3X
3.x
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 23:37 UTC 版)
2008年、長い試験期間を経てPython 3.0が公開された。開発初期には、西暦3000年に公開予定の理想のPythonとして、Python 3000と呼んでいた。Py3Kと略すこともある。 しかし2.xとの後方互換性が損なわれている。当初は2.xに比べて3.xが利用できるライブラリ等が著しく少ないという問題点があったが、Djangoなど徐々に3.xに対応したフレームワークやライブラリなどが増えていったこともあり、2016年時点においては新規のプロジェクトについて3.xで開発することが多くなっている[信頼性要検証]。JetBrains とPythonソフトウェア財団による共同調査では、Python の 2 と 3 がどっちがメインであるかというアンケートで、Python 3 がメインであると答えた人が、2016年1月は40%だったが、2017年10月は75%になった。 2015年11月にリリースされたFedora 23や2016年4月にリリースされたUbuntu 16.04 LTSでは、デフォルトでインストールされるPythonのバージョンが2.xから3.xに変更されている。Red Hat Enterprise Linuxでは7.5をもってPython 2が廃止予定(deprecated)となった。 バージョンリリース日サポート期限3.0 2008年12月3日 2009年1月13日 3.1 2009年6月27日 2012年4月9日 3.2 2011年2月20日 2016年2月20日 3.3 2012年9月29日 2017年9月29日 3.4 2014年3月16日 2019年3月18日 3.5 2015年9月13日 2020年9月30日 3.6 2016年12月23日 2021年12月 3.7 2018年6月27日 2023年6月 3.8 2019年10月14日 2024年10月 3.9 2020年10月5日 2025年10月 3.10 2021年10月4日 2026年10月 3.0 print命令をprint関数へ変更 Unicodeを全面採用 整数をint型に一本化 3.1 順序付き辞書 単体テストフレームワーク「unittest」への機能追加 TkinterでのTile対応 import文のリファレンス実装となる、Pythonで実装したimportlibモジュール ネストしたwith文に対する新たな文法 3.2 単体テストモジュールのアップデートや拡張モジュール向け stable ABI pyc レポジトリディレクトリのサポート E-mail パッケージや SSL モジュールの改善 pdb (Python debugger) の改良 3.3 3.1リリースから2年間、言語仕様を凍結し変更を行わない「モラトリアム期間」を解除した。 新しい文法として、ジェネレータ関数内で別のジェネレータ関数を利用する「yield from」を追加。 「u」や「U」といったプレフィックスを用いたUnicodeリテラルシンタックスを復活 UCS-4文字列にも対応し、文字列表現の柔軟性を強化 仮想化Python実行環境を導入するためのvirtualenvパッケージの機能を「venv」機能としてコアに取り込んだ。 3.4 オブジェクト指向ファイルシステムパスを提供する「pathlib」モジュールの提供 列挙型を扱うためのenumモジュールの標準化 統計関数を提供するstatisticsモジュールの導入 Pythonが割り当てたメモリブロックを追跡するためのデバッグツールのtracemallocモジュールの導入 非同期I/Oを扱うためのフレームワークとなるasyncioモジュールの導入 Pythonの組み込み関数に関する分析情報を得るため機構の実装 3.5 zipアプリケーションサポートの改良 byte/bytearrayオブジェクトのための「%」フォーマット対応の追加 行列乗算演算子@の導入 高速ディレクトリトラバーサル機能os.scandir()の導入 割込がかかったシステムコールのオートリトライ機能追加 近似値であるかどうかをテストする機能の導入 .pyoファイルの削除 拡張モジュールをロードするための新しい仕組みの導入 3.6 文字列中に式を埋め込める「Formatted string literals」の導入 変数に対して型に関する情報(型ヒント)を与える「Syntax for variable annotations」の導入 「async」および「await」文法 (async/await)でコルーチンを利用可能にする「Asynchronous generators」の導入 標準ライブラリにsecretsモジュールを追加 DTraceおよびSystemTapプローブのサポートを追加 3.7 使用時点では宣言されていない型を使った型アノーテーション表記が可能となる レガシーな C ロケールの抑圧、強制 UTF-8 実行モード breakpoint() 関数の追加 dict の挿入順の保存 ナノ秒 (10-9 s) 単位の分解能を持つ新しい時間関数の追加 コンテキスト変数 データクラス 3.8 代入式 := 位置のみのパラメータ f文字列で f'{expr=}' の形式のサポート pickle プロトコル5 dict での reversed のサポート 3.9 辞書のマージ演算子 removeprefix(),removesuffix()メソッド追加 組み込みGeneric型 zoneinfoモジュール 3.10 構造的パターンマッチング デバッガなどでより正確な行番号を表示 型ヒントユニオン型を X | Y と書けるようになった : TypeAlias を付与した明示的な型エイリアス 引数仕様変数
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