タイムトラベル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/12 13:50 UTC 版)
タイムトラベルの可能性と不可能性
ファインマンの考え
リチャード・P・ファインマンは、「反粒子は時間を逆行している正の素粒子だ」と考えた。この考え方は「ディラックの海」の持つ問題点を解決するものだったが、「ディラックの海」という考え方は後に物理学者らによって(別の方法で)修正された。
ホーキングの時間順序保護説
スティーヴン・ホーキングは「タイムマシンは不可能である」と述べた。彼は「過去に行くことを許容する時間的閉曲線が存在するためには、場のエネルギーが無限大でなくてはならない[要出典]」と述べた。
未来へのタイムトラベル
もし、自分がゆっくりと変化することや意識の低下などにより、変化を意識していないうちに周囲が変化していってしまうことも「タイムトラベル」と呼ぶならば、ウラシマ効果、コールドスリープ(冷凍睡眠)や重力ポテンシャルの高低差を利用することにより理論上可能とされる。ただし、これらの方法では過去へと時間を遡ることはできない。
タイムマシンの開発
タイムマシンを開発しようとした人々の話や、その困難、可能性・不可能性に関する諸見解については「タイムマシンの研究」を参照。
タイムトラベルが登場する作品
脚注
参考文献
- クリフォード・A・ピックオーバー(著)、青木薫(翻訳)『2063年、時空の旅』(講談社、2000年)ISBN 4062572907
- ポール・デイヴィス(著)、林一(翻訳)『タイムマシンをつくろう!』(草思社、2003年)ISBN 4794212232
- 金子隆一『新世紀未来科学』(八幡書店、2001年)ISBN 4893503952
- キップ・ソーン(著)、林一(翻訳)『ブラックホールと時空の歪み アインシュタインのとんでもない遺産』(白揚社、1997年)ISBN 4826900775
- ラリー・ニーヴン(著)、山高昭(翻訳)「タイム・トラベルの理論と実際」(ハヤカワ文庫『無常の月』収録)ISBN 4-15-010327-5
- ミチオ・カク(著)、斉藤隆央(翻訳)『パラレルワールド 11次元の宇宙から超空間へ』(NHK出版、2006年)ISBN 4140810866
関連項目
- タイムマシン
- ジョン・タイター - 2000年にインターネット上で活動した自称タイムトラベラー
- トリアノンの幽霊 - 1901年にヴェルサイユ宮殿の離宮小トリアノン宮殿を観光した二人のイギリス人女性が、フランス革命時代に偶発的にタイムトラベルしてマリー・アントワネットに会ったと主張した事件
- 相対性理論
- ループもの
- 歴史改変SF
- 時間犯罪
- 時間旅行(曖昧さ回避)
注釈
- ^ 時間論上の重大な矛盾がある(歴史にやり直しはできない)、場のエネルギーが無限だと提言しなければならなくなってしまうなど
- ^ 紀元前4世紀頃から紀元後4世紀頃にかけて編纂されたとされる
- ^ 植田祐次の訳により『フランス幻想文学傑作選1 非合理世界への出発』(白水社、1982年)所収。
- ^ 『ターミネーター』では、軍事コンピュータースカイネットが人類軍の総司令官ジョン・コナーが生まれる前に母のサラ・コナーを抹殺しようとし、暗殺用アンドロイドT-800をタイムスリップさせたが阻止されてしまった。その後も過去のジョンを殺すため、T-1000やT-Xが未来から転送されているが、どう画策しても殺すことはできないという形態になっている。
- ^ 『ルパン三世』(原作)の第83話およびそのアニメ化である『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』第13話では、魔毛狂介が、ルパンの祖先を殺害して、ルパン三世を消滅させようとするも、ルパンが仕掛けた罠、タイムマシンの操縦ミスなどが生じた結果、魔毛はルパンたちの返り討ちにあい、ルパンの消滅に失敗したというケースがある。
- ^ 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」には類似の様子として、父親と結ばれるはずだった母が未来から来た自分を好きになってしまったため、生まれるはずの自分が消滅し始める様が描かれる。
出典
- ^ Dowson, John (1879), A classical dictionary of Hindu mythology and religion, geography, history, and literature, Routledge
- ^ Debiprasad Chattopadhyaya (1964), Indian Philosophy (7 ed.), People's Publishing House, New Delhi
- ^ Robert Darnton, The Forbidden Best-Sellers of Pre-Revolutionary France (New York: W.W. Norton, 1996), 120.
- ^ a b Alkon, Paul K. (1987). Origins of Futuristic Fiction. The University of Georgia Press, 95-96. ISBN 0-8203-0932-X.
- ^ Alkon, Paul K. (1987). Origins of Futuristic Fiction. The University of Georgia Press, 85. ISBN 0-8203-0932-X.
- ^ Derleth, August (1951). Far Boundaries. Pellegrini & Cudahy, 3.
- ^ Derleth, August (1951). Far Boundaries. Pellegrini & Cudahy, 11-38.
- ^ Flynn, John L.. Time Travel Literature. Retrieved on 2006-10-28.
- ^ Rudwick, Martin J. S. (1992). Scenes From Deep Time. The University of Chicago Press, 166-169. ISBN 0-226-73105-7.
- ^ Uribe, Augusto (June 1999). "The First Time Machine: Enrique Gaspar's Anacronópete". The New York Review of Science Fiction Vol. 11, No. 10 (130): 12.
- ^ 「富山省吾インタビュー」『ゴジラVSキングギドラ コンプリーション』ホビージャパン、2020年3月31日、66頁。ISBN 978-4-7986-2176-0。
- 1 タイムトラベルとは
- 2 タイムトラベルの概要
- 3 概要
- 4 タイムトラベル物語の歴史といくつかの構造
- 5 タイムトラベルの可能性と不可能性
- 6 外部リンク
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