近代以後の日本の百科事典とは? わかりやすく解説

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近代以後の日本の百科事典

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 05:50 UTC 版)

百科事典」の記事における「近代以後の日本の百科事典」の解説

近代日本では明治文明開化時期西周によって『百学連環』という日本初百科事典作られた。他に小中村清矩らの尽力成立した古事類苑』がある。1879年当時文部省により編纂開始され、後には神宮司庁引き継いで1914年完成された。各時代事物についての古文献集成したため、資料的価値が高い。 しかし、西洋式近代的な百科事典としては、明治末に三省堂から刊行開始された『日本百科大辞典』(全10巻齋藤精輔編纂1907年刊行開始1919年完結)が最も早いのである。ついで昭和初期からは平凡社の『大百科事典』(1955年世界大百科事典』へ改題)(全28巻、1931年刊行開始1934年完結)などが発刊された。新たに辞典ではなく事典」という語を作り出して書名使用したのは、この平凡社のものが最初で、以後百科事典」という漢字表記一般化する。さらに昭和期高度経済成長を経ると1960年代頃には各家庭分冊百科事典置かれているのは珍しい風景ではなくなり、大衆化果たした小学館からは、1962年に『日本百科事典』(13巻別冊)、続いて 1965年に『世界原色百科事典』(全8巻)、さらに1967年には『大日本百科事典ジャポニカ』(18巻別巻4) が発行された。各社から次々と百科事典刊行され人々もそれを求めたこの時期指して百科事典ブームと呼ぶ。 こうした百科事典書店店頭販売だけではなくセールスマンによる訪問販売盛んに行われた1970年前後には、強引な百科事典販売社会問題となり、このことがきっかけに夜間訪問禁止など訪問販売ルール原型作られた。この時代百科事典実用面よりも応接間飾りステータスシンボルとしての役割果たしていたが、場所を取ることもあり、百科事典ブーム終息し後で大部百科事典はあまり家庭では歓迎されなくなり廃棄処分されることが多くなった。 百科事典比較すれば一つの項目あたりの記述内容簡易文字数少ないが広く各分野にわたる用語の辞典呼べ出版物として、1948年自由国民社から『現代用語の基礎知識』が毎年発行されるようになり、流行世相ふんだんに取り入れた時代風俗を映す年刊資料集的なものも市場現れるようになった。のちに1986年には集英社から『イミダス』が発行され1989年には朝日新聞社から『知恵蔵』という同コンセプト年刊資料集現れ、この三誌が鼎立ていりつ)するようになったが、『イミダス』『知恵蔵』は、インターネットの普及に伴う販売部数減少により2007年をもって紙媒体廃止しウェブ版に完全移行したため、紙媒体こうした年刊資料集は「現代用語の基礎知識」を残すのみとなっている。その「現代用語の基礎知識」も2020年版からは大幅なリニューアルがなされ、2019年版が1226ページなのに対して296ページコンパクト化図られた。 新語・流行語 1983年には、講談社インターナショナルより『英文日本大百科事典英語版)』が刊行された。同書は、日本英文体系的に紹介するものであり、全9巻英単語400語に及び、執筆者27カ国、1300名以上で費用はおよそ1500ドル出版当時為替レート34億円以上)かかった

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