逆説に対する説明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 04:25 UTC 版)
「購買力平価のパズル」の記事における「逆説に対する説明」の解説
ルディガー・ドーンブッシュの為替レートのオーバーシューティング・モデル(英語版)によると、為替レートのボラティリティはマネタリーショックと粘着的価格の相互作用によって発生する。このモデルは実質為替レートのボラティリティについては説明を与えるが、実質為替レートの持続性(慣性)については説明できない。 V. V. チャリ(英語版)の研究グループは、2国モデルにおいて価格水準を1年に一度しか変更できないと仮定すると、アメリカの生産と実質為替レートのボラティリティを説明できることを示している。
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逆説に対する説明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 03:22 UTC 版)
「エクイティ・ホーム・バイアス・パズル」の記事における「逆説に対する説明」の解説
このパズルに対する説明として、株式の国際取引に費用がかかるというものがある。しかし、株式の国際的な取引額は非常に大きく、決定的な説明とは言えない。 また別の説明として、投資家は自国企業に対する情報をよく持ち合わせており、自国企業の株式の過多な購入につながっているというものである。しかし、情報が瞬時に国境を越えて駆け巡る現在では決定的な説明とは言えない。 ベルギーなどの小国では、外国の株式を保有して得た収益には企業の立地国と投資家の居住国でそれぞれ課税され、二重の課税がなされる一方で、国内の株式収益への課税は一度切りでありため、国内の株式を保有するのを促進するような課税体系となっていることも指摘される[要出典]。さらに、ヘッジ比率(liability hedging)と外国為替リスクが外国の株式の保有を妨げていることも考えられる。
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逆説に対する説明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 03:21 UTC 版)
「バッカス=キーホー=キドランドの逆説」の記事における「逆説に対する説明」の解説
消費者が国際貿易によって消費を平滑化することが困難である状況を設定することで、バッカス=キーホー=キドランドの逆説を解消するモデルが構築できることを示している論文がある。そのような状況をもたらす要素として2つ挙げられており、1つ目はサービス産業などの「非貿易財」の導入である。財の供給水準を上昇させる技術ショックがあっても、非貿易財であることであることから輸出ができないので国際貿易を通じた国際的なリスクシェアリングができない。2つ目は「消費ショック」の導入である。他の経済環境に変化がない中である国の消費が増加すると、その国は国際資本市場を通じて債務を抱えることになる。結果として外国で利子率が上昇し、外国の消費が減少する。これらは自国と外国の消費の時系列の動きに負の相関をもたらすため、消費の相関を弱めるように働く。
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逆説に対する説明
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「フェルドシュタイン=ホリオカの逆説」の記事における「逆説に対する説明」の解説
「資本が自由に国家間を移動できるのであれば」と仮定を置いていることから逆説が生じるが、以下のようなことから資本の国際移動は完全ではないと考えられる。 税の扱いが国によって異なる。例えば、ニュージーランドやOECD諸国では対外直接投資にペナルティが課されるような税制となっている。 資本の取り扱い費用、預かり手数料、経営コストなどが国によって異なる。 為替レートの変動リスクも、外国への投資を減らす要因になる。 外国に投資をする際、自国市場よりも情報がなく、外国への投資を減らす要因になる。 貯蓄率と投資率が国内で大きく異なることが、国内政策当局に問題視されて、貯蓄率と投資率が同じようになるような政策が打ち出されているかもしれない。 投資家が合理的であれば、こえらの要因によって逆説が生まれる要因になる。また、投資家が愛国的 (patriotic) であることも考えられる。 国際決済銀行のエコノミストは、貯蓄収益と貨幣的ファイナンスを等しくさせるような近代的な経済学のフレームワークによって生じるもので、貯蓄と投資の関連はマネー・ファイナンスの関係から生まれるものであるとしている。その上で、フェルドシュタイン=ホリオカの逆説は「逆説」ではなく、資源のフローとファイナンスのフローの違いを識別しないことから生まれる誤り("failure to maintain a clear distinction between net resource flows and financing flows")であるとしている。
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逆説に対する説明
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「バッカス=スミスの逆説」の記事における「逆説に対する説明」の解説
自国財と外国財の間の代替の弾力性を低く設定してバッカス=スミスの逆説の解決を試みた論文がある。そこでは、自国の貿易財セクターに正の生産性ショックが起こると、自国の財への需要が高まり外国の財への需要が減るので、交易条件(輸出財価格/輸入財価格)が上昇し、自国通貨が増価する(つまり「現地通貨/ドル」の実質為替レートが低下する)。これによって消費の実質為替レートの間の負の相関が説明できる。 不完備金融市場と将来のイノベーション(生産性向上)のシグナルを組み込んだモデルを用いて、バッカス=スミスの逆説の解決を試みた論文がある。そこでは、将来イノベーションが起こるというシグナルが観察されると、生涯消費の現在価値が増加し生産以上に現在の消費が増大する。正の期待ショックから自国通貨が増価し、「現地通貨/ドル」の実質為替レートが低下する。このように、消費と実質為替レートの間に負の相関が生まれる。
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