白木ジム
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「あしたのジョーの登場人物」の記事における「白木ジム」の解説
白木 葉子(しらき ようこ) 声 - 西沢和子(アニメ版『1』) / 恵比寿まさ子(アニメ版『1』34話 - 44話) / 檀ふみ(劇場版、劇場版2) / 田中エミ(2) / 世戸さおり(ダイハツ タントカスタムCM) / 牛田裕子(ドラマ『アオイホノオ』) / 柳瀬なつみ(闘打 ~タイピング泪橋~) / 金月真美(ボクシングマニア版)/ 木村亜希子(ゲーム『まっ白に燃え尽きろ!』) / 田中敦子(キリンビバレッジ メッツコーラCM版、パチスロ『2』) 演 - 高樹蓉子(1970年実写映画版) / 香里奈(2011年実写映画版) 日本有数の大富豪である白木財閥の令嬢。本作のヒロイン。オールバックの髪形で、いつも白っぽい服を身につけている美人。気丈でプライドが高く、他人にも自分と同等の品性を求めるところもある。 物語の初期、彼女がドヤ街で慈善事業を行っていた事に目をつけた丈と子供達が企てた寄付金詐欺の被害者となる、その後段平と子供達を伴って、丈の送られた特等少年院へ慰問に訪れたが、彼女達が催した劇の内容に憤った丈に公衆の面前で罵倒される(この一件がきっかけで、丈は初めて力石とリング上で闘うことになる)。この事件から丈を嫌悪していた。 力石とは親密な関係であったようで、丈との一戦に向けての過酷な減量で疲弊しきり、錯乱して水を求める力石に涙ながらに白湯を差し出す(力石はその葉子の姿に正気を取り戻し、それを固辞した)等、大事に想っていたようである、それもあってか、丈との一戦で力石が命を落とした後、ボクシングへの情熱を失いかけた丈に対して「(丈も)リングの上で死ぬべき」と痛烈な一言を浴びせている。 その後、再びボクシングへの情熱を取り戻し、ボクサーとして成長していく丈に思う所があったのか、会長を引退してジムを畳むという祖父・幹之介に直談判して、白木ジムの会長に就任、様々な問題から中々試合をさせて貰えない丈に対戦相手を仲介したり、丈の弱点克服のためにボクサーを招聘して対戦させる(イップス対策としてカーロス・リベラ、野性を取り戻させる目的でハリマオ)など、ボクサーとしての丈の成長にサポートをおこなっていった。 物語の終盤、ホセ・メンドーサとの一戦を前にして、すでに重いパンチドランカーの症状に蝕まれていた丈に自らの想いを伝え、リングに上がらないでほしいと懇願するも、丈はその想いを振り切ってリングに上がる、試合中にはホセに一方的にいたぶられる丈を見ていられずに会場から去ろうとしたが、丈の思いを汲み取り、彼の闘いを最後まで見届けるべく会場に戻り、タオルを投げようとしていた段平を制して、丈に激励の言葉をかけた。 ホセとの試合後、丈から「あんたに貰って欲しい」と血で染まったボクシンググローブを手渡されている。 力石 徹(りきいし とおる) 声 - 仲村秀生(アニメ版) / 細川俊之(劇場版、劇場版2) / 堀秀行(ボクシングマニア版) / 清水綋治(ラジオドラマ版) / 中田譲治(闘打 ~タイピング泪橋~) / 石井康嗣(ゲーム『まっ白に燃え尽きろ!』)/ 東地宏樹(パチスロ『2』) 演 - 亀石征一郎(1970年実写映画版) / 伊勢谷友介(2011年実写映画版) 作品前半での、丈とは互いに認め合う最大のライバル。大柄な体格と、彫りの深い顔が特長。キザで無愛想だが、冷静さと優れた洞察力を持っている。 ウェルター級6回戦(通常のC級からではなくB級から)でデビュー後、13連続KO勝利を続ける天才ボクサーであったが、試合中に野次を飛ばした観客を殴って負傷させたため、特等少年院送りとなった。特等少年院では丈の脱走を妨害し、以後、丈とボクシングの試合をすることになる。当初は丈を見下していた力石だったが、特等少年院での対戦後は丈をライバルとして認めた。出所した後、フェザー級でプロに復帰した。 ジョーがバンタム級で活躍し始めると、力石は特等少年院での決着をつけるために、バンタム級まで自分が減量に挑むこととした。壮絶な戦いの末にダブルクロスをアッパーによる、トリプルクロスで破り勝利を得たものの、試合終了直後、減量苦と試合でのダメージにより息を引き取る(握手を求める丈にニヤリと笑って応えようと手を差し出しその姿勢のまま倒れた)。丈は力石の死後も、かなりの間、彼のトラウマに悩まされ続けた。力石は丈のライバルでありながら読者ファンの間で人気が高く、連載当時には講談社主催で、実際に力石の葬式が行われている。 力石のモデルは、空手家・キックボクサーの山崎照朝である。 元々は、力石は丈の少年院時代だけのライバルという設定であり、作画のちばてつやは力石を丈よりも大柄に描いていたが、原作者の高森朝雄が力石の顔を見て非常に気に入り、丈と力石をいずれプロボクシングの試合で戦わせたいと主張するようになった。しかし、実際に丈と力石を試合で対戦させるには、丈と力石を同じ体重にする必要があり、読者にわからないようにいつの間にか階級を落としていくが、力石に大幅な減量が必要になってしまい、上記のような過酷な減量が行われた結果、最終的に力石が死んでしまうというストーリー展開にせざるを得なかった。力石は本来のウェルター級の66kgからフェザー級の57kgまで、さらにそこからバンタム級の53kgまで、合わせて13kgの差があり、それは元々絞っている状態であることを考えれば、13kgどころか遥かに越える驚異的な減量である。『トリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜』で力石の当初の階級であるウェルター級からジョーの階級であるバンタム級まで減量は可能かとプロのトレーナーに問い合わせた際には「絶対無理です! そんなことしたら死んでしまいますよ!」という回答が来たといい、その点においては力石の死は極めて当然であったとも言える。力石の死の直前に本作がアニメ化される話が持ち上がり、その時点で力石の人気は丈よりも上回っており、テレビ局と編集部側からは「力石を死なせない方がいいのでは?」との意見が出ていたが、ちばは「せっかくここまで辻褄を合わせたのが台無しになってしまう」とストーリーの変更に反対したという。また、2人を同じ体重にするには上記の通り丈の体重を増やす方法も考えられたが、それでは痩せた力石とふっくらした丈が戦うのは絵にならないという理由で断念したちばは力石を「もっと万全な体調でリングに上げたかった」「彼には申し訳ないと思っている」と悔やんでいる。アニメ第1期のエンディングテーマは力石。 白木 幹之介(しらき みきのすけ) 声 - 和田啓(アニメ『1』) / 大木民夫(劇場版、劇場版2、アニメ『2』、パチスロ『2』) / 蓮岳大(ゲーム『まっ白に燃え尽きろ!』) 演 - 見明凡太朗(1970年実写映画版) / 津川雅彦(2011年実写映画版) 白木財閥の創始者で若い頃にしていたボクシングが忘れられず、また将来のチャンピオン候補である力石のために白木ボクシングジムを設立した。白木葉子の祖父で、力石の死後は名誉会長を辞任する。
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