1960年の映画とは? わかりやすく解説

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1960年の映画

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/03 08:45 UTC 版)

1960年の映画(1960ねんのえいが)では、1960年(昭和35年)の映画分野の動向についてまとめる。

1959年の映画 - 1960年の映画 - 1961年の映画

出来事

世界

日本

周年

日本の映画興行

  • 入場料金(大人)
    • 200円(東京の邦画封切館)[29][30]
    • 119円(統計局『小売物価統計調査(動向編) 調査結果』[31] 銘柄符号 9341「映画観覧料」)[32]
  • 入場者数 10億1436万人[33]
  • 興行収入 727億9800万円[33]
    • 配給収入 397億3100万円[33] - テレビの事業収入が映画の配給収入を上回る[34]。テレビが、メディアとしての地位を確立[34]
1960年配給会社別年間配給収入
配給会社 年間配給収入

(単位:百万円)

前年対比
しようちく松竹 4,261 079.1%
とうほう東宝 4,781 104.0%
たいえい大映 4,608 097.9%
しんとうほう新東宝 1,321 064.0%
とうえい東映 9,749 113.9%
につかつ日活 6,246 112.7%
出典: 東宝 編『東宝75年のあゆみ 1932 - 2007 資料編』(PDF)東宝、2010年4月、48頁。 

各国ランキング

日本配給収入ランキング

1960年邦画配給収入トップ10
(対象期間:1960年4月 - 1961年3月)
順位 題名 配給 配給収入
1 天下を取る[35] 日活 3億2392万円
2 波濤を越える渡り鳥 日活 3億0012万円
3 闘牛に賭ける男[36] 日活 2億9133万円
4 喧嘩太郎 日活 2億7669万円
5 娘・妻・母[37] 東宝 2億7561万円
6 あじさいの歌[38] 日活 2億7037万円
7 水戸黄門 東映 2億6694万円
8 名もなく貧しく美しく 東宝 2億5154万円
8 ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐 東宝 2億5154万円
10 新吾二十番勝負 東映 1億7789万円
出典:『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』キネマ旬報社〈キネマ旬報ムック〉、2012年5月、170頁。ISBN 978-4873767550 
1960年洋画配給収入トップ10
(対象期間:1960年1月 - 1961年6月)
順位 題名 製作国 配給 配給収入
1 ベン・ハー MGM 5億9025万円
2 アラモ ユナイテッド・アーティスツ 2億6754万円
3 眠れる森の美女 日本RKO 1億7824万円
4 チャップリンの独裁者 ユナイテッド・アーティスツ 1億6800万円
5 許されざる者 ユナイテッド・アーティスツ 1億3330万円
6 連邦警察[39] ワーナー・ブラザース 1億2791万円
7 太陽がいっぱい 新外映配給 1億2441万円
8 バッファロー大隊 ワーナー・ブラザース 1億1922万円
9 スパルタカス ユニバーサル・ピクチャーズ 1億1014万円
10 サイコ パラマウント映画 1億0512万円
出典:『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』キネマ旬報社〈キネマ旬報ムック〉、2012年5月、171頁。 ISBN 978-4873767550 

北米配給収入ランキング

1960年北米配給収入トップ10
順位 題名 スタジオ 配給収入
1. スパルタカス ユニバーサル映画 $14,000,000
2. サイコ パラマウント映画 $9,100,000
3. 栄光への脱出 ユナイテッド・アーティスツ $8,500,000
4. スイスファミリーロビンソン ウォルト・ディズニー $7,900,000
4. アラモ ユナイテッド・アーティスツ $7,900,000
6. アパートの鍵貸します ユナイテッド・アーティスツ $6,700,000
7. バターフィールド8 MGM $6,000,000
8. オーシャンと十一人の仲間 ワーナー・ブラザース $5,500,000
9. ママは腕まくり英語版 MGM $5,300,000
10. 孤独な関係 20世紀フォックス $5,200,000
出典:Finler, Joel Waldo (2003). The Hollywood Story. Wallflower Press. pp. 358–359. ISBN 978-1-903364-66-6 

日本公開映画

1960年の日本公開映画を参照。

受賞

  • 第2回モスクワ映画祭
    • 金賞 - 『裸の島』、『晴れた空』
    • 監督賞 - アルマン・ガッティ(『囲い地』)
    • 最優秀主演男優賞 - ピーター・フィンチ(『オスカー・ワイルドの裁判』)、バンバン・ヘルマント(『自由の闘士たち』)
    • 最優秀主演女優賞 - ユー・ラン(『革命家族』)
  • 第15回文部省芸術祭賞
    • 映画部門(日本劇映画) - 『おとうと』
    • 映画部門(日本記録映画) - 『エラブの海』[41]
    • 映画部門(外国映画) - 『甘い生活[42][43]

誕生

死去

日付 名前 国籍 年齢 職業
1月 3日 ヴィクトル・シェストレム 80 映画監督
2月 21日 ジャック・ベッケル 53 映画監督
11月 5日 マック・セネット 80 映画監督・俳優
16日 クラーク・ゲーブル 59 俳優
12月 15日 ヴェラ・クルーゾー 46 女優
18日 寿々喜多呂九平  61 映画監督・脚本家

