型アノーテーション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 02:34 UTC 版)
「TypeScript」の記事における「型アノーテーション」の解説
TypeScriptはコンパイル時における型検査を可能にするために、型アノーテーションによる静的型付けの仕組みを提供している。この仕組みの利用は任意なので、この仕組みを無視して普通のJavaScriptの動的型付けを使うこともできる。 function add(left: number, right: number): number {return left + right;} プリミティブ型のためのアノーテーションはnumber、boolean、stringである。弱い型付けあるいは動的型付けにする場合は、any型を用いる。 既にJavaScriptにコンパイルされた型を使うTypeScriptスクリプトから型情報を利用できるようにするために、型アノーテーションは別個の「宣言ファイル」に外出しすることが出来る。アノーテーションは、Node.jsやjQueryに対して行われたように、既存のJavaScriptライブラリに対しても宣言できる。 型が与えられていない場合、TypeScriptコンパイラは型を推論するために型推論を使う。例えば、上のコードにおけるadd メソッドは、もし戻り値型が何も与えられていなかったとしても、number型を返すと推論される。これは引数leftとrightが number型であること、および「二つのnumber型を加算した結果は常にnumber型である」というコンパイラ側の知識に基づいている。しかし、明示的に戻り値型を指定しておけば、コンパイラがその正しさを検証してくれる。 宣言の不足により型推論が不可能な場合、動的なany型がデフォルトで使われる。any型の値に対する操作は、JavaScriptと同様の操作をサポートしているので、any型に対する操作については最低限の静的型検査が行われるだけである。
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