70mmフィルム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/25 02:56 UTC 版)
70mmフィルムまたは65mmフィルムは、幅の広いハイレゾリューションのフィルムの規格である。 このフィルムは通常の映画用35mmフィルムの規格より高品質とされている。 カメラ用フィルムの場合は、70mmではなく65mmのフィルムが使用されている。映写機用の場合は、6つのサウンドトラックを収容するためにパーフォレーション(送り穴)の外側に設けた磁気式ストリップの分だけ、各端2.5mmずつ広くなっている。 最近の70mmフィルムの多くはデジタル音源を暗号化しているが、この方式が採用されていない70mmフィルムも数多く存在する。 各フレームはパーフォレーション5個分の高さをしており、アスペクト比は2.20:1。 70mmフィルムを扱うことのできない映画館は、いったん35mmフィルムに移してからシネマスコープ/パナビジョンのアスペクト比2.35:1に直してから公開する。
- 1 70mmフィルムとは
- 2 70mmフィルムの概要
- 3 外部リンク
70mmフィルム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 23:13 UTC 版)
「画面アスペクト比」の記事における「70mmフィルム」の解説
詳細は「70mmフィルム」を参照 撮影時に、65mmネガフィルムを使う規格と、ビスタビジョンカメラにアナモルフィックレンズを使う規格がある。 65mmネガフィルムを使う規格には、サウンドトラックを付加して70mmにしたトッドAOやスーパーパナビジョン70、さらに撮影時1.25:1のアナモルフィックレンズで圧縮するウルトラパナビジョン70があり、スーパーパナビジョンのアスペクト比は2.06:1、ウルトラパナビジョンは2.75:1である。 ビスタビジョンカメラを使って撮影する規格はスーパーテクニラマ70と呼ばれ、ビスタビジョンカメラに1.5:1のアナモルフィックレンズを装着して撮影する。70mmプリント時のアスペクト比は、2.06:1となる。 フィルム解像度の向上で、1970年代後半以降の70mm映画は35mmシネマスコープネガで撮影し、70mmポジフィルムに焼き付けるものが多い。当時の35mmフィルムは磁気4トラックが上限で、70mm映画で標準であった高音質な磁気6トラックのサウンドも魅力のひとつで、ブローアップ上映が多く行われた。 70mmフィルム映画の種類は次の通り。 スーパーテクニラマ70 詳細は「en:Super Technirama 70」を参照 テクニカラー社が開発した。横駆動テクニラマのカメラにアナモルフィックレンズをつけて撮影し、後に70mmのフィルムに焼き付ける方式。日本では大映が映画『釈迦』(1961年)で最初に採用したが、焼き付けに手間が掛かることなどから現在では使われていない。なお日本ではテクニラマカメラが使えず、大映がパラマウント社から購入したビスタビジョンカメラで代用した。 トッドAO・スーパーパナビジョン70 詳細は「en:Todd-AO」を参照 65mmネガに撮影し、上映プリントは6本のサウンドトラックを持つ70mmポジに焼き付ける。スーパーテクニラマ方式に比べて手間が掛からないのが特長。 ウルトラパナビジョン70 詳細は「en:Ultra Panavision 70」を参照 トッドAO方式によく似ていて、65mmネガで撮影して70mmプリントを得るのは同じだが、アナモルフィックレンズで左右を圧縮して撮影するところが違う。アメリカMGMが『愛情の花咲く樹』と『ベン・ハー』を撮影するためにパナビジョン社と共同で「MGMカメラ65」として開発した。 ディメンション150 65mmフィルムを使い、70mmに焼き付けする方法は従来と同じだが、人間の視野角の限界である150度までスクリーンを歪曲させて、観客を包み込むような巨大スクリーンで上映する方式。特殊な超広角レンズを使い撮影、上映時にはやはり特殊なレンズを使い、歪曲したスクリーンでも歪みを抑えている。『パットン大戦車軍団』『ウエスタン』などで使用された。 シネラマ 詳細は「en:Cinerama」を参照 そもそもは後述のように3本のスタンダード35mmフィルムを同期させ、これを湾曲したスクリーンに上映して巨大画像を得ていたが、取り扱いが煩雑になるうえ設備も複雑なものが求められるという欠点があった。このため上記「スーパーパナビジョン70」のシステムを応用して、アナモルフィックレンズを付けたスーパーパナビジョン70方式のカメラで撮影して左右圧縮し、上映時に左右を伸長させて巨大横長画面を得るという方式に替わった。
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70mmフィルム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/01/05 19:49 UTC 版)
「パーフォレーション」の記事における「70mmフィルム」の解説
「70mmフィルム」を参照 フィルム走行方向に、フィルム両側に平行に連続して開けられている。スーパーパナビジョン / ウルトラパナビジョン で、ともに1フレームあたり5パーフォレーション。 このフィルムを横送りにし、1フレームあたり15パーフォレーションとして1フレームを約3倍精細化させたのがIMAX (正確にはIMAX15/70) システムである。
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