英国海軍・東インド会社
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「パイレーツ・オブ・カリビアンの登場人物」の記事における「英国海軍・東インド会社」の解説
カトラー・ベケット(Cutler Beckett) 演:トム・ホランダー/横島亘 東インド貿易会社の権力者。イングランドの商人の家で育った。会社の利益を第一に考えている。口癖は「It's just good business.」(字幕では「損のない商取引を」、吹き替え版では「全ては利益のため」と訳された)。ベケット卿という風に称号をつけて呼ばれる場合もある。 映画では第2作から登場したが、キャラクターの設定では第1作以前に、ジャックと面識があったという。その昔ベケットはジャックを雇っていて、ある日奴隷船「ウィキッド・ウェンチ号」を運搬する役割を命じた。しかし、ジャックは船に乗っているのが奴隷だとわかると運ぶのをやめ、乗っていた奴隷たちをアフリカ大陸で解放した。これに激怒したベケットはジャックの船を沈め、海賊を意味する「P」の焼印を押すよう命じた。因みにウィキッド・ウェンチ号はデイヴィ・ジョーンズによって修復され、後のブラックパール号となる。 安定した通商を妨げる海賊達の根絶やしを目論む。狡猾で頭の切れるベケットは、ノリントンが持ってきたデイヴィ・ジョーンズの心臓を使ってジョーンズの弱みを握ることを考えた。それにより、デイヴィ・ジョーンズのペットであるクラーケンを本人自ら殺すように命じ、ジョーンズとダッチマン号を会社の思うがままに操ろうとした。衛兵にジョーンズの心臓を見張らせ、命令に従わなかった場合は殺すように命令した。一方でノリントンには昇格を持ちかけ、ダッチマン号に常駐させた。 第3作では、冒頭で海賊容疑で逮捕した大勢の人々を絞首刑にするよう砦で命じた。その後エンデヴァー号を基点にして、ジョーンズに父親を拘留されているウィルやサオ・フェンらと交渉を進める等した。後半では東インド会社所属の大艦隊を率いて登場。デイヴィ・ジョーンズ率いるフライング・ダッチマン号がジャックらによって沈められたのを見た後、勝利を確信して単艦でブラックパール号に接近していくが、ブラックパール号と、海の中から復活したウィルが率いるダッチマン号に挟まれ、エンデバー号は両翼から激しい砲撃を受ける。反撃する事は可能であったものの、それを行えば東インド貿易会社と海賊との戦いは泥沼化し終わらぬ戦いとなってしまう為、会社の利益を最優先と考える彼は部下から指示を求められても「It's just...good business(損のない商取引を/全ては利益のため)」としか呟かなかった。そして、乗員が次々と船を捨てていく中、彼は炎の中に消えていった。 ジェームズ・ノリントン (James Norrington) 演:ジャック・ダヴェンポート/森田順平 エリザベスに求婚する英国海軍士官。ジョージ2世に忠誠を誓った周辺海域の最高責任者であり、海賊を討伐する職責を負っている。平和を乱す海賊を疎ましく思っている。厳密にいうとその役職は提督(Admiral)ではなく、それに準じた地位である代将(Commodore)である。 エリザベスに好意を抱いており、結婚を迫ったが、エリザベスはウィルに気があったため三角関係となった。最終的にはエリザベスのウィルへの思いを知り、潔く身を引いた。また、ジャックを処刑するはずだったが、作品の最後で見逃している。 第2作に入る前に、一度海でハリケーンにあって部下を失ったことが原因で、階級をはく奪されてしまっていた。よって第2作では登場した時は惨めに落ちぶれた姿で登場する。その後デイヴィ・ジョーンズの心臓が入った宝箱をめぐってウィルやジャックと闘うこととなる。結局ノリントンは心臓を手に入れ、ベケット卿のもとへ届ける。ベケット卿は昇進をちらつかせて心臓を手に入れた。 第3作では、ベケット卿によって東インド会社の一員となっており、英国海軍の配下となったフライング・ダッチマン号に搭乗し、デイヴィ・ジョーンズを監視する任務に就いている。しかし自分の行いが原因で力を得たベケット卿の非道ともいえる行いを目の当たりにし、内心ではベケット卿に心臓を提供してしまった事への後悔と罪悪感を抱き続けていた。 最後はエリザベス・スワンをデイヴィ・ジョーンズの船から逃がすために反旗を翻し、ブーツストラップ・ビルに刺され、デイヴィ・ジョーンズに(魂を代償にした契約を持ちかける意味で)「死ぬのが怖いか」と問われるが、これを拒絶して剣でデイヴィ・ジョーンズを刺し、直後に絶命した。 ウェザビー・スワン (Weatherby Swann) 演:ジョナサン・プライス/村松康雄 イギリス帝国のポート・ロイヤル総督。エリザベスの父親。おてんばな娘には頭が上がらない。ジェームズ・ノリントンよりも上席であるが行政職である総督には軍人である提督への命令権はない、このため海軍が捕縛した海賊の処遇には関与できないことになっている。小心者だが娘思い。 第2作では、ジャックの逃亡に関与したことで投獄された娘を秘密裏に脱獄させたため、ベケット卿に捕縛されてしまい、ベケット卿に総督の座を奪われてしまう。 第3作ではデイヴィ・ジョーンズの心臓の秘密について勘づいたためベケット卿により暗殺され、娘と悲しい別れをすることになる。 マートッグ & ムルロイ(Murtogg & Mullroy) 演:ジャイルズ・ニュー(マートッグ)、アンガス・バーネット(ムルロイ)/石井隆夫→後藤敦(マートッグ)、石住昭彦(ムルロイ) ポートロイヤルにてイギリス帝国の船舶の警備をしているユーモラスな海兵。初めは2人ともジャックと話しているが、途中から理屈っぽい言い合いを始めてその間にジャックを見失う傾向にある。ラゲッティとピンテル同様に、緊迫する雰囲気を和ませる役回りを担っている。 第2作には登場しないが、第3作に再登場。マーサーに指示されてデイヴィ・ジョーンズの心臓の入った箱を見張っていたが、ブラックパール号とフライング・ダッチマン号が戦った際に、どさくさに紛れてブラックパール号に乗り移る。その後、軍服を脱いで海賊風の服に着替え船員のふりをし、最後は本当に海賊になってバルボッサの手下になる。 5作目には、バルボッサの手下として登場。かなり凄腕の海賊となっているが、そのユーモラスさは変わっていない。 イアン・マーサー(Ian Mercer) 演:デヴィッド・スコフィールド/佐藤祐四 東インド貿易会社の忠実な社員で殺し屋。会社の重役ベケット卿の個人秘書として働いた。冷酷かつ冷静な人物で、ノリントンの死後は、彼に代わってフライング・ダッチマン号の指揮を取る。最期は船を取り戻す機会をうかがっていたジョーンズに首を絞められ殺される。 ジョン・スカーフィールド(Jon Scarfield) 演:デヴィッド・ウェナム/小原雅人 5作目に登場するイギリス海兵隊大尉。セント・マーティン島に駐留する軍艦『エセックス号』艦長。非常に血の気が多い上に、功名心や海賊や魔女への敵愾心が非常に強く、自らが捕らえながらも脱走したジャックやカリーナと彼らの脱獄を手引したヘンリーを執拗に追跡する。 最期はサラザール率いるサイレント・メアリー号の不意打ちを受け、エセックス号ごと叩き潰される形で海の藻屑と消えた。
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