部隊の単位
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師団の標準的な編制図。 旅団の標準的な編制図。 普通科連隊の標準的な編制図。 普通科小銃小隊の標準的な編制図。 陸上自衛隊における部隊の単位は、自衛隊法施行令及び陸上自衛隊の部隊の組織及び編成に関する訓令等によって、次のように規定されている。 方面隊:方面総監は陸将(指定職5号)方面総監部、2 - 4個の師団または旅団、およびその他の直轄部隊からなる。 師団:師団長は陸将(指定職2号または1号)師団司令部、普通科連隊3コ、戦車連隊(大隊)、特科連隊(特科隊)、後方支援連隊などからなる。実質的な規模は旅団程度 旅団:旅団長は陸将補(一)構成は師団に準じており、旅団司令部、普通科連隊(軽)3コ、特科隊、後方支援隊などからなる。実質的な規模は連隊ないし連隊戦闘団程度。 団:団長は陸将補(二)または1等陸佐(一)団本部及び数個の連隊、群、大隊又は隊等からなる。方面混成団、特科団、高射特科団、施設団、通信団、富士教導団及び開発実験団がある。 連隊:連隊長は1等陸佐(二)連隊本部および数個の大隊または中隊からなる。 群:群長は1等陸佐(二若しくは三)群本部および数個の大隊または中隊からなる。 大隊:大隊長は2等陸佐(駐屯地司令を兼務する場合に限り1佐(三)が充てられる)大隊本部および数個の中隊からなる。 中隊:中隊長は3等陸佐または1等陸尉。中隊本部および数個の小隊からなる。 小隊:小隊長は1等陸尉から3等陸尉。小隊本部および数個の分隊または班からなる。 班:班長は2等陸曹または3等陸曹。数個の組からなる。10名程度で構成される。 分隊:分隊長は2等陸曹または3等陸曹。数個の組または4 - 8名程度の分隊員からなる。 組:組長は3等陸曹、陸士長または1等陸士。2 - 4名程度の組員からなる。 隊:規模は様々であり、連隊よりも大規模だが団とするには小規模なもの(西部方面特科隊や北部方面施設隊)や連隊が縮小されて成立したもの(第1特科隊など)から中隊相当のものなど、多岐に亙っている。基本的には、師団・旅団内に置かれている隊(偵察隊、特科隊、航空隊、後方支援隊、化学防護隊及び音楽隊。但し司令部付隊及び後方支援連隊又は後方支援隊隷下の隊は冠称番号がない)は師団又は旅団の番号を冠称している。他方、独立部隊の場合、部隊番号が1・2桁のものは連隊相当、100番台のものは大隊相当、300番台のものは中隊相当とされる。また、「○○方面○○隊」のような命名もある。自衛官服務規則及び陸上自衛官服務細則においては、指揮者のいる2名以上の集団を隊と定義している。 (コア部隊):基幹要員は常備自衛官で構成され、主力は訓練や災害派遣または防衛出動等で招集される即応予備自衛官からなる。
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部隊の単位
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近代陸軍の部隊の単位は、以下の通りである。小隊は複数の分隊で構成され、中隊は複数の小隊で構成され……と階層構造をなす。詳細はそれぞれの単位ごとの項目を参照のこと。 軍(army) - 軍団(army corps) - 師団(division) - 旅団(brigade) - 連隊(regiment) - 大隊(battalion, squadron) - 中隊(company, battery, troop) - 小隊(platoon) - 分隊(又は班)(squad) - 班(又は組)(team) - 組(fire team) 20世紀には、旅団 - 連隊 - 大隊のうちのどれかを省く編制が広まった(旅団がなく連隊は師団隷下:アメリカ海兵隊、ロシア陸軍、ロシア空挺軍など。連隊がなく大隊は旅団隷下:アメリカ陸軍、ドイツ連邦陸軍など。大隊がなく中隊は連隊隷下:フランス陸軍、陸上自衛隊など)。 シンボル名称人数従属部隊指揮官XXXXXX 総軍 多数(10万以上) 複数の師団以上の部隊 元帥から大将 XXXXX 軍集団 2~4個の軍 XXXX 軍 50,000から60,000ないしはそれ以上 2~4個の軍団又は師団 元帥から中将ここから上は「司令官」と呼ばれる XXX 軍団 30,000以上 2~4個の師団 大将又は中将 XX 師団 10,000から20,000 2~4個の旅団又は連隊 中将又は少将 X 旅団 2,000から5,000 2~4個の連隊又は大隊 少将又は准将又は大佐 III 連隊 500から5,000 2~4個の大隊又は複数の中隊 大佐又は中佐 II 大隊 300から1,000 2~4個の中隊 中佐又は少佐 I 中隊 60から250 3~4個の小隊 少佐から中尉 ••• 小隊 30から60 2~3個の分隊 中尉から軍曹 ••または• 分隊(又は班) 8から12 なし。複数の組に分けられる場合もある 軍曹から兵長 Ø 班(又は組) 4から6 伍長から一等兵 なし 組 1から6 なし 小隊または中隊より上の単位は、「司令部」または「本部」と呼ばれる指揮専門の小単位を編制内に有することが多い。また、歩兵部隊の場合は、歩兵連隊の「歩兵砲中隊」のような火力支援担当の小単位を有することが多い。 戦争遂行上、これらの部隊単位は、大きく戦略単位、作戦単位、戦術単位に分けられる。第二次世界大戦前後までは、技術的・教義的問題によって指揮統制が十分に細密化されていなかったことから作戦単位という概念は薄く、師団より上の階梯を戦略単位、旅団より下の階梯を戦術単位として扱うことが多かった。その後、通信技術や戦闘教義が洗練され、また限定戦争状況への対処が再び重視されるようになったことから、作戦単位という概念が再創出された。 戦略・作戦単位には、後方支援のために必要な人員装備が備わっており、単体で完結している。戦術単位は、通常、一つの主力兵科で編成されており、上級の部隊に配属されてその一部となって補給を賄うか、必要な人員装備を補ってもらうか(増強連隊(イギリス)や混成旅団・戦闘団(アメリカ)など)しないと、能力を継続的に発揮できない。戦略・作戦・戦術単位の区分は流動的であり、時代や国によって多様である。現代アメリカ軍においては、戦略単位として軍が、作戦単位として軍団・師団が、戦術単位として旅団戦闘団が設置されている。 戦略単位は、平時には存在しない場合があり、作戦の必要に応じて自在に部隊を編成する。このレベルでは各国ごとの呼び方の違いも大きい。第二次世界大戦当時には、旧日本陸軍には軍団がなく、軍の上に方面軍(area army)、総軍(general army)、ソ連に戦線(front。東部戦線などの用語との混同を防ぐため『方面軍』とも訳される)、アメリカに軍集団(army group)、またドイツに軍集団・総軍などがあった。 また、伝統的なこれらの単位以外にも、より柔軟な部隊編制として、集団(「軍集団」ではない。「軍」は冠されない)や群および隊などがある。
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