ゆそう‐せん〔ユソウ‐|ユサウ‐〕【油送船/油槽船】
油槽船
【英】: tanker, tank vessel
一般には、石油類をバラ積み輸送する船舶をいう。 グレーン・タンカーのように穀類をバラ積み輸送するものを指すこともあるがここでは、原油および石油精製品を主な対象貨物とする船舶で、貨物槽が油密のタンクとなっており、個品(容器入りまたは包装貨物)でないものを輸送する船舶について以下説明することとする。タンカーはその輸送する貨油の種類によって種々に分類される。すなわち、原油タンカー、プロダクト・タンカー、ケミカル・タンカー、パーセル・タンカー、液化ガス・タンカーなどである。原油および石油精製品の多くは引火性液体であり、また揮発生・浸透性を持つため、その貯蔵・運搬にあたってはさまざまな工夫が必要であり各種タンカーには、貨物の性質に応じてその構造、設備について種々の制限・規定が定められている。輸送費用の面からは、タンカーによる場合にはパイプライン、トラックによる輸送に比べてはるかに経済的であり、世界の石油資源が偏在している状況下ではその長距離かつ大量輸送にはタンカーが必要不可欠の輸送手段となっている。 |
タンカー
(油槽船 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/06 06:49 UTC 版)
タンカー (tanker) とは、液体を輸送する輸送機械(船など)のこと。船体内に大型のタンク(液槽)を設置していることからタンカーと呼ばれる。
- ^ 林純一・利根川信之介共著 「商船倶楽部」 イカロス出版 2004年11月20日発行
- ^ 池田宗雄著 「船舶知識のABC」 成山堂書店 第2版 ISBN 4-425-91040-0
- ^ 吉識恒夫著 「造船技術の進展」 成山堂書店 2007年10月8日初版発行 ISBN 978-4-425-30321-2
油槽船(オイルタンカー・プロダクト・タンカー)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 17:56 UTC 版)
「タンカー」の記事における「油槽船(オイルタンカー・プロダクト・タンカー)」の解説
詳細は「石油タンカー」を参照 タンカーは通常、石油類を輸送する油槽船を指す。搭載する油種は原油のほか、精製された重油、軽油などを扱う「プロダクト・タンカー」と呼ばれる船もある。第二次世界大戦後は、主に中東産原油の輸送を行うために、経済性の高い超大型タンカーが作られ、1979年には世界最大の56万重量トンの原油タンカー(→ノック・ネヴィスを参照のこと)が建造されたがその後の大型化は沈静化している。 低速で航行する巨大な油槽船は、大きければそれだけ燃費を低減できるため可能であればますます大きな船体が求められる。他の大型貨物船とは異なり、大型タンカーの油の積卸しには岸壁ではなく、シーバースが使われることがほとんどであり、喫水によって港で制約を受けることがない。しかし一方で、通過できる運河や海峡が制約されて不経済な遠回りの航路を強いられる、長時間の荷役にかかる時間のロス、機関やプロペラなどが特殊なものとなる、など大型化による不利益な面も多くあるため、際限なく大型化できるわけではない。21世紀初頭の現在は、30万重量トンが最大級である。 軍用のタンカーは「補給艦」と総称されるが、さらなる区分として、他艦船へ洋上給油を行うための設備を持つものは「給油艦(きゅうゆ-かん)」、給油設備を持たない輸送専門のものは「油槽艦(ゆそう-かん)」と呼ばれる。 詳細は「補給艦」を参照
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