清朝による近代化の挫折と中国の分割とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 清朝による近代化の挫折と中国の分割の意味・解説 

清朝による近代化の挫折と中国の分割

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/16 17:31 UTC 版)

近代における世界の一体化」の記事における「清朝による近代化の挫折と中国の分割」の解説

詳細は「西太后」、「洋務運動」、「ヤクブ・ベクの乱」、「清仏戦争」、「日清戦争」、および「義和団事件」を参照 咸豊帝若くして死ぬと、権力を掌握したのが西太后だった。西太后東太后咸豊帝の弟である恭親王奕訢提携し辛酉政変によって反対派の粛清成功すると、幼い同治帝に代わって政治実権をにぎり、東太后とともに垂簾聴政実施した恭親王奕訢清朝後進性を打破するために、曽国藩李鴻章左宗棠といった漢人官僚登用した。彼らは、西洋近代技術取り入れ軍隊近代化を図るべく、1861年曽国藩安慶内軍械所を建設するなど、1860年代には兵器工場建設し1880年代になると、繊維工場建設していった。しかし、これらの工場は「官督商弁」と呼ばれる半官半民企業であり、その実態は乱脈経営を行う商人官僚監督するといったものだった同治帝時代は、ともかくも内政面では諸外国からの圧力減少し、洋務派の手によって中体西用路線が採られ、皮相的にではあるが西洋技術採用して同治中興」と呼ばれる比較安定した時代となった。しかし、1875年同治帝18歳若さ死去し4歳児の光緒帝即位するころになると、清の辺境では着々と列強進出図っていた。東トルキスタンヤクブ・ベク反乱起こして独立企図すると、1871年にはロシアがそれにつけこんでイリ地方出兵した。最終的に左宗棠ヤクブ・ベクの乱鎮圧し1881年には曽国藩息子である曽紀沢努力により、イリ条約締結してイリ地方一部ロシア割譲新疆全体を対露貿易開放して事態鎮静化図ったまた、1884年にはヴェトナム支配めぐってフランス衝突清仏戦争起こったがそれに敗退し天津条約ヴェトナム対す宗主権喪失した日本台湾出兵以後琉球王国日本領として編入することに成功しまた、江華島事件以降甲申政変などにより朝鮮半島への進出図っていった。1894年甲午農民戦争東学党の乱)を契機日清戦争勃発すると、日本軍連戦連勝李鴻章建設した北洋艦隊破り最終的に1895年下関条約締結されることとなり、ここに東アジア伝統的国際秩序である冊封体制終焉迎えた日清戦争敗北後欧米列強清朝への侵略進めていき、半ば植民地の状態になった列強諸国借款通じて鉄道敷設鉱山採掘権などの各種利権獲得し各地租借地獲得していった。なお、このような中国分割状況対し米西戦争後アジアへの関心急速に深めたアメリカジョン・ヘイ国務長官1898年門戸開放宣言」を発し、「門戸開放」と「機会均等」をかかげ、翌年には「領土保全」を提唱して中国分割加わった1898年光緒帝康有為梁啓超登用し日本明治維新模範とする変法自強運動行ったが、西太后反発により失敗百日維新)に終わり、康と日本亡命した戊戌政変)。 こうしたなか、列強侵略急激に集中した華北では、窮乏化した民衆矛先キリスト教会鉄道などに向けられ、とくに山東省中心にひろまってい義和団が「扶清滅洋」を唱えて排外運動をおこし、1900年北京にはいって外国公使館包囲した清朝はこれを支持して各国宣戦布告した列国は、日本とロシア主力とするイギリスアメリカフランスドイツオーストリアイタリアの8か国連合軍を派遣して北京占領し公使館包囲解いて義和団と清軍をやぶった義和団の乱)。列強翌年清朝北京議定書辛丑条約)をむすび、これにより清は列国賠償金支払い外国軍隊の北京駐留認めさせられた。

※この「清朝による近代化の挫折と中国の分割」の解説は、「近代における世界の一体化」の解説の一部です。
「清朝による近代化の挫折と中国の分割」を含む「近代における世界の一体化」の記事については、「近代における世界の一体化」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「清朝による近代化の挫折と中国の分割」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「清朝による近代化の挫折と中国の分割」の関連用語

清朝による近代化の挫折と中国の分割のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



清朝による近代化の挫折と中国の分割のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの近代における世界の一体化 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS