浦島家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 23:05 UTC 版)
「100万回きかせてよ」の記事における「浦島家」の解説
トム 初期の事実上の主人公。浦島家で飼われている雄のシャム猫。体毛は全身黒。一人称は「オレ」稀に「ぼく」。語尾には「にゃー」がついている。本作の初期~中期にかけての狂言回し的な役割を担っており、浦島家の日常やすぐりとすばるの恋模様などはトムの目線から描かれている。しかし中期~後期からはすぐりの学校生活がメインのストーリーとなったため、トムの出番は激減し、低年齢の読者にも分かりやすく物事を解説する役割のキャラクターとなっている。 血統書付きのシャム猫から生まれるが、徐々に体毛が色づいてくるシャム猫の兄弟の中で唯一生まれつき真っ黒な身体で生まれたために、縁起が悪いとして引き取り手が見つからなかった。その頃に幼いすぐりと出会い、「ブラックキャットは幸運(ブラック→luck=幸運)の猫」として貰われた事から、すぐりには多大な恩を感じており、非常に懐いている。すぐりを大切に思うがために彼女を振ったすばるが気に入らず、すばるが浦島家にやってきた時はすばるを追い出そうと画策するすぐりの手伝いをしたり、すぐりがすばると和解した後も嫌がらせをするなどしている。しかしその後、すぐりの幸せを第一に考え、後に歩み寄るようになる。 すぐりに叱られ傷心の時に家を飛び出し、憂さ晴らしに巨大な野良猫と戦って怪我を負いながらも勝利するなど、飼い猫でありながらも喧嘩は強く、性格はワイルド。人の食事風景をじっと見つめられずにはいられないという癖を持つ。素足で身体を撫でられるのは好きだが、抱っこされるのは嫌い。 番外編の『100万回いわせてよ』では主役を務めており、事故死したところを天使の天音に救われ、黒髪に色黒の人間の少年の姿となり、3日間の間正体を隠して浦島家に戻ってくる。天音曰く「相当の美猫」らしく、人間としての姿は美形。 浦島 すぐり(うらしま - ) 本作のヒロインであり、もう一人の主人公。第1話開始時中学2年生。 父親は仕事の都合で半年に1度しか家に戻らず、ほとんど母親とトムとの3人暮らし。1ヶ月のお小遣いは500円で、超お金持ちのすばるとは対照的に、貧乏暮らしに近い生活をしている。(という設定だが、絵的には綺麗で大きな家に住んでいる。) 明るく細かいことは気にしない女の子。少々天然の気がある。同い年の従兄弟であるすばるが幼い頃から大好きで、バレンタインデーに告白するが、振られてしまい連日家で号泣する。すばるが自宅に居候することになり、気まずさから「この家は男が早死にする」などの嘘をついてなんとか追い出そうとするが、すばるに嫌われていたことが誤解と分かり再度アタックするようになる。夏子を始めとした生徒会メンバーからの嫌がらせに気づかず、全て好意と受け取るなど、素直で前向きな性格。持ち前の明るさもあって夏子以外の生徒会メンバーからは好かれ、お気に入りの存在となる。 自宅ではトイレに鍵を掛けない、風呂上がりにバスタオル一枚でリビングを駆け抜ける、休日は昼過ぎまでパジャマのままでいる、風呂に入りながらトムに洗面器で水をやるなどずぼらな性格で、これは母親の性格をそのまま受け継いでいる。 アイスクリームが何よりも好きだが、これは幼い頃のすばるとのある出来事が理由であり、すばるを好きになったきっかけでもある。 王谷 すばる(おうたに - ) すぐりの同い年の従兄弟(すぐりの母親の妹の息子)で、大手ホテルチェーン王谷の御曹司。 すぐりがすばるを見ると恥ずかしさのあまり逃げたり睨んだりしてしまうために、すぐりとはほとんど話したことがなく、逆に嫌われていると思い込んでいた。学校で突然すぐりに告白され、戸惑った末に断ってしまうが、お互いをもっと知るために両親の海外赴任について行かず、浦島家に世話になることを自分から望んだ。すぐりと生活するうちに、すぐりの素直さや明るさに触れ、好意を持つようになり、やがて婚約者として交際することになる。 大財閥の息子らしく、茶の作法やテーブルマナーは完璧に身につけている。好物は寿司で、カレーライスやオムライスといったおかずのない一品料理に慣れていない。これを来客時のごちそうと思い込んでいて、なおかつ5日連続で同じメニューを食事に出してくる浦島家との価値観の違いに悩むこともある。自分専用のゴールドカードを与えられているが、浦島家に居候することになってからはすぐりの母に取り上げられ、すぐりと同じ1ヶ月500円のお小遣いをやりくりしている。 学校では生徒会のメンバーで、控えめで真面目な性格で生徒達の羨望の的。自分より目立ちながら何でも完璧にこなしてしまうことから副会長の吉光に嫌われている。 すぐりの母 すぐりの母親。すぐりやトムにはママと呼ばれている。妹の子であるすばるを家で引き受ける。 食事の支度が面倒で夕食を卵かけご飯のみにする、1個のティーバッグで5杯分の紅茶を作る、5日連続で同じメニューを食事に出すなどずぼらな性格で、その性格は娘のすぐりにも受け継がれている。ミーハーな性格でもあり、すぐりとすばるが婚約していると知った時は玉の輿とはしゃぎ、2人の婚約解消後にすぐりが吉光に婚約を迫られた時は大喜びで勝手に承諾した。
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