれ出ないように、泡の発生を抑えている。
泡の抑制
比喩表現
すぐに割れてなくなるさまから、一時的なブームやバブル経済といった「はかなく消えるもの」の比喩に用いられる。
関連作品
脚注
- ^ a b 田村隆光「起泡と消泡の試験法」『油化学』第42巻第10号、日本油化学会、1993年、737-745頁。
- ^ a b c d e f g h i j 小山内州一「泡の化学」『オレオサイエンス』第1巻第8号、日本油化学会、2001年、737-745頁。
- ^ a b c d e f g h 青木健二「泡の安定化と消泡機構に関する考察」『塗料の研究』第156号、関西ペイント、2014年、27-35頁。
- ^ a b c 阿久津兼二「起泡剤(アルミニウム粉末を含む)」『コンクリートジャーナル』第8巻第3号、日本コンクリート工学会、1970年、40-44頁。
- ^ Morgan 2008
- ^ Kooistra, Deshpande & Wadley 2004; Queheillalt & Wadley 2005;
- ^ Courtney 2005
- ^ 浅野康一『物質移動の基礎と応用』丸善、2004年、137頁。ISBN 4-621-07356-7。
- ^ 【動画】アラスカの湖からメタンの泡の悪循環「今は北極の冷蔵庫が開きっぱなし」と研究者ナショナルジオグラフィック日本版サイト(2016年9月5日)2018年5月13日閲覧。
- ^ イエローストーン国立公園の「Mudpots」アメリカ合衆国内務省ナショナルパーク・サービス(2018年5月13日閲覧)。
- ^ 「マグマの複雑な泡の構造が火山の爆発的噴火を促すことを解明」東北大学(2017年12月4日)2018年5月13日閲覧。
- ^ a b c 「マイクロ・ナノバブル水-微細な泡で植物を活性化 農業現場に浸透」『日本農業新聞』2020年1月13日(18面)
- ^ 【サイエンスview】小さな泡の大きな力■国際規格「0.1ミリ未満」■鮮度保持や汚れ洗浄『読売新聞』朝刊2018年4月29日(くらしサイエンス面)。
- ^ 一般社団法人 日本マイクロ・ナノバブル学会(2020年2月4日閲覧)
引用文献
ウェブサイト
- Morgan, Frank (2008), Existence of Least-perimeter Partitions
書籍
- Courtney, Thomas H. (2005) (English). Mechanical Behavior of Materials. Waveland Press, Inc. pp. 686-713. ISBN 1-57766-425-6
雑誌
- Kooistra, Gregory W.; Deshpande, Vikram S.; Wadley, Haydn N.G. (August 2004). “Compressive behavior of age hardenable tetrahedral lattice truss structures made from aluminium”. Acta Materialia 52 (14): 4229–4237.
- Queheillalt, Douglas T.; Wadley, Haydn N.G. (January 2005). “Cellular metal lattices with hollow trusses”. Acta Materialia 53 (2): 303–313.
参考文献
- Bikerman, Jacob Joseph (1973). “ch. 2 Formation and Structure”. Foams. New York: Springer-Verlag. ISBN 0387061088
- Wilson, Ashley J. (1989). “ch. 1 Principles of Foam Formation and Stability” (English). Foams: physics, chemistry, and structure. Springer series in applied bioloby. Springer-Verlag. ISBN 978-1-4471-3809-9
関連項目
- バブル(曖昧さ回避)
- 界面 - 界面活性剤
- 宇宙の大規模構造
- エアロゲル
- カオス的泡粒 (英語: chaotic bubble )
- 痙攣
- 航空機用フォーム (英語: ballistic foam )
- 再組成可能積泡合成材料 (英語: reversibly assembled cellular composite materials )
- シャボン玉
- 消火器
- 消泡剤
- 消泡装置
- ソフトマター
- ナノバブル
- ナノフォーム (英語: nanofoam )
- 波の花
- 発泡アルミニウム積層板 (英語: Aluminium foam sandwich)
- 発泡金属
- フォームパーティー (英語: foam party )
- フォームラバー(発泡ゴム)
- プラトーの法則
- 泡沫候補
- マイクロバブル
- ムース (食品)
泡
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「チャリ走DX3 タイムライダー」の記事における「泡」の解説
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泡
「泡」の例文・使い方・用例・文例
- 室温にした卵は泡立ちがよい
- 卵泡立て器
- 石けんの泡
- 泡立てたクリーム
- 彼の野心は水泡に帰した
- ビールの泡
- 波が砕け散って泡ができた
- 洗剤を加えると水は泡立つ
- 手のひらに水泡ができている
- そのビールは泡がいっぱいだった
- 卵の白身を固くなるまで泡立てなさい
- 泡盛が、花粉症に効く
- 私たちはその気泡を取り除くべきだ。
- カニははさみを上げて泡を吹いた。
- 泡立つ砕け波が浜に打ち寄せた。
- この卵泡立て器はどうやって使うの?
- 砕ける波の泡が見えた。
- 泡立った石けん
- このスポンジは独立気泡なので、水によく浮かぶ。
- 連続気泡ポリウレタンフォーム
泡と同じ種類の言葉
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