様々な近代戦争とは? わかりやすく解説

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様々な近代戦争

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/13 14:56 UTC 版)

戦争文学」の記事における「様々な近代戦争」の解説

アメリカ南北戦争舞台にした作品ではスティーヴン・クレイン赤い武功章』や、看護師として従軍したウォルト・ホイットマン詩集軍鼓響き』(1865)などがある。普仏戦争において国民兵志願したアルフォンス・ドーデは『月曜物語』で、戦争下のパリアルザス地方人々描き、その中の「最後の授業」はよく知られるエミール・ゾラ中心とした自然主義文学グループ1880年普仏戦争題材とした小説集メダン夕べ』を刊行しゾラの「水車小屋攻撃」、召集され従軍したギ・ド・モーパッサンの「脂肪の塊」、ユイスマンスの「背嚢背負って」などが掲載された。ゾラは『ルーゴン・マッカール叢書』の中の長編一つとして戦争の実態社会全体を描く『壊滅』も執筆しモーパッサン風刺的反戦的な短編書いた。またクリミア戦争将校の父を持ち自身露土戦争兵士として参加したフセーヴォロド・ガルシンには、兵卒としての経験に基づく作品として、野戦病院書き上げた四日間』(1877)や、『一兵卒イヴォーノフの回想より』(1883)などがある。イタリア統一戦争背景没落してゆくシチリア島貴族描いたジュゼッペ・トマージ・ディ・ランペドゥーサ死後発表された『山猫』(1958)は、世界的ベストセラーとして知られるアルゼンチンウルグアイ抗争の中で、弾圧抗して独裁政権と戦うガウチョインディオ戦い描いたホセ・エルナンデスや、アルゼンチン・ブラジル戦争などにも参加したイラリオ・アスカスビらのガウチョ詩人がいた。アレッホ・カルペンティエールこの世王国』(1949)はハイチ革命にいたる戦乱魔術的リアリズム描いた作品で、同じ舞台でトゥーサン・ルーヴェルチュール描いたアンナ・ゼーガースハイチの宴』(1949)や、メキシコ革命戦乱舞台にしたカルロス・フエンテスおいぼれグリンゴ』(1985)などもある。 日本では明治期には政治小説流行しその中で国権拡張北進論南進論などに基づく海外雄飛主眼したものには西欧列強との武力衝突を含むものもあり、東海散士佳人之奇遇』(1885-88)ではアメリカ独立戦争エジプトアラービー=パシャの乱など各国様々な独立運動について論じ矢野龍渓浮城物語』(1890)はインドネシア独立戦争題材にしている。台湾出兵については中村地平『長耳国漂流記』(1941)、第二次台湾出兵については西川満台湾縦貫鉄道』(1979)が書かれる日清戦争では従軍記者であった国木田独歩ルポタージュ『愛弟通信』は世に知られ朝鮮での戦闘を描く遅塚麗水陣中日記』(1894)、戦争不条理描いた川上眉山大村少尉』(1896)がある。米比戦争におけるフィリピン援助目的として、山田美妙独立運動家エミリオ・アギナルドを描く『あぎなるど』(1902)を発表した日露戦争では、桜井忠温体験元にした『肉弾』、日本海海戦詳細に再現した水野広徳此の一戦』(1911)が大きな影響与えた女性視点による詩として与謝野晶子君死にたまふことなかれ』、大塚楠緒子お百度詣」が書かれ反戦的との批判受けた田山花袋一兵卒」は、従軍としての体験に基づく自然主義的描写により兵士悲惨さを描く。木下尚江政治小説火の柱』(1904)は、日露戦争開戦向かっていく政財界批判した反戦小説となっている。この戦争英雄となった東郷平八郎乃木希典などの伝記数多く作られ乃木の元で参謀として参戦していた津野田是重斜陽鉄血』(1926)は、陣中乃木の姿を描いて漢詩山川草木荒涼」の作られ時の情景記されている。また敵将として著名だったステパン・マカロフ戦死にも石川啄木が「マカロフ提督追悼」の詩を発表した。またC・W・ニコルはこの時代海軍人々を描く『盟約』(1999)を書いている。 明治時代講談流行の中では、新聞講談正史講談称して明治維新西南戦争を読むことも行われ大和魂を養うために講談推奨する論調生まれて日清戦争日露戦争などを読んで高い評価得た美当一調などがいた。

※この「様々な近代戦争」の解説は、「戦争文学」の解説の一部です。
「様々な近代戦争」を含む「戦争文学」の記事については、「戦争文学」の概要を参照ください。

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