標準化された名前空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/08 19:35 UTC 版)
「基本クラスライブラリ」の記事における「標準化された名前空間」の解説
ECMA 335 6th EditionおよびISO/IEC 23271:2012 standardsとして標準化された名前空間について記述する。 System この名前空間はプログラミングの需要の核たるものを含んでいる。各種の基本数値型、文字列型 (String)、日時型 (DateTime)、論理値型 (Boolean) などのクラスと構造体、コンソール (Console)、数学関数と数学定数 (Math)、属性、例外および配列など、各種の基本クラスやインターフェイス、環境をサポートしている。 System.Collections プログラミングで使用される多くの共通なコンテナあるいはコレクションクラスを定義している。リスト (ArrayList)、キュー (Queue)、スタック (Stack)、ハッシュ (Hashtable)、連想配列 (実装としてはHashtable, DictionaryBase, SortedList) などである。 .NET Framework 2.0以降では、ジェネリックプログラミングのサポート (Generic) を含んでいる。 System.Diagnostics アプリケーションに診断機能を提供する。イベントログ、パフォーマンスカウンタ、トレース、およびシステムプロセスに関する相互作用に関する機能である。 System.Globalization 国際化対応したアプリケーションを記述するための手助けとなる機能を提供する。文化 (culture) に結び付けられた情報、言語、国や地域、カレンダーの使用法、日付のフォーマット法、通貨、数字などが定義されるようになる。 System.IO 異なるストリーム (stream)、ファイルやほかのストリームを読み書きする機能を提供する。ファイルシステムに対するアクセスする機能も提供する。 System.Net 現代的なネットワークで使用される多くのプロトコルのためのプログラミングインターフェイスを提供する。HTTP, FTP, SMTPなど。セキュアな通信としてTLSなどが提供される。 System.Reflection 型、メソッド、フィールドに対するオブジェクトビューを提供する。これにより、コードの動的な生成や型を行使する能力が得られる。CLRのリフレクション機能にアクセスするAPIを公開する。 System.Runtime アプリケーションやCLRの実行時の振る舞いを管理する機能を提供する。COMやネイティブコードと相互運用するいくつかの能力により、分散コンピューティングおよびバイナリ形式あるいはSOAP形式へのオブジェクトのシリアライズが実現される 。 System.Security CLRセキュリティシステムの下層構造を提供する。この名前空間はアプリケーションにポリシーと権限に基づいたセキュリティを構築する機能を提供する。暗号化サービスなど。 System.Text さまざまなエンコード、正規表現、より効果の高い文字列の操作メカニズム (StringBuilder) などをサポートする。 System.Threading マルチスレッドプログラミングを容易にする。スレッドの活動とデータへのアクセスの同期を可能にし、またシステムにより供給されたスレッドプールを提供する。 System.Xml XML処理のための標準ベースのサポートを提供する。読み書き、スキーマ、シリアライズ、検索、変換の機能を含む。 System.Diagnostics.CodeAnalysis 分析ツールとの相互作用のためのクラスが含まれる。これらのツールは名前付けやセキュリティ規則といった慣例をコード化するための準拠用のコードを分析するために使用される。 System.Diagnostics.Contracts 事前条件や事後条件、そして普遍条件といったプログラム契約を表すための静的クラスを含む。 System.Diagnostics.Eventing アプリケーションのインストルメントに使用するためのクラスが含まれる。インストルメンテーションを可能にすると、Event Tracing for Windows (ETW) トレース サブシステムにイベントデータを記録する。 System.Diagnostics.PerformanceData この名前空間内でカウンター データを提供するためのクラスを使用する。カウンターはパフォーマンス モニターのようなコンシューマーにパフォーマンス モニターをさらすために使用される。パフォーマンスカウンターアーキテクチャの完全な解説は、パフォーマンスカウンターを参照すること。 System.Diagnostics.SymbolStore System.Diagnostics.SymbolStore 名前空間は、Microsoft intermediate language (MSIL) マップのソース行のような、デバッグ シンボル情報の読み書きを可能にするクラスを提供する。.NET Frameworkをターゲットとするコンパイラは、プログラム データベース (PDB) ファイルへのデバッグ シンボル情報を保存できる。デバッガとコードプロファイラーツールは実行時にデバッグ シンボル情報を読める。
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