浦嶋子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 08:08 UTC 版)
『万葉集』巻九・1740の高橋虫麻呂作の浦嶋子を詠んだ歌では、浦島子が漁に出て、七日帰らず海を漕いで常世に至り、海若(わたつみ)の神の宮に神の乙女とともに住んだという。神の宮では老いも死にもせず、永世にわたって生きることができたにもかかわらず、浦嶋子は帰郷し、自分の家が既に無くなっていることを知って開けてはならぬ玉笥を開けてしまう。この歌における常世の国は、海の神の支配する不老不死の世界であること、また外界とは時間の流れの異なる世界であるという観念が読み取れる。『日本書紀』の雄略天皇二十二年や、『丹後国風土記』逸文にも同様の話があるが、いずれも海中の「蓬萊山」に至ったという。
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