脚注

注釈

  1. ^ 『東宝五十年史』では「NHKなど八局」となっている[13]

出典

  1. ^ a b c d e f g 石原良太 1986, p. 89.
  2. ^ THOMAS DOHERTY (2023年7月18日). “The Last Time Actors and Writers Both Went on Strike: How Hollywood Ended the 1960 Crisis” (英語). The Hollywood Reporter. https://www.hollywoodreporter.com/business/business-news/sag-wga-1960-hollywood-strike-reagan-history-1235538551/ 2023年11月19日閲覧。 
  3. ^ 1960s SAG-AFTRA” (英語). SAG-AFTRA公式サイト. SAG-AFTRA. 2023年11月19日閲覧。 “SAG theatrical strike March 7-April 18 halts 8 major productions, (後略).”
  4. ^ 甘い生活 (1960) - Release info” (英語). IMDb. 2023年11月19日閲覧。
  5. ^ a b c d 東宝 1982b, p. 85.
  6. ^ 勝手にしやがれ (1960) - Release info” (英語). IMDb. 2023年11月8日閲覧。
  7. ^ a b c d e f 東宝 1982b, p. 86.
  8. ^ a b c d e f g h 谷川 1993, p. 136.
  9. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 松竹 1985, p. 685.
  10. ^ a b c 山川 1987, p. 277.
  11. ^ 「通夜の客」より わが愛(1960)”. allcinema. スティングレー. 2019年10月8日閲覧。
  12. ^ 若者のすべて (1960) - Release info” (英語). IMDb. 2023年11月19日閲覧。
  13. ^ a b c d e f g 東宝 1982b, p. 87.
  14. ^ ルネ・クレール - 略歴・フィルモグラフィー”. KINENOTE. キネマ旬報社. 2023年11月19日閲覧。
  15. ^ a b c d e 東映 1992, p. 28.
  16. ^ a b c d e f g h i j k l m n 東宝 2010b, p. 213.
  17. ^ a b 東映 1992, pp. 28–29.
  18. ^ 波多 伸二(ハタ シンジ)とは”. コトバンク. 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治 - 平成」(2010年刊). 朝日新聞社. 2019年10月7日閲覧。
  19. ^ 松竹 1985, p. 270.
  20. ^ a b c 東映 1992, p. 29.
  21. ^ 日本初のカラーテレビ受像機”. 東芝未来科学館. 2019年7月13日閲覧。 “カラーテレビの本放送開始に先駆け日本初のカラーテレビ受像機21型D-21WEを開発し、7月1日に市販を開始した。”
  22. ^ 続々べらんめえ芸者”. 映画.com. 2023年3月21日閲覧。
  23. ^ 沿革”. 東映公式サイト. 東映. 2020年4月1日閲覧。
  24. ^ 海賊八幡船”. 日本映画製作者連盟公式サイト. 日本映画製作者連盟. 2023年3月21日閲覧。
  25. ^ 小学館. “日本映画史(年表)”. コトバンク. 日本大百科全書』(ニッポニカ). 朝日新聞社. 2019年7月6日閲覧。 “1960松竹ヌーベル・バーグ、大島渚、篠田正浩、吉田喜重ら若手台頭。大島渚『日本の夜と霧』(松竹)、上映4日で打ち切り”
  26. ^ a b 東宝 2010b, p. 214.
  27. ^ 松竹 1985, p. 686.
  28. ^ 東宝 1982b, p. 88.
  29. ^ 角川春樹藤岡和賀夫阿久悠『ザ・ブーム』角川書店、1982年1月25日、212頁。 
  30. ^ 週刊朝日 編『戦後値段史年表』朝日新聞出版〈朝日文庫〉、1995年、23頁。 ISBN 4-02-261108-1 
  31. ^ 小売物価統計調査(動向編) 調査結果”. 統計局. 2016年8月3日閲覧。
  32. ^ 主要品目の東京都区部小売価格:昭和25年(1950年)〜平成22年(2010年)” (Excel). 統計局. 2016年8月3日閲覧。
  33. ^ a b c 過去データ一覧”. 一般社団法人日本映画製作者連盟. 2016年8月2日閲覧。
  34. ^ a b 日活 2014, p. 114.
  35. ^ 天下を取る - KINENOTE
  36. ^ 闘牛に賭ける男 - KINENOTE
  37. ^ 娘・妻・母 - KINENOTE
  38. ^ あじさいの歌 - KINENOTE
  39. ^ 連邦警察 - allcinema
  40. ^ 第21回 ベネチア国際映画祭(1960年)”. 映画.com. 2019年7月17日閲覧。
  41. ^ エラブの海 : 作品情報・キャスト・あらすじ”. 映画.com. 2025年3月2日閲覧。
  42. ^ 昭和31年度(第11回) - 昭和40年度(第20回)” (PDF). 文化庁公式サイト. 文化庁. 2025年2月27日閲覧。
  43. ^ 日外アソシエーツ 編『映画の賞事典』日外アソシエーツ・紀伊國屋書店(発売)、2009年12月25日、139頁。 ISBN 978-4-8169-2223-7 

参考文献

外部リンク



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