観測例
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観測例
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「ヤルコフスキー・オキーフ・ラジエフスキー・パダック効果」の記事における「観測例」の解説
YORP (2000 PH5) - YORP効果が初めて確認された天体であり、天体の名称もこれに因む。1年に1ミリ秒ずつ自転が加速しており、そのうちバラバラになってしまう可能性が指摘されている。 アポロ - 2007年、光度曲線の測定からYORP効果が確認された。 (66391) 1999 KW4 - 二重小惑星。その形成過程にYORP効果が大きく関与しているとされる。 パンスターズ彗星 (311P) - その軌道や組成から、実際は彗星よりも小惑星に近い天体であると推定されている。2013年9月10日に6本の尾が観測されたが、13日後の9月23日に撮影された画像では様子が劇的に変化しており、尾の向きが完全に変わっていた。尾の変化は自転に基づくものと推定された。このことから、YORP効果によって自転速度が増大し、その遠心力によって表面の物質が放出された結果、長い尾のような形状になっているのではないかと推測されている。 P/2013_R3 - 彗星の仮符号が付けられているが、実際はメインベルトにある岩石主体の小惑星である(2013年9月発見)。2013年後半から2014年初めにかけて、10個以上に分裂した破片が時速約 1.6 km というゆっくりとした相対速度でばらばらになっていく様子が観測された。天体同士の衝突破壊ではなかったため、YORP効果による自転速度の増大により遠心力で崩壊していったとみられる。このことからラブルパイル天体だと推測されている。 ベンヌ - 探査機オサイリス・レックスの観測によると、YORP効果によって自転速度が100年ごとに約1秒遅くなっていると推測される。 イトカワ - 探査機はやぶさの観測結果からYORP効果によって自転速度が遅くなることが推定され、観測によりYORP効果が確認されたとの報告があったが、これについては解析上のミスによる間違いである可能性が指摘されている。その後ケント大学のステファン・ローリーらがイトカワの自転にともなう輝度変化を観測し、自転周期は遅くなっているのではなく1年に45ミリ秒ずつ速くなっていることを発表した。予測通りにYORP効果が働いていない理由は、くびれた領域を境にしてイトカワの部分ごとに密度が異なるためと考えられている。このことから、イトカワは2つの小天体が衝突で一体化したことで形成されたと推察される。
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観測例
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1983年5月29日に(2)パラスによる4.8等星、こぎつね座1星の食がアメリカ南部~メキシコ北部、カリブ海地域の130地点で観測された。この観測でパラスの形が浮かび上がり、またこの恒星に離角0.02秒角の伴星が存在することも分かった。1979年に起こった別の恒星をパラスが隠した食の結果と組み合わせることで、1991年に木星探査機ガリレオが(951)ガスプラに接近し初の小惑星への接近観測を行う8年も前にパラスの立体形状が完全に特定されることとなった。 2004年9月4日に(287)ネフティスによる2.4等星へびつかい座η星の食がフランスのピク・デュ・ミディ天文台にある1m望遠鏡で観測された。この現象が観測されたのは現地時間で15時23分頃であり、日没までまだ3時間ほどある白昼での現象だった。 2017年1月21日に準惑星ハウメアによる恒星食が観測された際、ハウメア本体による減光の前後に短い減光が見られたことで環の存在が確認された。同様の手法で2013年6月3日には(10199) カリクローに環が発見されている。 2003年11月に起こった土星の衛星タイタンによる2回の恒星食で得られた結果から、タイタンの大気がレンズのような役割を果たすことで起こる発光などをとらえタイタンの大気構造やジェット気流の存在などが見つかった。 2010年11月6日に起こった準惑星エリスによる恒星食で得られたエリスの直径が2340km程度となり、従来掩蔽観測以外の方法で推定されていた約2600~3400kmよりも小さいことが疑われるようになった。 2014年3月20日にレグルスによる(163) エリゴネの食がニューヨークなどで観測されるとされ、小惑星による史上最も明るい恒星の掩蔽として多数の観測例が期待されていたが、悪天候により観測できなかった地域が多かった。 2016年6月28日に京都大学の有松亘を中心とするグループはいて座の領域を観測中に12等級の恒星が小天体に掩蔽される様子を撮影し、解析結果から約50億km離れた直径1.3kmのカイパーベルト天体だったことが分かった。 2018年にアメリカのホイップル天文台に設置されているガンマ線望遠鏡VERITASによる高速度撮影によって小惑星による恒星食が観測され、得られた小惑星による恒星光の回折パターンから隠された恒星の直径が測定された。 2017年と2018年、探査機ニュー・ホライズンズのターゲットの1つとなっていた小惑星(486958 アロコス)による恒星食観測が世界中で何度も試みられ、探査機にとって脅威となる塵などの存在の有無や本体の形状などが調べられた。得られた形状は後にニュー・ホライズンズによって撮影された形状とよく一致していた。 2017年7月17日に観測されたアロコスによる恒星食(左)。得られた形状と大きさ(中)はその後実際の探査で判明したアロコスの姿を正確に表していた(右)。 2019年にはJAXAの探査計画DESTINY+の対象天体(3200)ファエトンの大きさを推定するために日本やアメリカで恒星食の観測キャンペーンが組まれ、7月にアメリカ、10月に日本で掩蔽が観測された。以降も日本で観測可能な予報が公表されており、2021年10月4日には大規模な観測キャンペーンが組まれた結果日本で15か所以上で減光が観測されるという大きな成果を挙げた。
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