邪馬台国畿内説の基本論拠とは? わかりやすく解説

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邪馬台国畿内説の基本論拠

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/16 14:11 UTC 版)

邪馬台国畿内説」の記事における「邪馬台国畿内説の基本論拠」の解説

邪馬台国畿内説には、琵琶湖湖畔大阪府などの複数の説が存在するこの中では、奈良県桜井市三輪山近く纏向遺跡まきむくいせき)を邪馬台国都に比定する説が有力とされている。邪馬台国畿内説では、「畿内には最大級都市遺跡がある。魏に朝貢した邪馬台国はその当時日本列島最大勢力であったはず」という仮定基づいている。 纏向遺跡当時としては広大な面積を持つ最大級集落跡であり、一種都市遺跡である。 年代調査の成果により、倭人伝時代卑弥呼247年頃(3世紀半ば)没)と遺跡時代始期2世紀後半180年)〜3世紀前半210年)頃。最盛期3世紀終わり頃〜4世紀初め)が概ね合致していると考える。 吉備、阿讃(東四国瀬戸内側)の勢力技術によると見られる初期前方後円墳卑弥呼没年近く作られはじめ(箸墓古墳)、大和中心に分布し時代が下るにつれて全国広がっていったこと。 3世紀後半には北九州から南関東にいたる全国各地土器出土し、纏向が当時日本列島大部分統括する交流センター的な役割果たしたことがうかがえること。 卑弥呼の遣使との関係を窺わせる景初三年正始元年銘を持つものもある三角縁神獣鏡畿内中心に分布していること。 弥生時代から古墳時代にかけておよそ4,000の鏡が出土するが、そのうち紀年13のうち魏の年号記した10235年244年の間に収まって銘されており、そのうちの5畿内分布していること。この時期畿内勢力中国の年号接しうる勢力であったことを物語ると考える。 『日本書紀』神功紀では、魏志『後漢書』倭国女王神功皇后結び付けているように読める『隋書』では、都する場所邪靡堆を「魏志謂うところの邪馬臺なるものなり」と何の疑問もなく同一視していること。 近畿は南に無いが、現存する魏志」はすべて宋時代刊行本を元としているので、それ以前写本中に、南を東と記載したものがある可能性畿内卑弥呼没後である3世紀後半から国内最大規模勢力として存在していたことは疑いようがない。 逆に畿内説の弱点として上げられるのは次の点である。 魏に朝貢したからと言って邪馬台国日本列島最大勢力であったとは限らないこと。 倭国産物とされるもののうち、や絹は主に北九州から出土する[要出典]が、畿内からはわずかしか出土しない。ただしに関して淡路島五斗長垣内遺跡舟木遺跡で、鉄器製作の痕跡確認された。 「魏志倭人伝」に記述され民俗風俗海洋民ものである事。(奈良に海は無い) 「魏志倭人伝」に記述され民俗風俗南方系の印象与え南九州根拠とする隼人共通する面が指摘されていること。 「魏志倭人伝」の記述北九州小国詳細に紹介する一方で畿内説が投馬国比定する近畿以西存在したはずの吉備国出雲国仔細には全く触れられておらず、近畿圏まで含む道程記述とみなすのは不自然。 「魏志倭人伝」を読む限り邪馬台国伊都国奴国といった北部九州の国より南側にあること。また、記紀には元伊都国王や元奴国王が北部九州征伐行った仲哀天皇降伏して玉や剣など先祖伝来神器仲哀天皇差し出したとの記述があること。すなわち邪馬台連合構成国だったこれらのクニグニはこの時点4世紀半ば)で初めヤマト王権服属した(若井敏明邪馬台国滅亡)。 『旧唐書』では邪馬台国日本国を別国として扱っていること。 かつて、畿内説の重要な根拠とされていたが、今は重要視されていない[要出典]説は以下である。 三角縁神獣鏡卑弥呼が魏皇帝から賜った100枚の鏡であるとする説 - しかし、既に見つかったものだけでも400以上になること、中国社会科学院考古学研究所長王仲殊が「それらは漢鏡ではない」と発表したことなどから、九州説の側から三角縁神獣鏡全て日本製」との反論受けた邪馬台国長官の伊支馬(いきま?)と垂仁天皇の名「いくめ」の近似性を指摘する説 - 大和朝廷史書である記紀には、卑弥呼の遣使のこと等具体的に書かれていない田道間守常世への旅の伝説を、遣使にあてる説もある。

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