観測初期の情報
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/07/12 14:05 UTC 版)
2011 AG5は、地球近傍小惑星の中でも潜在的に危険な小惑星 (PHA) に属し、その中でも最も衝突のリスクが高い天体であった。2012年時点で、トリノスケールが0より高い天体は2011 AG5と2007 VK184のみで、共に1がつけられていた。パレルモスケールは衝突リスクがある小惑星で最大値の-1.00であった。地球軌道との最小交差距離(EMoid)は約3000kmである。 初期の計算によると、最も衝突のリスクがあるのは、2040年2月4日であり、9時38分に地球に最も接近すると見られていた。最接近距離は約103万km (0.006906AU) と、月軌道の2.7倍まで接近する。しかし、この時点では観測が不十分なため、推測された軌道には幅があり、もっと近くまで接近する可能性も残されていた。一番近いのは約2700km (0.000018AU) であり、この場合は地球半径以内に接近するので衝突することになる。2040年における衝突確率は0.0020(500分の1)と見積もられていた。また、月にはこのときに最大4万3000kmまで接近しうる。 2011 AG5は直径140m、質量410万トンとかなり大きく、仮に衝突した場合、衝突する時の速度は14.67km/s、エネルギーは広島型原爆の7300倍に相当する4.6 × 1017Jを放出すると考えられる。これは、人類史上最大の兵器である水素爆弾、ツァーリ・ボンバの2倍以上のエネルギーである。また、2011 AG5の見かけの等級が自転に沿って変化することから、2011 AG5は細長い形状である事が推定された。 小惑星の衝突リスク名前日付スケール衝突確率トリノパレルモ2011 AG5(かつて) 2040年2月4日 1 -1.00 0.0020 ベンヌ 2182年9月24日 n/a -1.52 0.00028 2007 VK184 2048年6月3日 1 -1.57 0.00055 2009 FD 2185年3月29日 n/a -1.80 0.0018
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