近代以前の理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 06:09 UTC 版)
神話の批判的解釈はソクラテス以前の哲学者まで遡ることが出来る。エウヘメロスは初期の重要な神話学者であり、彼は歴史的事実の変質が神話となったと唱えた。プラトンは『パイドロス』にてこれを批判し、この神話学門分野をソクラテスの言として「恐ろしく奇妙でぎこちなく、全く巧妙さが無い」と述べている。より深く包括的な洞察が行われた。例えばサルティウス(en)は神話を5つの種類に分けた。神学的、物理的(または自然の法則との関連)、アニマスティック(または魂との関連)、物質的そしてこれらの混合である。この分類は最終的に2-3に纏め直されたが、この考え方は神話研究の嚆矢となった。 プラトンが『国家』にて詩人が語る神話は教育上害悪だという主張(詩人追放論)を展開した事は有名だが、その一方で多種類の神話を著作中に引用した。その後のプルタルコス、ポルフュリオス、プロクルス(en)、オリュンピオドロス(en)、ダマスキオス(en)らプラトン派の思想家も伝統的な神話やオルペウス神話の象徴を明白に解釈する著述を行った。 ルネサンス期には多神教の神話へ再び関心が向けられ、16世紀には『Theologia mythologica』(1532年)のような神話に関する書籍が著された。
※この「近代以前の理論」の解説は、「神話」の解説の一部です。
「近代以前の理論」を含む「神話」の記事については、「神話」の概要を参照ください。
- 近代以前の理論のページへのリンク