未来へのタイムトラベル
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「タイムトラベル」の記事における「未来へのタイムトラベル」の解説
ヒンドゥ教の神話『マハーバーラタ』には、en:Kakudmi王が天界で創造主ブラフマーと会い、地上に戻るととてつもなく時間が経っていたという話が含まれている。 仏教の経典『パーリ仏典』(紀元前29年ごろ設立)には、時間の相対性が説かれている。ブッダの上弟子であった大迦葉は懐疑的なen:Payasiに対して「天上界では時間の流れが人間界よりも遅く、そこの住人は地上の住人よりも長く生きる」と説いている。 日本の昔話の「浦島太郎(浦嶋子)」でも、竜宮城から帰って来ると多くの時が流れていたという話が登場する。これが文献に登場する例の初見は、『日本書紀』(8世紀の初めに編纂)の「雄略紀」の雄略天皇22年(478年)秋7月の条の記述である。書籍として出版されたわけではないが、日本最古の国書(国家の正式な歴史書)に記述されている。 中国にも同様の昔話「爛柯」(文献として残る最古のものは325年刊とされる)がある。王質という木こりが山で碁を打っている数人の童子と出会い、山から帰って来ると多くの時が流れていたというストーリーである。 アイルランド神話『ティル・ナ・ノーグ』にも同様のストーリー展開が見られる。美しい海の乙女と「常若の国」に行き楽しく過ごして3年ぶりに故郷に帰ってきたら300年経っていたというものである。 イスラム教の聖典『クルアーン』の「洞窟の章」には、アッラーフによって309年間洞窟で眠っていた男達の話がある。これは「エフェソスの7人の眠り男」と呼ばれる、ローマ帝国の迫害から逃れた人々が洞窟に閉じこめられたが、200年以上たった後、そのうち一人の男が目覚め街に姿を現したという説話が元になっている。これは男たちが眠っていた洞窟と外の世界で時間の流れる速さが違っていると考えることもできる。 他にも古代ギリシアのエピメニデスも59年間眠っていて、その間に歳をとらなかったとされる逸話がある。 とても長く眠ることで未来へ行くストーリーのアメリカ版では、「リップ・ヴァン・ウィンクル」(1820年出版)がある。また、エドワード・ベラミーの「かえりみれば (Looking backward)」(1888年出版)は1887年の上流階級男性が催眠術で眠りに落ち、社会主義的ユートピアが実現された2000年の社会を目の当たりにする物語である。 ルイ・セバスチャン・メルシエの『2440年: 確かなる夢 (L'An 2440, rêve s'il en fut jamai)』(1770年出版)は、西暦2440年の世界を舞台にしたユートピア小説である。非常に有名な作品である本書では(1771年の初版刊行以来、25版が重ねられた)、哲学者の友人とのパリでの不公正についての激しい議論の後に眠りに落ち、夢の中で未来のパリを訪れる無名の人物の冒険が描かれる。ロバート・ダーントンは本書を「幻想文学であるとの断りはあるが、『2440年』は真摯(しんし)な未来予測小説として読むことができる」と述べている。
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未来へのタイムトラベル
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「タイムトラベル」の記事における「未来へのタイムトラベル」の解説
もし、自分がゆっくりと変化することや意識の低下などにより、変化を意識していないうちに周囲が変化していってしまうことも「タイムトラベル」と呼ぶならば、ウラシマ効果、コールドスリープ(冷凍睡眠)や重力ポテンシャルの高低差を利用することにより理論上可能とされる。ただし、これらの方法では時間を遡ることはできない。
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