現在発行されていないが有効な硬貨
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 09:19 UTC 版)
「日本の硬貨」の記事における「現在発行されていないが有効な硬貨」の解説
名称規格図柄・形式素材・品位発行開始五百円硬貨〈五百円白銅貨〉 外径:26.5mm量目:7.2g厚さ:約1.85mm(実測) 表:桐花葉、「日本国」、「五百円」。裏:竹(笹葉)、橘の小枝、「500」と年号。周囲は「◆ NIPPON ◆ 500 ◆」のレタリング。ニッケル黄銅貨(2000年(平成12年)発行開始)及びバイカラー・クラッド貨(2021年(令和3年)発行開始)と異なり、潜像模様・微細線・微細点・マイクロ文字等はなし。 白銅(銅とニッケルの合金)銅が1000分中750、ニッケルが250。 1982年(昭和57年)4月1日 百円硬貨〈百円銀貨〉 外径:22.6mm量目:4.8g 表:稲穂、「日本国」、「百円」。裏:分銅、「100」と年号。周囲は溝付き。 銀合金銀が1000分中600、銅が1000分中300、亜鉛が1000分中100。 1959年(昭和34年)2月16日 五十円硬貨〈五十円ニッケル貨(有孔)〉 外径:25mm孔径:6mm量目:5g 表:菊花、「日本国」、「五十円」。裏:「50」と年号。穴空き。 ニッケル(純ニッケル) 1959年(昭和34年)2月16日 百円硬貨〈百円銀貨〉 外径:22.6mm量目:4.8g 表:鳳凰、「日本国」、「百円」。裏:旭日、桜花、「100YEN」と年号。周囲は溝付き。 銀合金銀が1000分中600、銅が1000分中300、亜鉛が1000分中100。 1957年(昭和32年)12月11日 五十円硬貨〈五十円ニッケル貨(無孔)〉 外径:25mm量目:5.5g 表:菊花、「日本国」、「五十円」。裏:分銅、「50」と年号。周囲は溝付き。 ニッケル(純ニッケル) 1955年(昭和30年)9月1日 十円硬貨〈十円青銅貨(ギザ有)〉 外径:23.5mm量目:4.5g 表裏の図柄は現行の十円硬貨(1959年(昭和34年)発行開始)と同じだが、周囲が溝付きであることが現行の十円硬貨と異なる点であり、俗に「ギザ十」の愛称で呼ばれる。 青銅(銅と錫(スズ)の合金。但し亜鉛を含む)銅が1000分中950、亜鉛が40以下30以上、スズが10以上20以下。 1953年(昭和28年)1月5日製造開始は1951年(昭和26年) 五円硬貨〈五円黄銅貨(有孔楷書体)〉 外径:22mm孔径:5mm量目:3.75g 表裏の図柄は現行の五円硬貨(1959年(昭和34年)発行開始)とほぼ同じだが、表裏の文字が楷書体で、裏面が「日本國」と旧字体であることが現行の五円硬貨と異なる点であり、俗に「筆五(フデ五)」の愛称で呼ばれる。穴空き。 黄銅(真鍮。銅と亜鉛の合金)銅が1000分中600以上700以下、亜鉛が1000分中300以上400以下。 1949年(昭和24年)9月15日 五円硬貨〈五円黄銅貨(無孔)〉 外径:22mm量目:4g 表:国会議事堂、「五円」。裏:鳩、梅花、「日本國」、年号。周囲は溝付き。日本の有効な硬貨の中で最古。 黄銅(真鍮。銅と亜鉛の合金)銅が1000分中600以上700以下、亜鉛が1000分中300以上400以下。 1948年(昭和23年)10月25日 旧五円硬貨(フデ五)を除く旧硬貨が自販機、セルフレジ、ATM等の各種機器で使えない(ことが多い)理由は次の通り(五円硬貨については現行のものも含めて街角の一般的な自販機では使用不可)。 旧五百円硬貨(白銅):材質が現行のもの(ニッケル黄銅)と異なるため。自販機等の各種機器の精度の向上・更新により、現在では旧五百円硬貨非対応のものが多くなっている(一部旧五百円硬貨対応のものも残存している)。質量や電気伝導率により判別している。 旧百円硬貨(銀・2種あり):材質が現行のもの(白銅)と異なるため。 旧五十円硬貨(ニッケル・2種あり):材質と直径が現行のものと異なるため(現行のものは材質が白銅で、直径もニッケル貨より小さい)。 旧十円硬貨(ギザ十):偽造硬貨使用防止の観点から硬貨の検知精度を向上しているため。ギザ十が使えない機器では、ギザ十の質量が現行の十円硬貨より若干軽いこと、または機器の内部で硬貨を飛ばす際の回転数・飛距離から判別している。ただしギザ十については使える機器も多い。 旧五円硬貨(無孔):穴がなく量目が現行のものと異なるため。 これらの旧硬貨は現在も法的には有効であるが、現実的には五百円白銅貨・十円青銅貨(ギザ有)・五円黄銅貨(有孔楷書体)の3種が稀に市中で流通しているのを見かけることがある以外は、現在市中ではほとんど流通していない。鳳凰・稲穂の百円銀貨については銀地金としての価値が額面を超えているので古銭商が買取することもあるが、それ以外の旧硬貨については金属としての価値が額面を大幅に下回り、かつ大量に現存しているので古銭商が買取することはほぼない(ただし、未使用でかつエラーなどの場合はこの限りではない)。 これらの旧硬貨は、市中に通貨として流通している場合、それが日本銀行に戻った時点で、極端に摩耗・変形・変色した硬貨と同様に再使用不可能な流通不便貨という扱いで回収される。ただし現実的な処理方法としては、十円青銅貨(ギザ有)及び五円黄銅貨(有孔楷書体)は現行硬貨と混合整理され、現行硬貨と同様に扱われる。 以上の一覧では、記念硬貨は除いているが、日本のこれまでに発行された記念硬貨は全て現在有効である。
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