近代以前の状況とは? わかりやすく解説

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近代以前の状況

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/04 14:49 UTC 版)

語種」の記事における「近代以前の状況」の解説

古代から中世にかけては、今日の定義における外来語は、資料出現することは非常にまれである。というのも日本語流入した他言語由来の語としては、漢語以外には梵語などが若干あるのみだが梵語漢字表記受け入れたものは漢語として扱われるからである。主要な語種和語と漢語、および両者混種語ということになる。 古代から中世まで主要な和文系の古典作品語種をみると、和語割合すこぶる多い。とりわけ『万葉集』・『古今和歌集』・『後撰和歌集』などの歌集では、和語99%以上を占める(延べ比率。以下同じ)。数少ない漢語のうち「キク)」は『古今集』に10回、『後撰集』に11登場しており、なかば和語のように用いられていたとみられる歌集以外では、『竹取物語』・『伊勢物語』・『源氏物語』・『枕草子』など、いわゆる平安女流文学においては軒並み和語90%以上に達し、これらの文学ジャンル特徴物語っている。これは、必ずしも当時日本語文章全般に漢語稀少であったことを意味しないが、ほぼ漢語なしで文章成り立ち得たことは事実である。ただし、詳細に見れば年代とともに使用される漢語種類少しずつ増えている。 院政期ごろに成立『大鏡』や、中世の『方丈記』・『徒然草』では、漢語割合10%超えている。平安女流文学とは作者属性などが異なるため単純な比較できないが、日常的な文章で漢語勢力伸張する動き一端表れているとみることもできる中世最末期日本語ポルトガル語辞書である『日葡辞書』に収載された語のうちでは、和語が78.7%に対し漢語が20.5%となっている(外来語はなし)。また、幕末和英辞書和英語林集成』では和語が73.9%、漢語が25.0%、外来語(「Botan ボタン」のみ)0.1%となっている。このように幕末までは、和語絶対的に優位な地位にあった[要検証ノート]。明治以降急増した漢語第二次世界大戦後急増した外来語により、現在のような語種構成比率に至ったものと考えられる

※この「近代以前の状況」の解説は、「語種」の解説の一部です。
「近代以前の状況」を含む「語種」の記事については、「語種」の概要を参照ください。

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